長尾たかしの・・・未来へのメッセージ

自民党衆議院議員長尾たかしのブログ。平成11年からネット上で情報発信を継続。サラリーマン生活を経て政界へ。

現行法上の、専守防衛の限界

2015-06-23 07:11:54 | 安全保障
さて、想像してください。
 
日本人を含めた多数の一般市民を輸送する米軍の輸送艦が公海上で、攻撃国の軍艦から攻撃を受け、多くの日本人が殺されようとしている。そしてその近くに自衛隊の護衛艦があり、十分な攻撃能力を持っていたとします。しかし、まだ攻撃されていないという時点で日本人を助けるために武力を行使した場合、これは集団的自衛権にあたります。
 
しかし、現行法上、我が国に対する武力攻撃を受けない限り、自衛権を行使することはできません。では、現行法上ではとのような対処をするのか?

攻撃艦と攻撃を受けている船との間に割り込んで、自分が攻撃を受けたことによって初めて反撃することができる、これが現状です。

明らかに専守防衛という我が国の防衛の基本概念が、自衛官の命を危険に晒しているのです。
 
今回、平和安全法制が整備されれば、自衛のための新三要件を満たす場合において自衛の措置として集団的自衛権を行使することができ、日本人の命も、自衛官の命も守りながら、危機を回避することができるのです。

そして、世界にこの法整備を発信することで、紛争を未然に防止する力、つまり抑止力がさらに高まり、日本が攻撃される可能性は一層低くなっていくのです。
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「駆けつけ警護」も戦争法案ですか???

2015-06-22 07:03:47 | 安全保障
戦後70年間、我が国は世界のどの国よりも平和と向き合い、自衛隊PKO部隊などを派遣し、様々な平和国際貢献活動に参加してきました。実は自衛隊宿営地の隣には国連の事務所があり国連の職員や、NGO団体の関係者が職務にあたっています。

この「自衛隊の宿営地」が武力攻撃を受けた場合には反撃することができますし、その訓練も積んでいます。しかし、「国連事務所など」が攻撃を受けた場合、「助けてくれ~っ」と緊急要請を受けても武器を使用して守ることができないのです。今回の法整備には、この「駆けつけ警護」を行うことができると盛り込まれているのです。

今回の自衛のための武器使用の新しい考え方は、現場の自衛官も戸惑うことなく、自身の命を危険に晒すこともなく無事に民間人の命を救うことができるのです。

「平和安全法制は、自衛官に対する危険が増大させるっ」と今回の法整備に異論を唱える勢力がありますが、彼らのその主張そのものが自衛官に対する危険を増大させるのです。
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派遣法改正案、衆議院を通過!!!

2015-06-19 21:02:09 | 社会保障・税
やっと派遣法改正案衆議院通過しました。

審議が足りない?? 議論が尽くされていない??冗談じゃありません。

今回の審議は30時間5分。与党質問は6時間50分。それ以外は、タップリと23時間以上は野党審議時間に充てられています。これが国会の慣習です。

民主主義とは何か。日本人の多くは多数決と答える様ですが違います。参加することです。誰にも手続きの下、参加することが権利として認められている、これが民主主義です。

一部の野党は数の横暴、委員長が強硬に職権を乱用したと主張しますが、数は既に多数少数があるということは動かすことの出来ない事実であり、職権行使は認められた手続きです。何ら民主主義に反しません。ただそのままでは妙にバランスが悪い。だから、国会審議は野党に多くの時間を提供しているのです。

民主主義で権利として認められているのに、審議に参加しない、拒否する、挙句には暴力を行使して尚、暴力を肯定する。政府案には書かれてもいないことを拡大解釈し、不安を必要以上に煽り、反対のための反対理由を繰り返する。なんとか衆議院は通過しましたが、参議院ではどのような議論になるのでしょうか??

兎にも角にも、渡辺委員長、本当にお疲れ様でした。
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徳永エリ参議院議員からの書き込みに反論する!!!!

2015-06-14 11:18:55 | 社会保障・税


※以下の文章の一部だけを取り上げたご指摘はご勘弁ください。全文を読んで私の主張として受け止めてくださることを希望します。

民主党の徳永エリ参議院議員から書き込みを頂戴いたしました。国民の皆さんが必ずしもご存知ないことを利用し、混乱させています。

>そもそも格差拡大の要因になった労働者派遣法の製造業への解禁・・???

