経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

大中小とアイディンティティ

2011年01月26日 | Weblog
アイデンティティという言葉は、
日本語に訳しにくいとされ、
そのまま使われることが多い。

あれこれ考えていて、アイデンティティは
この唯我独尊にニュアンスとして同じではないか。


個性があるから存在価値がある。
個性が違うから、それぞれ持っているもので、
人様に役立て、社会を構成できる。

またそのために他者から尊敬されるのではなかろうか。

とすれば、いわゆる画一化とか人並みといったことは、
このシステムとしての社会にそぐわないものではないか。

手元に、父の代からの古時計がある。
もちろんアナログである。
裏蓋を外すと、大中小の歯車で構成されている。
これは1つのシステムである。
こうした大中小の歯車の組み合わせで動いているわけである
時計が動くのは、大だけではない。
中だけでもだめ、小だけでもうごかない。

この場合、大は大きいことを誇るか。
この場合、中小は大を目指すか。

しかるに社会はどうか。

唯我独尊を知らないはずがないお寺さんは、どうだろう
お寺さんがどこでも、駐車場経営などやる。横並び。
おみくじの値段がみな同じに値上げされた。横並び。

お店のこと、あなたの街のこと、どうだろう。
どこにもある店、どこでも同じような街になっている。
それをどう思う?
大を目指すことは、
中小企業は、大に劣る。
だから大きくなることを目指す。
これをどう思う?


もちろん、小の選択肢は2つある。
1つは、小は小なりに小としての役割を果たすこと。

そんなんじゃしょうがない、という人は、
もう一つの選択肢、大きくなることを目指すこと。

そしてめでたし、大きくなったとしても、
大は、大なりの役割、それも他の多くの大と異なる
アイデンティティを発揮しなければ、存在を許されない。

このことは小の場合、中の場合となんら変わりがない。

ならばどちらの選択が、自分として、自棄業として
唯我独尊であられるか、
そしてアイデンティティを発揮できるか。
しかと、考えて選択する。
これが人生、あるいは事業における根本戦略となろう。