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「じぇんごたれ」遠野徒然草

がんばろう岩手!

博物館講座「清心尼公」

2006-02-25 20:28:10 | 歴史・民俗
 遠野市博物館講座の最終講座「清心尼公」の講演を聴講いたしました。



 てっきり多くの市民向けの講演会で、入場制限等があるのではと思い、事前に問い合わせますと、入場制限なし、しかも当日受付、入場は無料とのことで安心して出かけてまいりました。

 画像は図書館博物館

 今回の講師先生は仙台の聖和学園短期大学助教授・菊池慶子先生・・昨年秋の八戸での講演でも「清心尼公」関連の講演を行った先生で、前回は当方の都合により参加できず、先日八戸へ行った際にこの時の講演会資料をいただいた経緯がございます。
 いわば中世、近世の女性史、女性と政治についての研究者では東北でも屈指の先生とのことでもあります。

 さて、先生の女性史研究において清心尼公は重要な位置を占めているそうで、今回の講演の内容でもその研究成果も十分に感じられましたし、中世から近世へ・・近世初頭の女性と政治の関わり、さらに八戸時代の清心尼公に関しての見解もなかなか的を得ていたように私は感じました。

 今回すばらしい内容ながら感じたこと。
○博物館講座での講演会であり、4月から受講されている会員が主でもあったことで、限られた人員であったこと。(当日受付含み受講者約30名くらいか)

○私が今回も最年少と思われ、皆さんご年配の方々がほとんどであったこと。

○このようなすばらしい講演、すばらしい講師先生をお迎えする講演会、もう少し市民へのPRが必要ではないのか、歴史分野は興味の有る無しに左右されますが、それにしてももったいない感じは否めない。

○青森県史等で八戸氏関連の研究成果が加速しているにも関わらず、以前からの所伝を正史のように伝えていること、また受講者の中でもこれらの成果を全く知らない、情報がほとんど入っていないこと。

 と・・色々と生意気なことも書き込んでしまいましたが、こういった講演会は是非に継続していただきたいですし、もっと広く市民への聴講の呼びかけも必要ではないのか・・と思います。

 折角の「清心尼公」という全国でも稀な女殿様が居た遠野、その歴史もすばらしいことでもありますので、まずは市民がそれを身近に感じる、歴史を知る・・これが必要でもあります。

 今回、昨年秋に「遠野女大名」での清心尼公を全国区へ・・そういったプロジェクトを立ち上げるべく、その発起人の方、私と同じ行政区にお住まいのご夫妻も聴講しておられました。
 私はたぶん来るだろうと予期してましたが、やはりみえてました・・・笑

 これで今後、少しは加速するかもしれません・・・。

 最後に、こうして清心尼公の講演会を聴講したことで、私の中では何かがそうさせたものと思いますが、知らず知らずにバイパスを走行しておりました。
 向かった先は松崎町光興寺の「清心尼公の碑」・・・まだまだ日陰ですから積雪があって、スニーカーの私は辿りつくのに難儀しましたが、画像収集と共に手を合わせて参りました。


 いずれ今回のような講演会、機会と都合がつけば聴講したいと思っております。
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5 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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博物館講座 (笛吹童子)
2006-02-25 22:38:36
遠野市立博物館講座に行ってきたんですね。今日あることさえ知りませんでした。残念。その講座終了後に、私は図書館に行っていたことになります。(小山文書の確認に)遠野の博物館・図書館は本当にPRが足りませんね。今までも、博物館講座の資料集を講座終了後に手に入れてばかりで後手後手になっています。今日も、同様に、伊藤英造氏の「遠野保」についてという著作を発見しコピーしてきました。後手後手。何をやっているのかとがっかりしたり、喜んだり。これが遠野史学でしょうか。
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これは意外! (タマ千代)
2006-02-26 19:44:17
聖和学園関係の方が、清心尼公さまの研究をなさっていて、しかも遠野で講演とは!



聖和学園(高校の方ですが)なら、その近くをよく通っていましたので親しみがございました。

仏教系の学校で、高校のすぐ隣には陸奥国分寺跡があるので有名な薬師堂がございます。

礎石しか残っていませんが、今は桜の名所として仙台市民から親しまれております。私も何度か行っていましたヨ。

今、聖和学園は今移転して、違うところに移ったようです。(←類平さん;談~笑)



仏教がらみで、その方が清心尼公さんに興味を持たれたのかどうか分かりませんが、面白い事があるものですねえ。

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日本の古里の原点は・・ (とらねこ)
2006-02-27 17:22:01
笛吹童子さん

博物館講座へ行って来ました。

概要は本文に記述したとおりですが、遠野史学・・・インターネットの世界、今やネットが時代の主流であり、また多くの歴史関連の情報も仕入れることができます。

しかし、残念ながら遠野関連はなかなか薄いのが現状で、大きく発展もしていないと感じます。

最近は小原先生の「遠野旧事記」、入島先生の「遠野菊池党」・・等、いい書籍も刊行はされてますが、それでもまだまだといった感じですね。

遠野物語、民俗学は遠野の財産でもあり色んな意味での目玉でもありますから、大いに今後発展やら展開させなければならないものかもしれません。しかし、その原点たる郷土の歴史は・・・・・遠野史談会でも作りますか・・・笑



たま千代さん

今回の講師先生・・・なかなかこの道では有名な先生なようですよ。

かれこれ20年は政治と女性史の研究をされているとか、また清心尼公に関しても10年になるとか言っておりました。

宗教とは関連ないようですよ・・あくまでも女性史含む政治関連なそうです。
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出会い (笛吹童子)
2006-02-27 19:45:42
 ネットの世界を通して、とらねこさんを始め多くの方々と知り合え、普段興味を抱いている情報をタイムリーに入手できることはすばらしいですね。

 私はいつもその場での思いつきで調べることが多いのですが、今は「保」のみならず、北朝の年号に関係する遠野の出来事を追っています。文和3年の山谷観音・永和2年の銘の入っている市指定文化財の太刀など阿曽沼氏・南部氏が南朝方であったのに、不思議に思っています。それに遠野の社寺に平姓の人々が関わっていることなど。

 仮定してはその仮定が崩れる日々です。でも楽しいね。
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これは・・・ (とらねこ)
2006-02-27 19:59:43
笛吹童子さん

随分と難しそうな題材に取り組んでますね・・ひとつ私にもその内容をお知らせくださいませんか、なんか興味をそそられることでもあります。

私は大雑把な遠野の歴史や城館を主にやってますので、民俗学含む宗教方面はまだまだですが実はこういった方面も必ずや関わりが深いことでもあり、是非に機会あるごとに取り扱いたい・・・が本音です。



こちらは私の方がかなり後手に回っておりますが、まずはお任せいたします。結果等ももしよろしければ折をみてお知らせ願えればうれしいです。
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