資料にあるとおり、派遣労働者の割合は全雇用者の約2%、非正規雇用労働者の6%です。この割合で格差拡大の要因となるのでしょうか??また、製造業への解禁以前から格差問題は存在していたはずです。まったくの印象操作です。

>およそ40万人が解雇の可能性。・・???
あたかも40万人全てが解雇になるかのような書き振りです。拡大解釈による捏造と断じます。一部の野党は厚生労働委員会でも同じ理屈で与党に挑んできます。派遣とは「一時的、臨時的」な働き方です。多様性ある働き方を求めている方々にとってはワークライフバランスに叶っているのです。派遣労働者の全てが生活に困窮している弱者、必ずしも低賃金労働者などではないのです。また、26業務従事者の全てが3年以上の雇用を求めているのでしょうか? まったく事実と違います。

>この法案法案の中身を分かっていますか?・・??
ならば審議に応じて理解していただけるようにすることが国会の責務ではありませんか? 委員室に立ちっぱなして腕を組みながら野次ばかり飛ばすことをやめて、椅子に座って審議に参加してください。また、民主党の主張を「分かる」ことと「納得する」ことは別物です。民主党の主張に「納得しない」方々に対して、「分かっていない」なんてことを言わないでくださいね。

>体を張って止めるのが国民の為・・??
あんな肉弾戦の作戦ペーパーを作って、暴力を正当化する。過激派と同じだと受け取られてしまうことを心配します。あるいは、それが御党の基本方針なのでしょうか? お気の毒です。

>民主党を批判する人は分かっていない。・・??
何を批判されているのかを理解する努力をしませんか? 吐き捨てるような書き振りで「心の底」が垣間見えてしまいます。

さて、
派遣法は、労働力の需給の適正な調整を図るため労働者派遣事業の適正な運営の確保に関する措置を講ずるとともに、派遣労働者の保護等を図り、もって派遣労働者の雇用の安定その他福祉の増進に資することを目的としています。つまり、大前提として関係者にとって「一時的、臨時的」な労働なのです。この労働形態により、仕事と家庭を両立している女性や、ジョブ型労働のメリットを最大限享受し、自身のスキルを存分発揮している方々もおられるのです。

ただ、派遣社員の中には、「不本意ながら派遣労働(以下、不本意派遣)」をしている方々もいらっしゃいます。我々与党も、不本意派遣のあり方、26業務従事者で3年以上働きたい方々、派遣から正規社員になりたい方々が一定割合いらっしゃることは承知しており、決して見て見ぬ振りなどしておりません。これらの問題は、派遣法の中では解決できません。ですから、非正規労働の問題解決という違うステージで、不本意派遣労働者に関しても議論すべきだとしています。その方が派遣法の枠組みで議論するより、体系立った整理され、よりスッキリとした議論になると思います。

また、今回の改正案には違法派遣を徹底排除する条文も盛り込まれています。届出制だけで開業できてしまう特定労働者派遣事業を廃止し、すべての事業者を許可制とし、違法派遣で苦しんでいる方々を一刻も早く救済しようとしているのです。他、派遣法の中にできるだけ正規労働者への道筋がつくように、派遣元などにキャリアアップ等の義務を課すなど、派遣は「一時的、臨時的」とはいえ、法律の中で出来うる限りの事を盛り込んでいるのです。一部の野党もマスコミもこういった改正案には全く触れません。

弱者ではない方々を「仮想弱者」に祭り上げ議論を挑む手法は禁じ手です。「真の弱者」を守るどころか、政争に巻き込む。これでは弱者は永遠に救われません。

私は怒りが収まりませんっ!!!!異論があるのならば、委員会審議で明らかにしていこうではありませんかっ。それでも、「体を張って止める」のですか??怪我人はもうご勘弁ください。
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6月12日、厚生労働委員会の学級崩壊状態メモ

2015-06-14 10:47:57 | 社会保障・税
厚生労働委員会、午前中の審議終了。というか審議になっていません。なんとか団のタチの悪い言いがかりのような委員会風景。とても子供には見せられません。

昨日は年金の集中審議を求めた野党ですが、維新以外は審議拒否。派遣法の審議を総理を入れて審議することを受け入れた与党ですが、今日の2時間の審議、民主党、共産党は質疑者を立てないまま審議入り。

民主・生活所属の大勢の議員が委員室廊下に押しかけ、委員長が席につくことを肉弾戦で阻止しようとする。話し合いではなく、やっぱり肉弾戦。委員でもない議員が大量動員され、野次の嵐。民主の厚労委員は席に着かず委員内の入り口に陣取り、ヤジを飛ばす。

総理参加のもと、委員会が始まり、自民、公明、維新の質疑が、大野次の中で終わり、いよいよ民主党の番。誰も質問席に立たず、相変わらずの、ヤジ、やじ、野次。挙句には、某民主党議員が傍聴席に招いた応援団に向けてアジ演説を行い、傍聴席を煽る。数名の傍聴人が不規則発言や、拍手などを行い、委員長から注意を受ける。

なんと、総理は70分間座ったまま。我々も野次ばかりを聞かされるも、時々応酬。でも、あまりにも品位なく、同レベルになるのも気がひけるので紳士的に時間経過を待つ。

あーっ、午後1時から再開です。本当、お恥ずかしい。



午後も相変わらずの状態。椅子に座らない民主党委員とその仲間たちが、委員室入り口に陣取りヤジやじ野次。

自民・公明・維新の審議が終わり、民主50分、共産15分の質疑時間があるにもかかわらず、審議には応じないということで、何度も何度も民主委員に「着席してください」と促すも、駄々をコネ学級崩壊、「野生の王国」、「獣の群れ」の状態。

已む無く、委員長が審議の終局を宣言しようとしたところ、民主党議員が委員長席に押し寄せ、マイクを退ける、委員長メモを取り上げようとするなどの肉弾戦。我々は椅子に座ったまま、

虚しい大騒ぎを冷めた心で見守る。結果、終局し、散会。

委員長、本当にお疲れ様でした。

因みに、午前中の肉弾戦(写真)で委員長は首を痛め医務室へ。そして、携帯電話が無くなったとのこと。もみ合いで落とすことはあっても、出てこないというのは、誰かが持ち去ったとしか考えられず。盗難届を!!



背広に手を突っ込んだ御仁がおられたとお聞きしております。傷害に加え、窃盗?なんてコトになるのでしょうか?懲罰動議は当然です!暴力最低です!渡辺委員長のお身体を案じます。



一つ大きな反省をします。
・年金情報流出問題ではなく、
・年金情報盗難事件とすべきでした。
犯人の概念が消えてはなりません。
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年金データ流出問題・・・6/5長尾たかし集中審議質疑議事録

2015-06-09 09:40:53 | 社会保障・税
○渡辺委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。長尾敬君。

○長尾委員 自由民主党の長尾敬でございます。厚生労働委員会では二年半ぶりに立たせていただくこと、委員長を初め、理事、委員の皆様には心から感謝を申し上げたいと思っております。今般のデータ流出事件、これは我が国の社会保障にかかわる大きな重大な問題であり、この場で冷静な、何が深刻でゆゆしき事態なのか、今どういう状態にあるのか、冷静な審議が必要だというふうに思っております。初動であるという部分であるから今何をなすべきかということを少しずつ、日々刻々状況は変わっています、恐らくこの後の審議の中でもいろいろなことがあろうかと思いますが、ここは与野党を超えて、しっかりと正すべきところは正す、こういう姿勢で御答弁をいただければと思っております。まずもって、日本年金機構が発足しました。この発足した経緯、旧社会保険庁が廃止をされて、小泉政権のときに廃止方針が出て、第一次安倍政権のときに法律ができて、長妻昭大臣のときに日本年金機構になった、この経緯について御説明をいただきたいと思います。

○樽見政府参考人 お答え申し上げます。
旧社会保険庁におきましては、いろいろたび重なる不祥事あるいは国民の立場に立ったとは言えない事業運営、そういうことが起こって、さまざまな問題がありました。こうした、いわば組織の体質というものを一掃するとともに、真に国民の信頼を回復できる新たな組織の実現ということを目指して再編成が行われたものでございます。このため、旧社会保険庁を廃止し、厚生労働大臣が公的年金に係る財政責任と管理運営責任を担うということとする一方で、新たに非公務員型の公法人として日本年金機構を設立いたしまして、厚生労働大臣の直接的な監督のもとで公的年金に係る一連の運営業務を担わせるということにしたものでございます。その狙いとしては、年金業務の実務を担う専門組織として任務を明確化する、それからガバナンスを強化する、それから、能力と実績に基づくめり張りのきいた民間的な人事給与体系を可能とする、それから、民間へのアウトソーシングなどを積極的に推進して効率化を図るということで、サービスの向上と事業運営の効率化をともに期待できるような組織ということで、旧社会保険庁と異なるものとして日本年金機構を設立した、そういう経緯でございます。

○長尾委員 これは、はっきり言ってお題目にすぎないということを強く指摘させていただきます。何が変わったんだという話です。旧社会保険庁のあのていたらく、改ざんやりまくりの、もうここで口にするのも嫌気が差すほどのあの社会保険庁の状況があって、先ほど、専門家、そして統治をきっちりするというお題目の中で、今回の案件です。自民党の部会の中で参議院の元厚労大臣の方が、またやらかしたのかと。これは、部会で大声が上がるような状況というのも恥じていただきたい。そして今回、前は消えた年金、宙に浮いた年金ということがありましたが、今回の情報、データが流出したということは、前回と今回、どう違うんですか。

