経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

格ってなんだろう

2006年11月23日 | Weblog
高い、高級、格、とはどういうことだろう。新潟・長岡ニューオータニに宿泊し、考えてしまった。

インターネット全室完備とあり、部屋にはそれらしきコードがある。ところがどうしても私のパソコンに接続できない。デスクを捜しても説明書もないから、フロントへ行った。「インターネット接続プラス525円」といったサインボードが出ていた。

昨夜は同友会の皆さんに3次会までやっていただき、0時過ぎにしたたか飲んでホテル入りし、チェックインをしたから気がつかなかった。このホテルは、これまで5回ほど宿泊している。昨年9月に、実践経営学会で利用したときには、確かケーブルをフロントが貸してくれた、と記憶している。

それが全室取り付けのケーブルになった。それはいい。だが525円プラスしないと接続できない。そのことは部屋のどこにも案内がない。ケーブルがある。これでは泊まった客は混乱してしまう。とらすいみにたかが525円の話だが、ほとんどのホテルが無料接続を当たり前としている今日日(きょうび)、高い、高級、格、とはどういうことだろう、と考えこんでしまった。

高級なりの節義やサービスが付加されれば、それなりの納得もしようが、それはない。ただ「オオタニ系」であることだけで高い宿泊代、加えてプラス525円。笑えるのは、「ただし、特別室は無料」と、そのサインボードには書いていてあることだ。

落語「ざこ八」の雑穀商「ざこ八」が、大繁盛したのは、庶民には米の秤加減を山盛りにサービスし、殿様など金持ちにはきりきりで売ったことにあった。それは庶民を背につけると、井戸端会議で宣伝してくれるというしたたかな計算の上である。特別室に泊まるような客が525円分サービスして感謝するものだろうか。
経営者だろうか、総支配人だろうか、しらないがITに関しての時代錯誤、サービスの何んぞやを聞いてみたい気がする。彼らが誇りたいであろう「格」とはなんなのだろうか。

15時、十日町市の定宿「原田屋」について、その「ニューオオタニ」に、ワイシャツ
をわすれたことに気がついた。昨夜の縁をつくってくださった
池津さんにお願いしホテルに連絡を採ってもらった。ホテルニューオオタニ長岡フロントの即答、「忘れ物の連絡は入っておりません」。
忘れものを見つけてほしいという願い、依頼に対して、「リネン係からフロントへの“届け”は入っていない」という回答である。部屋を調べることもなくリネン係に確認するでもなく、即答である。考え違いも甚だしい。
格ってなんだろう。高級ってなんだろう。価格ってなんだろ。ホテルのサービス、接遇ってなんだろう。

井戸端会議の議題が、押し上げてくれるよき議題になるか、引き下ろす悪しき議題になるかは、経営戦略なり、経営姿勢に如何である。こうした認識をどれだけの経営者が認識しているだろうか。