10日振りのコラム更新。
補欠選挙の結果は皆様ご承知のとおり。
地元でもこれだけ歩いたことはないというほど歩いた。本部指示とは別の指示で、「小沢流・ドブ板選挙」をたっぷり実感できた。今後の活動には大いに参考になり、人脈も出来たものの、やはり敗北となると焦燥感だけが残る。
今後いろいろな人が、いろいろな反省、総括をすると思う。きっと、政策が伝わらなかったとか、北朝鮮の核実験などで安倍政権に追い風が吹いたとかのコメントが乱れ飛ぶだろう。もし、民主党関係者がそんな総括をするならば、全く以って、
甘いと思う。そのコメントが許されるのは候補者だけであると思う。
私としては「敗因は徹底力の差」と表現するしかない。今後の戦略戦術に関わるので、詳細を記せないが、徹底力の差を見せ付けられたというのが実感である。
例えば、宿泊に利用したホテルでのこと。そうそう満室にはならない巨大なホテルだったが、安倍総理選挙区入りともなると前日から満室。風呂場でも、食堂でも、ロビーでも、「うちでは○○○票は固まった」「あっちのグループでは○○○は見込めるらしい」などと、選挙の話ばかりする「軍団」が占拠している。当然我が陣営ではない。
また、駅前で活動していると、見慣れた顔、顔、顔。20人から30人、毎日お見かけする。なんと、私の選挙区から大勢送り込まれてきている。「あらっ、長尾さんも大変ねぇ」と笑顔である。これら「部隊」が、後援者訪問や、あらゆる選挙運動員として大変な活躍をしている。「多勢に無勢」これ実感。支援団体がこれだけ動いてくれているということは、本体は当然それ以上に物事を徹底させていたということである。
徹底力といえば、情報管理にも不徹底があった。全国から寄せられた紹介名簿、情報の内容の不徹底である。
名簿何件提供をノルマとする。これはある意味大切なことだ。しかし、その名簿を後援者訪問として現地で訪問する我々にとって、その名簿情報の精度となると、失礼ながら提供者に格差がある。「○○議員の名簿は確実だ」「○○議員の名簿は単なる寄せ集め」。特定提供者の名簿ばかり、ようやく探し当てたところが、駐車場であったり、転居していたりすると、「名簿整理」に利用されたのではないかと疑いたくもなる。「誰の紹介だ?そんな奴は知らんっ」となると、当然気が滅入る。確実な名簿となると、訪問時には既に紹介者から電話なりの連絡が入っており、次に確実に繋がる。激励を頂けたとなればやる気も出てくる。100件の好い加減な名簿情報より、10件の「繋がる名簿情報」が必要である。
総力戦とは言うけれど、民主党が総力戦だったかどうか?今回敵陣からは、「これぞ総力戦」というものを見せ付けられたような気がした。
敗因は徹底力の差である。一丸となりましょう、ひとりでも多くの動員をかけましょう、出来るだけ選挙区入りをしましょうだけではダメだっ。ノルマを課し確実に達成させる。この徹底力。あぁ、過去私はノルマ重視の世界に居りながら、こんな単純なことを忘れていたのだろうか?
大阪14区から何人の人間が選挙区入りし、部隊として貢献したか?情報提供がどこまで確度を持って実行できたか?確度ある情報提供を徹底できたか?さすがに投票日数日前には、14区各級議員に向け大量の電話作戦をお願いしたが、選挙戦全般において、総力を挙げたかどうか?「これは大阪9区の選挙」という認識があったのではないか?
こちらが頑張っている以上に敵が頑張っていたのだ。
この程度の反省しか出来ない自分に嘔吐する。それからはっきり言わせて頂く。私も大した活動が出来なかったが、活動した振りをしている連中がいる。これは絶対に許せない。それを皆、気づいていて、黙認している、言葉にしない。彼らを見過ごすならば、それが
民主党の甘さである。
大谷候補は本当に良く戦ったと思う。申し訳ない気持ちでいっぱいである。