○水島参考人 まず、日本年金機構といたしまして、このような事態が発生いたしましたことに、お客様に多大な御迷惑と御心配をおかけしております。まことに申しわけなく、深くおわびを申し上げる次第でございます。年金記録問題は、基礎年金番号に統合されておりません記録が約五千万件ございましたことなど、年金記録の不適正な管理によりまして、お客様の年金権に多大な影響を与えたものだというふうに認識をいたしております。一方、今回の情報流出問題は、外部からの不正アクセスにより発生した事案ではありますが、このこと自体は極めて我々としては重く受けとめなければならないと考えております。
現時点では、お客様の年金権には影響は生じていないというふうに認識をいたしておりますが、この点では、年金記録問題とは異なるものであるというふうに考えております。しかしながら、個人情報が含まれておりますフォルダへのアクセス権限やパスワードの設定など、セキュリティー対策について徹底されていなかったという問題、これらの問題、いずれにせよ国民の皆様に不安を与えたことは変わりはありません。事態の大きさを真摯に受けとめ、個人情報の保護及び管理の徹底、職員教育等に取り組みつつ、お客様の年金を守ることをお約束し、年金業務の信頼確保に一層努めてまいりたいというふうに考えております。

○長尾委員 以前の消えた年金問題というのは、いわゆる社会保険庁の内部の話ですね。払われなきゃいけない年金が払われない、どなたの保険料なのかがわからないというような状況、クローズの話です。ただ、今回は加入者全員ですよ。たまたま今回、百二十五万人のデータが流出した訳ですが、例えば、私も、今この瞬間、私の年金データが流出しているかどうかがわからないわけで
す。そういう不安感というものは、年金機構さん、これはもう本当に受けとめてくださいね。お客様だけの話じゃないんです。全ての加入者、我が国の社会保険の根幹にかかわることなので、これは猛省していただきたい。そして、後ほど、どれだけいいかげんな対応であったかということは明らかにしていきたいと思いますが、ここまでで、厚労大臣、厚生労働省としてどのような御対応をとられていますか。

○塩崎国務大臣 今回の事案は、本当に国民の皆様方に改めて年金事業に対する信頼感を失いかねない大きな問題、重大な問題だというふうに思っております。監督する立場としてもおわびを申し上げ、この真相究明をまずするということと同時に、一番大事なのはやはり年金を守るということであって、二次被害が起きないように、今回の流出した情報が悪用されないように、年金の支払いが間違っても、誤ってなされないようにするということをまず最優先にしながら、真相究明と同時に再発防止に向けて原因究明をしたいというふうに思っておりますし、そのための第三者による検証委員会も立ち上げたということでございます。

○長尾委員 できれば第三者委員会に全てを委ねるのではなく、あわよくば、できれば厚生労働省としての検証もしていただきたいなというふうに思っています。また、不安に思っている方々が平日なかなか問い合わせに行けない。土曜日、日曜日、これは相当問い合わせが多いと思うんですが、それに対しては対応されていらっしゃいますか。

○塩崎国務大臣 御指摘のとおりでございまして、これだけの問題が起きていながら、この土日に、御心配されている方々が社会保険事務所に行って、閉まっているというのでは困るというふうに思いまして、少なくとも今週末の土日はあけてもらえるように、年金機構の水島理事長に対して、既に私の方から指示をしてあるところでございます。

○水島参考人 大臣からの御指示を踏まえまして、今週の土日に関しましては、全国の事務所を開庁いたします。追って、本日でございますが、新聞発表させていただきたいというふうに考えております。

○長尾委員 あと、職員の方の中に、いわゆるインターネットの書き込みがあって、先般、理事長が、あたかもそれは職員だというようなことを認められる御答弁をされたんですが、本当に職員さんだったんですか。

○水島参考人 職員であるということは確認されておりません。今回の個人情報流出に関しまして、機構の内部情報が2ちゃんねるに書き込まれたという旨の報道がなされております。このことが事実でございますれば、絶対にあってはならないことだというふうに考えております。仮に、職員の関与が明らかになった場合には、そのことを確認の上、厳正に対処してまいりたいというふうに考えております。

○長尾委員 守秘義務違反ということはそうですが、これはふざけていますよ。はっきり言って、よくそんな職員を雇って、我々の大事な年金をという、こういった部分は強く、これは全て理事長の監督責任でございますので。それで、あとは、流出したデータについて警察庁にちょっとお聞きしたいんですが、僕ら素人は余りイメージが湧かないです。例えば、ワードであるとかエクセルであるとか、そういうものがデータとして流れた。今回流れたデータというのが、
それを、例えば、あたかも簡単にクリックして開けるように、流れた四つの年金データが誰にでも見られてしまうというような状態で発見されたんでしょうか。

