長尾たかしの・・・未来へのメッセージ

自民党衆議院議員長尾たかしのブログ。平成11年からネット上で情報発信を継続。サラリーマン生活を経て政界へ。

中国海軍によるレーダー照射事件・・・日本は断固強硬姿勢を

2013-02-07 07:48:04 | 安全保障
中国解放軍の彭光謙少将が、「日本が曳光弾を1発でも撃てば、それは開戦の1発であり、中国は当然、遠慮なく反撃せねばならない。日本に2発目は撃たせない」と述べたのはつい1月14日。「曳光弾と言っても実弾だ。表面に発光させるための燐を塗ってあるだけ」。曳光弾による射撃は挑発であり「開戦の1発。日本に開戦の1発を打つ度胸があれば、中国は当然、遠慮なく反撃せねばならない」、加えて「中国がどんな弾丸を撃つかは、日本側に関係ない。中国は別の種類の弾丸を撃ってもよい」と述べたのです。全く理解出来ない、中華思想の集大成ともいえる主張です。我々は「そういう国だという事」を認識しなければなりません。

だから、彼等から見れば、今回の中国海軍艦艇によるレーダー照射について、「一触即発の状態を招く敵対行為だ」と米国から、ロンドンから「レーダー照射は、平時には絶対に使わない禁じ手だ」と声があがろうが関係ないのです。

問題なのは、相手が日本の護衛艦だから反撃してこない事が分かっていること。全くバカにされているこの事態。こんなに悔しい事はありません。イラク戦争後に米軍機に対してイラク軍がレーダー照射をして、怒った米軍がコテンパンにイラクの防衛施設空爆をした事もあるのです。今回のレーダー照射は、日本が反撃しない事を分かっていることを前提とした嘲笑的行為でもあるです。

おそらくは、1.中華思想、2.共産党礼賛、3.軍事優先の習近平政権からの指示で、臨戦態勢を強化し、軍事的圧力、一歩踏み込んで臨戦態勢をちらつかせることで、安倍政権の尖閣諸島問題に対する譲歩を引き出そうとの狙いがあるだと思います。

そして、今、私が注目しているのは、クリントン氏の後任として上院外交委員長に就任したジョン・ケリーがどんなコメントを出すのかということです。クリントンは「尖閣諸島には日米安保条約第5条が適用される」ことを明確にしましたが、おそらく、ケリーは真逆です。もう、1/31以前のアメリカではないことを認識しなければなりません。

以下、ケリーの上院公聴会発言です。
・中国を敵対者と見てはならない
・中国は大国であり、アメリカの国益のために中国との関係を強化しなければならない
・中国の資源消費と経済活動は大規模であり、知的財産権の保護や為替操作などの問題についてルールの確立が必要だ
・米中が相互の利益について一致すれば、問題は解決可能だ
そして、重要な事は、
・3時間40分の間、日本については一言も触れなかったという事実です。

如何でしょうか?っとなると、ケリーは本件についてコメントの一つも出さないかもしれませんね。

中国はこの事実を知っています。そして、繰り返しますが、日本は反撃出来ない事を知っています。だから、日本は今回のレーダー照射事件について今までになく、強硬に抗議すればいいと思います。この時期、強硬路線をとれば「中国と戦争になるゥ~~」と、私がTBSラジオでバトった、元外務官僚M氏が狼狽えそうですが、強硬路線をとり、中国側を抑止するあらゆる措置を検討するべきです。例えば、自衛隊や海上保安庁による警戒監視活動強化と併せ、不測の事態への備えを「検討する」と強く、なのに「中身は曖昧」な表現をあえて使う事も大切です。

中国にとっては、アメリカの出方次第で、米中関係を改善出来る好機とも言えるのです。

だから、中国はこの時期、日本に対して絶対に引き金はひきません。そんなバカな事はしないのです。確信を持って申し上げます。中国はここで、軍事的行動をとり、米国との関係が悪化し、更には世界から非難を浴びる等という下手を打つわけにはいかないのです。セキュリティーダイヤモンド構想に象徴される、対中国包囲網を現実的なものにする為にはビビってはいけません。毅然と強硬に対処する事です。

中国が我が国に軍事的行動に出るとすれば、長射程ミサイルによる「飽和攻撃」をチラつかせた無血攻撃です。一発一発を打つのではなく、一斉に多数のミサイルを発射することを想定させ日本に譲歩を迫る戦術です。これについては、近々ブログにアップする予定です。
コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする