年月に関守なし…… 

古稀を過ぎると年月の流れが速まり、人生の終焉にむかう。

陽射し<5>水ぬるむ

2010-03-13 | フォトエッセイ&短歌
 水ぬるむ時期となっている。陽射しを浴びて気持ち良さそうにカップルで新居を探しながらの散歩でもあろうか。初夏の子育ての事もあるしそろそろ考えないといけない。
 クチバシの先端が黄色くオスメスが同色なのが特徴のカルガモ。渡りをせず国内に住み着いているため、ヒナを連れ歩く微笑ましい子育ての姿に人気があつまる。地上を歩いて草の実をついばんだり、水中の水草を逆立ちして採ったりと多彩な芸も見せる。
 そのためか、人間様にもなにかと言われている。「カモがネギを背負ってくる」はポピュラーだが「いとこ同士は鴨の味」なんていうのもある。

<隣の不幸は鴨の味。隣の不幸は我が家の幸福だと!どうも人間って奴は…>

 水ぬるむ時期で早くも高知では桜開花宣言。オカミ(気象庁)がこの桜開花宣言を放棄してしまったので勝手宣言だから多少ずれようが早過ぎようが知ったこちゃない。開放経済、民営化はサクラにまで波及してきたか。
 とはいえ、まだ寒気団は日本海を隙あらばうかがって、前線の影響を利用して思わぬ大雪をもたらす。春の雪で交通網は寸断である。

<雪に煙る峠道である。上州無宿の三度笠でも通ると様になるのだが>  

 1860年、江戸幕府の大老井伊直弼が桜田門外で水戸の浪士に襲われたのが3月3日の大雪の舞う日である。幕府滅亡を物語る出来事となった。春の雪は珍事・事件が起こる。
 10日未明、関東地方を襲った雪は鎌倉八幡宮の樹齢千年と云われている大銀杏を根こそぎ引っ繰りかえしてしまった。たいした風雪ではなかった、実朝の怨霊か。ご神木も油断をしたのか。ご神木を加護するとなると…一体ダレなんだ。

<今はなき鎌倉八幡宮石段脇の大銀杏の威容。新年の写真が最期となった>


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