○塩川政府参考人 今お尋ねの具体的な件につきましては、捜査中でありますので、お答えは差し控えさせていただきますが……(発言する者あり)捜査でございます。他方、このデータにつきましては、流出がないようにということで既に削除しております。以上でございます。

○長尾委員 あとは、このデータを仮に流用して、利用して、どのような犯罪を想定されていらっしゃいますか。あるいは、今、その予兆として、どのようなものが確認されていますか。

○露木政府参考人 現在、警察庁におきまして、都道府県警察から報告を受けておりますところでは、昨日の十五時現在の数字でございますけれども、日本年金機構の職員を装って個人情報を聞き出そうとした電話ですとか、あるいは年金情報の削除を持ちかけるといった内容の電話、こういった不審電話の届け出が全国で八十件、二十二の都道府県で発生をしているというふうな報告を受け
ております。ただし、その中で、実際に金銭の被害にまで至ったという事案はないというふうに聞いております。

○長尾委員 きのうのその時点で八十件ということであれば、これから確実に、リアルタイムでふえていくというような部分があろうかと思います。ぜひ御対応いただきたいと思います。あとは、やはり心配するのは、年金番号が流出
していますので、成り済ましで受給をしてしまうのではないかというようなことについては、警察はどのような対応を考えていらっしゃいますか。

○露木政府参考人 そういったことがないように、やはり広報啓発に努めていく必要があると考えております。日本年金機構からお伺いしたところであれば、
機構から電話やメールで連絡をしたりすることはないということでありますし、機構からお金を要求することはないということでもありますので、そういったことを私どもの方としても周知いたしながら、そういう成り済ましの防止という観点も含めて、広報啓発を一層進めてまいりたいと考えております。

○長尾委員 成り済ましの防止等については、事務手続の件で後ほどお聞きしたいと思います。お手元のちょっと資料を見ていただきたいんですが、これは端末機器の設置イメージであります。どうも報道は上の部分だけ切り取って報道している部分があるので、大事なのは下の部分ですね。確かに、データ、いわゆる四つのデータは流れ出てしまった。これは深刻、重大なゆゆしき事態である。一方、年金、いわゆる業務系のネットワークというものと情報系のネットワーク、二段構えである中で、この業務系のネットワークに今回ウイルスなりが感染しているということはないというふうにお聞きをいたしております。本来であれば、下の社会保険オンラインシステム、この中に全てのデータ、亡くなられている方のデータも含めれば一億件ぐらい入っているというふうにお聞きしておりますけれども、これはあくまでも年金の保険料の収納であるとか、支払い業務であるとか、それにかかわる幹の部分。ここの情報系ネットワークというのは、冒頭出ました、いわゆる消えた年金問題においての社会保険庁に
対する不信を払拭するために、窓口でお客様に対応ができるようにしていこうというネットワーク、これは二本立てであるということですね。役所にちょっと聞きましたら、業務系ネットワークの中から情報系ネットワークにデータを移行する。この移行作業というのは具体的にどのような方法でやるんですか。

○水島参考人 ハードディスクに落としてやっております。

○長尾委員 つまり、ハードディスクに落としているので、業務系ネットワークでおろしたデータを抜いて、オフライン状態で上の情報系ネットワークに移すということであるわけですね。そこで、今回は、もう皆様御案内のとおり、職員の一人のパソコンが感染をして全体に飛び火してしまった。ただ、問題なのは、この左上、インターネットにつながっているということなんです。私、今回、金融機関であるとか、クレジットカード会社であるとか、あるいは顧客データを扱っている会社にいろいろ聞いてみましたら、インターネットに接続していること自体が考えられないと。皆さんの選挙の名簿どうですか。うちは完全にオフラインにしています。インターネットがつながらないパソコンに支援者のデータ、あとお客様のデータ、これが当たり前なのに、なぜインターネットがつながっていたかという話なんですね。つまり、ここです。今はこれは遮断されているということですね。遮断されているということです。もう一つ問題は、上の段の共有ファイルサーバー、この共有ファイルサーバーのパスワードがかかっていないものが非常に多かったということなわけです。このパスワードかけてくれというのは、これは規律で決まっていることなんですね。どうなんですか。

