長尾たかしの・・・未来へのメッセージ

自民党衆議院議員長尾たかしのブログ。平成11年からネット上で情報発信を継続。サラリーマン生活を経て政界へ。

日韓合意・・今後は韓国次第

2015-12-29 13:22:59 | 韓国外交
今回の日韓合意、現時点私は「戦略的曖昧性」という位置付けで理解しています。この概念は10年ほど前、同志社大学の村田晃嗣教授に教えていただきました。今回の曖昧性選択はの目的は韓国に対し「もう二度と蒸し返すなよっ」という体を取ることを最優先にした為だと理解しています。

昨晩は、「軍の関与の下」という言葉が執拗に気に掛かりました。強制連行を指すのか、身売りの実態を指すのかが明確ではありません。安倍総理、岸田大臣記者会見をノーカットで、また政府正式文章を確認しましたが、どちらにも取れると思います。戦略的に曖昧にしたとすれば理解することができます。軍「の」関与、「の」という助詞は使い勝手のいいことがわかります。

願わくは、今回の10億円は人道支援である、強制連行に対するそれではないと、客観的に明確化できなかったかと思うのですが、そんなことは官邸が熟慮の末打ち出した結果だと理解しています。

努力規定に過ぎない少女像の撤去をどうするのか。法的責任を譲歩したことを韓国国民に理解してもらえるのか?大きな責任を負ったのは韓国政府側です。今後、韓国がこの「曖昧性」の中でどのように動くのかが肝です。「不可逆的」を守れるか否かは韓国の問題です。我国はこれまで同様に主張し続ければいいと思います。

政府にとって今回の曖昧性の弊害があるとすれば、日本国内の保守世論に対してでしょう。特にネット世界での狼狽えぶりは過剰です。

「安倍おろしを始める」、「自民党を離党しろ」という趣旨のメールをたくさん頂戴いたしました。「そのつもりはありません」など、全てに返信させていただきました。

係る類似ケースにおいて私は「狼狽えないことです」と対応してきましたが、
フェイスブックに、
「波騒(なみざい)は世の常である。
波にまかせて、泳ぎ上手に、雑魚(ざこ)は歌い雑魚は踊る。
けれど、誰か知ろう、百尺下の水の心を。水の深さを。」
というコメントを頂戴しました。安倍政権を支えようとする私たちに必要な思想です。あらためて心に染み入りました。ありがとうございました。

今後の方向性は韓国次第だということは明らかです。私は安倍政権の戦略的曖昧性を信じています。
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一億総活躍社会を考える

2015-12-25 10:47:59 | 国会
政府は昨日の閣議で、96.7兆円の当初予算を決定いたしました。いよいよ一億総活躍社会の実現に向けてのスタートです。

この「一億総活躍社会」とは何か、私なりに考えてみたいと思います。

その全ては、新3本の矢に集約さていると思います。
・希望を生み出す強い経済
・夢を紡ぐ子育て支援
・安心につながる社会保障
これらは独立するものではなく、それぞれが相乗効果を持って、化学反応を起こすことで、その効果が現れるものと理解しています。

我が国の社会保障は助け合いの精神で成り立っています。 若い世代が高齢者世代を支えていく。 その若い世代もいずれは高齢者となり、その時の若い世代に支えられる。 世代を受け継ぐバトンタッチが上手くいくかどうかがカギなのです。

では現実はどうなのか??

少子高齢化によってバトンが上手く手渡せていません。 圧倒的に高齢者が多く、支える側への負担となっています。 加えて、我が国の社会保障予算には世代間の偏りが確認できます。 高齢者に比べて、若い世代への施策予算が少ないのです。 民主党政権下で子ども手当制度が議論されましたが、仮に一人当たり2万6千円の支給が実現したとしても、若い世代への予算配分は先進諸国の平均以下であるというのが現実です。 また、介護の必要性による介護離職者が増えています。 生産労働人口の低下に拍車がかかっています。

若い世代は増えない、高齢者は増えていく、予算は世代間に偏りがあり、若い世代に手薄い。 若い世代が育たなければ生産年齢人口が増えていかない。 これでは経済成長も見込めないという、これら悪循環こそが私たちを取り巻く最大の危機なのです。

その為の少子化対策は最も重要な論点です。 高齢者に対する予算を減らすことなく、若い世代にも予算措置を講じていく為には、経済を強くしなければなりません。

第1次安倍政権が行ってきたこれまでの3本の矢、
・大胆な金融政策
・機動的な財政政策
・民間投資を喚起する成長戦略
まだ国民全てに行き渡る段階ではありませんが、これらの効果は確実に実感されていきます。

生み出された予算の配分は若い世代、つまり子育て支援を中心とし、ひいては生産労働人口が増やすことへ重点が置かれるべきであり、今まさにその過渡期であり、この措置こそが強い経済の原動力になるのです。

