年月に関守なし…… 

古稀を過ぎると年月の流れが速まり、人生の終焉にむかう。

ネコのいる喫茶店

2016-04-28 | 俳句&和歌
◇◇◇    ネコのいる喫茶店
 
 全国で初めの「猫カフェ」の業務停止処分ニュースの映像には呆れかえった。ビルの2階の6畳ほどの部屋に猫が62匹、痙攣している猫、目の潰れてる猫など7割が病気持ちであった。近隣住民から「汚い」「くさい」といった苦情から、東京都福祉保健局が動物愛護法に基づき、業務停止を命じた。
 猫派でも犬派でもなく、ペット派でもないので「猫カフェ」なるものを知らない。「店内に猫がたくさんいる喫茶店」で猫を眺めたり猫との触れ合いを求めてお茶を飲みにくるカフェなのだそうだ。料金は様々だが、1時間600円~1,200円で飲みの物1オーダーがまあ標準らしい。
 猫ブームである。可愛らしい猫の愛おしい仕種に触れて癒され人がいることは知っているし、尽きることのない猫話に盛り上がる場に居合わせる事もある。
 戦闘的な猫と暮らした経験者にはドウモ共感する事が出来ない。穀物や芋を食い散らかし、糞を撒き散らし、天井を駈け騒ぐネズミを撃退するのは猫の仕事である。暗くなりネズミが活動を始めると猫はジッと捕獲のタイミングを計って待機する。その狩猟本能は岩陰に身を潜める狙撃兵のようだ。
 そして、万が一の遭遇を捉えて喉頸に突撃する。一瞬の死闘、一瞬の遁走。ネズミの方が迅速なので成功率は極めて低い。しかし「ネズミ算式に増える」ネズミの巣を急襲して子ネズミを補食するのでネズミには大敵であるが、人間にとっては有用な家畜である。
 「猫カフェ」は猫の家畜化の現代版と云えるでしょうか。
 
 
 

    ネコに小判ネコに念仏上等だ ストレス人間ネコに頼ろう


    花筵気取りて歩くどら猫は隈取も鮮やかに見得を切る


    サクラ咲く「同期の桜」朗々と若者たちの軍歌悲しも


    その昔学芸会の花吹雪「正直爺さんに」なると決めたり


 
 
 
      野良猫や美食に肥ゆる夕長し


      猫の子の眼光すでにたじろがず


      大あくびベンチ居座るどら猫や


      夕桜あわわあわわともこもこに





 
 
 
※花筵(はなむしろ)=花の散り敷いたさまを筵にたとえていう

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