○水島参考人 ルールとして定めてございます。

○長尾委員 これは後々の話になると思います。やはり処分をするとか、私も民間の金融機関出身でございますので、こういうのはもう当たり前に処分ですよ。当たり前の処分です。これは後々明らかにしていただきたいと思います。あと、NISCさんにちょっとお尋ねしたいんですけれども、こういった、ファイルにもパスワードがない。あと、恐らく、きょうは御答弁いいですけれども、つくられたもとデータが、例えば、普通なら暗号化されているんですよ。大体、金融機関はそうです。このような実態を専門家から、今回、本当によく検知してくださいましたよね。ありがとうございます。御所見をいただきたいと思います。

○三角政府参考人 お答え申します。本事案の原因究明につきましては、現在、私どもNISCの中に専門家チームをつくりまして、日本年金機構の監督官庁であります厚生労働省に対して資料提出などを求めているところでござい
ます。内閣サイバーセキュリティセンターといたしましては、今後、提出された資料など、これの内容に基づきまして厚生労働省の監督の状況について精査いたしまして、そして、本事案に関する原因究明を進め、問題点を明らかにしていきたいと考えております。

○長尾委員 今、厚生労働省に対してという御答弁がありました。なぜ、年金機構じゃないんですか。

○三角政府参考人 お答えいたします。日本年金機構の業務などにつきましては、日本年金機構法に基づきまして、厚生労働大臣の監督のもとで運営されていると認識しております。私ども内閣サイバーセキュリティセンターといたしましては、日本年金機構の監督官庁であります厚生労働省に対しまして資料提出等を求めておりまして、本事案に関する原因究明等を進めているということでございます。

○長尾委員 今後ぜひ御検討いただきたいのは、例えばデータというものは、基本、ちょっと言葉を選ばずに言いますが、流出してしまうということを前提で考えれば、やはり慎重になるわけですよね。何にもやっていないということは、流出を前提としていないということです。しかし、民間では当たり前にやっているんです。非常にこれはゆゆしき事態であるので、早急に対応していただ
きたいというふうに思います。中にはこういう技術もあるそうですよ。例えば、
絶対に限られた人間でないと見れない、渡したけれども、その人に渡したデータをもうその人に見せたくない、そうすると遠隔でファイルを削除することができる。もちろん、その環境が整っているということが前提ですけれども。昔、「スパイ大作戦」というのがあって、このテープは自動的に消滅するみたいな、時限的にファイルを消すとか、例えばこういうことというのは、まあ昔の話ですが、ちょっと古いですね、真剣に、今さらながら、対応していただきたい。時間もなくなりましたので、誰かに自分の年金が横取りされちゃうんじゃないかというような不安を持っている国民の方は多いと思います。これは、厚労大臣、自信を持って、そういうことはないというふうに御答弁ください。

○塩崎国務大臣 結論的にはそのとおりでございますけれども、年金の支払いのもととなる年金記録などを管理するシステムというのは、先ほど紙を配っていただきましたけれども、外部と直接インターネット接続されてはいないわけでありまして、このシステムからの情報の流出は確認をされておりません。また、年金の支払いは本人名義の口座に振り込むこととなっておりまして、仮に年金の振込先の金融機関を変更するというような場合には、金融機関の証明印などで本人の口座であることを確認する。流出した情報だけで年金の振り込み先を変更することは、これはもう困難であって、不正に振り込み口座を変更されて年金が横取りされるようなことはないものと認識しており、必ず御本人に支払うようにしたいというふうに思います。

○長尾委員 必ず御本人に支払うという御答弁をいただきました。今回の問題、ひとつ整理したいのは、消えた年金というのがありました。今回、大西委員には大変申しわけないんですが、漏れた年金という言い方というのは少々違うのかなと。年金は、もとサーバーにちゃんとデータが残っていますし、一切ウイルスの感染を受けていない。データが流出したということは甚大な深刻な問題ではありますけれども、しっかりと給付の問題については確保されているということ、私は、この厚生労働委員会の中でしっかりといろいろと議論をしながら、ごまかしではなく、今この瞬間の事実を言っています。しかし、これから刻一刻と状況は変わるので、ここはひとつ、さまざまな審議を政局に利用する
ことなく、冷静な議論のもとで審議を進めていきたいと思います。この中で、やはり、この局面において厚生労働大臣のリーダーシップというのは、私は大変重要なものがあるというふうに思います。もう一度、国民の皆さん、不安に思っている全ての加入者の方々にメッセージをいただきたいと思います。

○塩崎国務大臣 今回は、今先生御指摘のように、日本年金機構における情報流出、悪意のある不正アクセスが原因だったとしてもまことにこれは遺憾なことであって、年金制度の運営に責任を持つ厚生労働省としても、国民の年金を守るということを最優先に、今後の年金支払いへの影響が出ることが万が一にもないように、日本年金機構を指導していきたいというふうに考えております。また、先ほど申し上げたように、今回の事案を検証する、原因究明と再発防止策の検討を行うために、昨日、日本年金機構不正アクセス事案検証委員会というのをスタートさせました。第一回の会合は来週月曜日、六月八日の月曜日の午後に厚生労働省の中で開催を予定しておりまして、しっかりと検証を行いながら、厚生労働省として、最後まで責任を持って対応する所存でございます。

