年月に関守なし…… 

古稀を過ぎると年月の流れが速まり、人生の終焉にむかう。

09'師走暦<3>ふれあいの道

2009-12-11 | フォトエッセイ&短歌
 日向薬師は「関東ふれあいの道」に組み込まれている。環境省の長距離自然歩道構想に基づき関東地方1都6県が整備した首都圏自然歩道である。八王子市の高尾山麓を起終点に関東地方を1周する総延長1655kmの自然歩道、美しい自然や 田園風景、歴史や文化遺産にふれあうことができるようになっている。
日向薬師境内の「関東ふれあいの道」から広沢寺(こうたくじ)温泉に向かうハイキングコースを散策する。

<「関東ふれあいの道」のマップ。大山回りと日向薬師廻りに分かれている>

 約3km、小さな峠を越え弁天の森キャンプ場を越えると広沢寺(こうたくじ)に通じる林道に出る。林道は丹沢山塊の麓から流れる渓流に沿ってあり、森林浴の出来る道である。渓流の水音と梢の囁きと風の流れが、晩秋の陽の中でゆっくりと時を刻んでいく。

<自然は微妙である。陽や風の流れで紅葉や黄葉に時間差で染めあがる>

 広沢寺は「岩場」と「寺」と「温泉」がセットとなって賑わっている。丹沢広沢寺の岩場は弁天岩と呼ばれ、古くからクライマーに親しまれている。現在もフリークライマーからアルパインクライマーまで、あるいは岩登りの初心者から上級者まで様々な岳人の訓練場として親しまれている。
 都心からも近く交通の便も良く、奥武蔵の日和田山と並び、東京近郊の貴重な岩登りのゲレンデである。クライマーは春夏秋冬、刻々の風情にザイルを染めて自然に埋もれる。

<1本のザイルを頼りに崖に取り付くクライマー。ハーケンを打ち込む響きが…>