せっかく育ってきた若い世代が、高齢者を大切にしつつも、介護離職をすることがないように、介護従事者の所得、社会的地位の向上を確保することも絶対条件です。

これら施策を実行する為に、私たち一人ひとりの意識も変化させていかなければなりません。 何も特別なことをするというのではなく、今改めて前提について考えてみたいと思います。

10年前のブログで私は、長尾たかしが目指す世の中と題して、

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「機会の平等」・・・チャンスは平等に与えられること
「評価の公平」・・・勝者と敗者があること
「敗者復活の機会」・・・何度も這い上がれる機会があること
「弱者と怠け者の区別」・・・真の弱者を救うために
「秩序ある自由」・・・単なる我侭を許さない
「義務ある権利」・・・義務なき権利を認めない

などが当たり前に存在する世の中こそ、私が目指す「公平で公正な世の中」である。

かなり抽象的かもしれないが今の世の中を見ていて思い当たる節が多いと思う。 男女平等はよろしい。 しかし、評価は平等であるはずがない。 老若男女それぞれに能力に「違い」はある。 生体的な得手不得手がある。 勝者は絶賛されるべき、胸を張るべき、利が与えられるべきである。 勝者は尊敬されなければならない。 敗者は敗者であるという厳然たる事実を理解すべし。 程度を知るべし。 そして、這い上がる志を持とう。 社会が敗者の復活を応援していこう。 強者が弱者を追い詰めているのではなく、弱者の振りをした怠け者が弱者を追い詰めてはいないか。 我侭が許される秩序なき自由社会を無秩序社会という。 「権利」という印籠を振りかざし、義務を負わず既得権益を得ている連中はいないだろうか。 義務を果たしているのに、与えられるべき権利を剥奪されている人はいないだろうか。
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と記していました。

今も尚この考え方に変化はありません。 むしろこうあるべきだという確信すら持っています。

この6つの条件は私たちの目指すべき精神構造であり、綺麗事ではない厳しい現実を乗り切っていく為の要件だと確信しています。 逃げ道を残すことなく、退路を断つということであり、国にばかり頼るのではなく、一人ひとりが確実に履行できることで世の中は目指すべき方向へ導かれる。 私の哲学です。

世の中がますます便利になっていくでしょう。 便利になるということは、手を抜くことができる。 手を抜かずに時代に則した新たな難問に関わっていくことが必要なのです。 この発想がなくなると私たちは便利さの恩恵を被るどころかますます怠け者になっていくのです。

若い世代も、高齢者世代も、男性も女性も、難病に苦しむ人、障害者の方々も、今の自分が置かれている場所から一歩でも前へ進んでいける社会、世代間の相乗効果を持って「生きている」ということを実感できる社会、これを「一億総活躍社会」であると私は考えています。

安倍政権の第2ステージというよりは、私たち自身の第2ステージなのです。
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3万円給付に関する正確な報告

2015-12-18 10:09:47 | 社会保障・税
私もこの方針には積極的ではありませんでしたが、押し切られたなどという感覚は全くなく、議論の末、私は納得し了としました。

記事に書かれていることは事実ですが、書かれていない事実もありますので記事としては、必ずしも正確ではありません。補足します。

政府が目的としているのは、「所得の増加による消費の拡大」です。

アベノミクスの効果が、大企業の内部留保などに止まっていたり、設備投資に流れていないなどの現状があります。その問題解決の為に、企業に賃上げを要請したり、結婚・妊娠・出産・子育支援など、若者世代への施策に予算措置を検討し、その方向で最終調整に入りました。

しかし、これらの施策に関われない世代があります。低所得年金受給者です。低所得ですから施策が即消費に繋がると予測しているのです。もちろん、その予測が適当かどうかという議論もありました。ただ、若者世代を全く見ていないという議論ではありませんでした。

問題なのは、数日前から、議論の途中でバイアスのかかった記事が世に出ているという点です。
・政府与党は若者を見ていない。
・高齢者にバラマキをしている。
・これは選挙対策だ。
・官邸主導で与党は蔑ろにされている。
この指摘すべて、全く当たりません。

現場は真摯な議論に徹しています。印象の違う記事には疑問符を打たざるを得ません。

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<自民部会>3万円給付了承 ばらまき批判、幹部押し切る
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151217-00000109-mai-pol

毎日新聞 12月17日(木)21時47分配信

 自民党の厚生労働関係など合同部会は17日、低所得年金受給者へ3万円を給付する措置など2015年度補正予算案に計上する厚労分野について了承した。合同部会での議論は16日に続いて行われ、この日も若手議員を中心に「ばらまき」批判が続出したが、幹部らが押し切った。野党は追及する構えで、年明けに始まる通常国会の補正予算案審議の焦点になりそうだ。