○長尾委員 本当にぜひよろしくお願いします。あと最後に、警察庁、犯人を捕まえてくださいね。今回、一番悪いやつは犯人ですから。厚生労働省も脇が甘かった。機構も脇が甘かった。しかし、悪いのは犯人です。犯人をしっかり捕まえて、同じような事件が起きないように、ぜひ万難を排し、国民の命と財産をお守りいただきますようお願いを申し上げまして、終了させていただきます。
ありがとうございます。
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【拡散希望】年金データ流出問題、コトの本質に切り込む!!!

2015-06-08 09:04:52 | 社会保障・税
※このブログは、本日0830発行のメールマガジンを一部リライトしてお届けいたします。


日本年金機構から125万件の個人データが流出する事件が発生しました。

野党の皆さん、年金は漏れていません!!!!勿論、今後その可能性は排除できませんが、データが盗まれたこととそれを許してしまったこと、年金機構が由々しき事態の責任を取ること。これらを徹底追及すべきですが、「漏れた年金」と称して、必要以上に不安を煽り、国民を混乱させること、この事件を政争の具にすることはご遠慮願いたいと思います。

事件の発端は、メールに添付されていたウイルスを開けてしまったことに始まります。ウイルスに感染したパソコンが、繋がれているネットワークからの遠隔操作により個人データが流出してしまったのです。流出したデータは氏名・生年月日・住所・年金番号の4情報。事態がどこまで深刻なのか、年金が間違って他人に支給されることはないのか? 今後の対処、対策などを、国会、関係各省庁で対応を急いでおります。

8年ほど前、「消えた年金」問題がありました。最大5000万件のデータの不具合などにより、支払われるべき年金が支払われなかったり、誰の保険料なのかがわからなかったりなど、年金情報管理の杜撰さが露呈したのです。

データを管理していたのは社会保険庁でした。ここの職員は、例えば自分が興味のある芸能人や政治家、特定個人などの個人情報を業務に関係なく閲覧したり、国民年金の収納率を上げるために、分子である保険料の支払い勧奨をするのではなく、分母である加入者データの改ざんを行い収納率を上げるなどという、公務員として考えられないあるまじき行為を行い、年金加入者のみならず、すべての国民を不安に陥れたのです。

結果、職員意識の向上、組織の見直し等のために、社会保険庁は解体され日本年金機構が誕生したのです。ところが、この機構も「ダメ」でした。自民党の部会では、「またやらかしたのかっ!!!」という怒号が飛ぶ有様。全貌が明らかになったわけではありませんが、確実に言えることは、この情報漏洩事件は防ぐことができた事案であり、民間などではとっくに実施していることをやっていなかったのです。

元となるマザーデータは社会保険オンラインシステムのサーバーに置かれています。このデータ環境は完全な専用線で、年金の支払い、保険料収納など制度を運用するための「業務系ネットワーク」です。インターネットと繋がっている箇所はどこにありません。

一方で、年金機構の全国にある窓口業務を行うための「情報系ネットワーク」が存在します。消えた年金問題などで加入者からの問い合わせに対応するためのネットワークです。完全クローズの環境である業務系ネットワークに置かれたデータから、窓口業務に必要なデータを情報系ネットワークに移行する際は、DVDなどの記憶メディアが使われます。よって、専用線である情報系ネットワークは外部からのウイルスなどの侵入から確実に遮断されているのです。

問題は情報系ネットワークでした。このネットワークがインターネットに繋がれていたのです。今は、遮断されています。

私も民間金融機関の出身です。お客様のデータ管理は皆さんの想像を超える膨大なコストをかけて信用性を確保しているのが普通です。ネットワークにインターネットを物理的に接続することなど考えられないのですが、その考えられないことが存在し、データが流出したのです。裏を返せば、インターネットに接続していなければ今回の流出は防げたのです。

私が整理したいことは、
・データが流出したという事実と今後の対策
・年金は今後確実に支払われるのか
以上二点です。

前者においては、年金機構が誕生した経緯が全く教訓になっていなかったということ。つまりは、組織そのものの危機感の欠如、ガバナンスの問題です。民間では、そもそも「データは流出する可能性があるもの」という概念から出発します。よって、流出した場合を想定して様々な防御策を講じています。例えば、新規データはすべて暗号化する。ファイルを保管する場合はパスワードをかけておくこと。他人に渡したデータを遠隔で削除できる。1分毎にパスワードが自動的に変わるなどです。

