《「水たまりをのぞいたら、そこに映っていたのは青い空だった」
べらぼうとは漢字で「篦棒」と書く。
「あまりにひどい」「馬鹿げている」「筋が通らない」といった意味の他に、端的に「阿呆だ」という意味がこめられているところが気に入った。
どうにもうまくいかぬ男の、十歩進んで九歩下がる日々をまるっと包みこんでくれるようで、あの頃の蒼白い顔をした自分に「よう」と呼びかける気持ちで、『べらぼうくん』とタイトルを決めた。(あとがきより)
未来なんて誰にもわからないのだ。
川べりを俯き歩く万城目青年は、いかにして作家としての芽を育てたか。
万城目ワールドの誕生前夜を描く極上の青春記であり、静かに深く届けたい人生論ノート。》
学生時代から作家になるまでの話・・、面白かった。
だいぶん記憶が怪しげになった我が身の若い頃を振り返ってみると・・、それなりに大胆な決断を何度かしているなぁ・・、今は、かなり保守的になってしまったが・・。
若いとは、如何なる結果も乗り越えるエネルギーに満ちている・・、そういう事なんだろうなぁ・・。