経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

4人の孤児が国を創れた、その理由。

2006年04月04日 | Weblog


人は不完全だからこそ、群れ、相互に補完し合い、生きるという戦略を共有し、果たそうと機能するわけである。 

 こうして、何も知らないこととか、何もないとか、小さいということを撒き餌に、人にかわいがられ、教えられ、有能な同志が集まってきて、自分たちの天下国家を作ることを戦略として共有し、その組織目的をついに成就した、といった事例は古今東西、いっぱいある。

 1つだけ知られたケースを上げるとしたら、大公「望」などその典型的な人であろう。なにせ1人の孤児が、同じ孤児3名で20数年後には国を作ったわけだからら、こりゃすごい。

 だが望がすごいのは、それまで民族毎の国家、すなわち単一民族で国家形成していたのを、他民族、異民族分け隔てない国家を作ったことだろう。これは1000年続いたローマ帝国でも、とりわけカエサル(シーザー)にその考えがあったが、それ以外事例を聞かない。
 
 あの魚釣りで、著名な大公 望だが、こうした組織の本質でもって、あとから考えると、実は天下を釣ったことになる。釣りは一人の作業で出来ますが、天下は一人じゃ釣れない。

 様々な人との協力関係を構築して行かねばなりません。では協力関係はどうしたら気づけるのか。異質の者も受容する、というおおらかさを前提にし、

 1に、戦略の共有化
 2に、他の人の利益を図る
3に、お互い補足しあう
この3つが不可欠と考える。

 身内、親戚だけを登用する。彼はダメ。これはダメ。おれが社長だ、と他者から孤立するような戦術に始終する。必要な情報へ部下にすら流さない。
 情報の開示がなければ、組織的、かつ戦略的に動けないのに。たとえばパート比率70%のところで、パートに情報を開示していないとしたら、組織は30%鹿機能していないのである。
 また、似たもの同士では、組織は意味がない。組織はそれぞれの長短をわきまえての機能分担だからである。

 規則で縛り、命令を徹底させることを組織と思っているようでは、国づくりどころか、中小企業の親父すら務まらないであろう