ところが、今回の事案では、ファイルにパスワードが付けられておらず、55万件が流出しました。そしてその中に保管されていたデータは暗号化されていませんでした。まったくもって、空いた口がふさがりません。これでは「どうぞデータを盗んでください」と言わんばかりの状況。多分データが流出するようなことはないだろうという意識が組織全体に蔓延していた結果です。

機構の改革はゼロから、いやマイナスからのやり直しを余儀なくされます。第三者による検証委員会が設置され、検証結果を踏まえたギンギンに厳しい対応をしていくことになる筈です。

後者についてですが、今回の事件は「漏れた年金」と揶揄されています。情報漏洩という現実が国民に不安を陥れたという事実はありますが、必要以上に不安を煽り立て、混乱をさせることは絶対に慎むべきだと思います。

漏れたのは個人データであり、年金は漏れていません。ここは確実に皆さんにお伝えしたいところです。

ただ、漏れたデータが犯罪に利用される可能性があります。現実に年金機構を装った不審電話が80件(6/4,15:00時点)確認されており、今後間違いなく増えていくでしょう。盗んだデータを悪用し様々な犯罪が想定されます。警察庁では考えられる悪用に対し措置を講じると聞いています。ただ、どの様な犯罪が想定されるかを公表してしまいますと、犯罪を助長させる、悪用のヒントを与えかねませんので公表出来ず実に悩ましいところです。

なりすましなどによる不正受給、自分の年金が他人に横取りされることがあってはなりません。機構のみならず銀行、郵便局などと連携し、徹底した本人確認を履行すれば常識的に考えて有り得ませんが、慎重に確実に対処していくことが必要です。

野党が新たな与党攻撃の材料を見つけたかのようで、必要以上の不安を煽り立てるでしょう。我々与党は、刻々と変わっていく事態を踏まえ、年金がご本人に対して確実に支払われる環境を確保することに万難を排して参りたいと思います。

最後に、この事件で一番責任を取るべきは誰でしょうか??? 犯人です。このブログ文章の「流出した」を「盗まれた」に置き換えて読んでくださると印象は相当違うものになると思います。警察庁に置かれては何が何でも犯人逮捕に全力で臨んでほしいと思います。
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まずは、犯人を捕まえろ!

2015-06-07 00:36:14 | 社会保障・税
年金情報漏洩問題。一番悪い奴は、犯人です。

っと言及しましたら「問題をすり替えるなっ!!!」と野党席からヤジを浴びました。
えっ??えっ??? 犯人だろうっ、やっぱり。
問題をすり替えるような、おかしなことを言ったでしょうか???

何で犯人を庇うようなヤジが出るのでしょうか????

国民を不安に陥れた、厚生労働省、年金機構、重大な責任が問われます。その杜撰な情報管理の現状と、今後のあり方、そして、年金がなりすましによる不正受給されることはないということについても、ここでもじっくりと明らかにしていきます。
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拡大解釈で危機を煽る輩

2015-06-02 07:23:06 | 安全保障
現在国会では平和安全法制審議が行われています。

日本が国益を確保し、領土領海を守り、その上に暮らす国民の生命と財産を守るためには、今までのような法体系では全く対応できない、まさに瀬戸際に立たされているもかかわらず、骨抜きにされた戦後民主主義の優等生たちが執拗に噛み付いてきます。

「戦争法案だ」、「徴兵制が復活する」、「殺し殺されの戦闘になる」、「地球の裏側にまで行って戦争をする」などと、あらぬ喧伝を行っています。

彼らには、日本国憲法による行き過ぎた個人主義が浸透しています。個人の尊厳さえ守ることができれば、もはや国家など如何でもいいのです。

戦争の危機には関わりたくない、平和は抑止力によって維持されるという、相対する矛盾も受け入れたくない、憲法9条さえあれば平和は維持できると真剣に信じているのです。

集団的自衛権の行使の根拠となる新3要件を普通に理解すれば、これはかなり限定的なものになります。

私も自民党の部会で法案説明を受け、度々発言しましたが、決して十分な法案ではありません。自衛権の行使すら想像以上に限定的なので、もっと拡大すべきだと主張しましたが、悩ましくも現実には拡大できない理由があります。

憲法9条があるからです。

好むと好まざるに関わらず、憲法は遵守しなければなりませんから今回の法改正は現実に対して限界があります。法案は憲法の範囲内で上程されます。

一部の野党が、憲法9条の領域をはるかに超えた、妄想にも近い拡大解釈で危機感を煽るのは、実に滑稽であり、テレビ中継されていることが恥ずかしくてたまりません。
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