 「党の提言に基づいて首相の指示で組まれたものだ」

 稲田朋美政調会長は高齢者優遇などを巡る反対意見に対し、こう切り返した。しかし、「政府から言われてうのみにするようでは困る」「政調会長が官邸に言われたから、その通りやるなんておかしい」とさらなる反論が出し、会議は最後まで紛糾した。

 3万円給付は1億総活躍社会実現に向けた施策の柱で3620億円を計上。賃金引き上げの恩恵が及びにくい低所得高齢者の個人消費を喚起し、景気底上げを図る狙いだ。16日の合同部会で「なぜ高齢者ばかりなのか」などと異論が相次いで了承が見送られ、17日も「若者対策もしっかりやるべきだ」などと批判が続出した。

 さらに、16日の与党政策責任者会議で、消費税の8%引き上げに合わせて14年度から支給されている「子育て世帯臨時特例給付金」の16年度支給見送りを決めたことから「子育てを切って高齢者に回すという間違ったメッセージを国民に与えることになる」などと警戒する意見も出た。

 野党は来年夏に参院選が控えていることから「選挙前に配る合法的な買収だ」(民主党の枝野幸男幹事長)などと反発。来年の通常国会の争点にしていく方針だ。【中島和哉】
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辺野古ゲート前で見た異様な光景

2015-12-16 01:18:10 | 安全保障


平成27年12月14日早朝6時30分頃、沖縄の夜明けは内地と比べ遅く、まだ夜明け前。閑静な住宅街であるはずの名護市辺野古の住宅街には、遠くからの拡声器による怒号が響き渡っていました。騒がしい方向へ足を進めると普天間から辺野古へ移設される米軍基地建設に反対する市民活動家達の異様な光景に出くわしました。

基地移設反対派市民活動家達が、辺野古基地に入ろうとする工事関係車両を、基地内に入れまいと座り込みをしていました。平和安全法制に関する国会前デモ活動や、ここ沖縄の米軍基地反対運動などの市民活動は、民主主義国家において、思想信条、言論の自由に基づき、絶対に排除されてはならないと考えますし、私もこれを保証します。しかし、市民活動が、勢い余ってノリを超えてしまい、その行為が迷惑行為にとどまらず、客観的かつ限定的に犯罪の構成要件を満たしてしまえば、これは反社会的行為となります。その行為は断固排除されなければなりませんし、そしてその実態は報道され、ある種の社会的制裁を、場合によっては刑罰を受けなければなりません。法治国家として当然です。

辺野古ゲート前での座り込みは535日目となっており、機動隊は、活動家達が怪我をしないように、また興奮しないように実に紳士的に対応していました。対して活動家達は、「不当な弾圧はやめろっ」、「人として恥ずかしくないのか」、「税金泥棒、沖縄から出て行けっ」と罵声を浴びせています。数台の工事車両、警察関係車両が近づいてきました。すると突然、一人の活動家が車両の進行方向真正面に立ちはだかったのです。すかさず、一人の機動隊員が活動家の体を庇いながら路肩へと移動させました。次に一人の女性が警察車両に対して、同じ行動をとるのです。要は自分が車両に轢かれれば不当に怪我をさせられたと主張できるからなのでしょう。「死ぬのは嫌だが、活動のためには怪我くらいしても大丈夫」なのか? なるほど、車両が通過するたびに足を車道に出す、轢かれるように寝転ぶ人が数名確認できました。毎朝この騒動により、国道329号線は1キロ以上の渋滞となり、辺野古住民の通勤にも深刻な影響が出ています。

男女二人の活動家が「痛い、痛い、怪我させられた」、「救急車を呼べ」、「毎日けが人が出ている」、「肋骨を折られた」、「セクハラだーっ」とワイヤレスマイクで実況中継していました。このマイク音が辺野古の住宅街に夜明け前から響いていたのです。因みに、座り込んでいる方々はお年を召した方と女性が多く、これは大男である機動隊員と対照させる演出だとすぐに気づきました。現場を見て確実に言えることは、このままこの状態が続けば、本当に重大な事故が起きるということです。私はこの場所に、今年1月、6月、8月と訪れていました。活動家の数、テントの数、違法駐車車両の数、住民の苦情は3倍以上、迷惑行為は確実に拡大しています。住民が迷惑行為に抗議していることは、現場に常駐する沖縄メディアの記者は取材をしている筈ですが、不思議なことにこれが記事になることはありません。機動隊の正しい治安行動を不当だと批判するばかりなのです。
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2つの補助金

2015-12-01 15:58:33 | 教育
大阪府は私学の授業料支援補助金を大変充実させています。無償化に近い形です。保護者負担の軽減による、自由な学校選択の機会を確保しています。

が、その一方で学校法人への経常費補助金は大幅に削られています。青線と緑線にご注目ください。私学の経営が危うくなれば通う学校も無くなってしまう危機的状態。

主戦場は大阪府と府議会ですが、国会においてもこれを放置出来ません。やはり惜敗が悔やまれます。
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