goo blog サービス終了のお知らせ 

ISLAND日記

点在する日々のつぶやき…

今年の10冊(2014)

2014-12-28 20:41:11 | 
   ぼくは本屋のおやじさん  / 早川義夫 ちくま文庫
   絵を描く日常 OF MY LIFE ART / 玉村豊男 東京書籍
   カラスの教科書 / 松原始 雷鳥社
   あるようなないような / 川上弘美 中央公論新社
   返品のない月曜日 ボクの取次日記 / 井狩春夫 ちくま文庫
   旅をする木 / 星野道夫 文春文庫
   花咲か / 岩崎京子 石風社
   黒いハンカチ / 小沼丹 創元推理文庫
   桜の首飾り / 千早茜 実業之日本社
   夜の木の下で / 湯本香樹美 新潮社
 番外「アルケミスト『錬金術師ニコラ・フラメル』他」シリーズ6巻 マイケル・スコット 橋下恵 訳 理論社
    「えどさがし」畠中恵 新潮文庫

「今年の10冊」、2004年から初めて11回目になりました。
今年は2014年12月27日迄に読み終えた148冊の本の集計記録の「凄く面白かった本(☆印)」と「面白かった本(○印)」の中から選んで読んだ順に並べてみました。(再読物は一応除外)
 ☆印10個 ○印21個 ×印は0個 ・・・☆印がちょうど10冊。なので番外に○印から2つ選びました。

並んだ10冊を見てみると、今まで読んだことのない作家さんのが多いことが判ります。
早川義夫さんは元「ジャックス」の一員でありソロでも活動しているミュージシャンですが、ある時期音楽をすっぱりやめて本屋さんをやっていました。
その頃の書店日記、これがなんとも言えず面白かった。
息子に借りて読んだ本だったけど、手元において読み返したくて買いました。
そういえば単行本は殆ど図書館で借りて読んでいるけど、特に気に入った本は書店で買い直しています。

玉村豊男さんてグルメなエッセイストとしてしか知らなかったけど、素敵な植物画を描く画家でもあることを初めて知りました。

小沼丹さんの「黒いハンカチ」はなんと昭和32年に「新婦人」という雑誌に連載されていた推理小説。
それが実にエンターテインメントでその時代の雰囲気もしっかりと描かれているのに語り口も含めて全然古くない、しかも主人公の女性のキャラクター作りが秀逸!
驚きとともにぱっと☆印をつけてました。

岩崎京子千早茜のおふたりも初、良い作家さんに出会えました。

今年つくづく感じたのは、私はここ数年川上弘美さんのエッセイや小説が本当に好きなんだなぁということ。
何気なく読んでいてもどれもつい○印をつけてしまう。
特にエッセイは”こんな風に気持ちを表現出来たらなんて素敵なんだろう”と思いながら読んでいる・・なんだかとっても羨ましくて憧れる。

久しぶりに読んだ湯本香樹美さんの新作「夜の木の下で」(2014/11/27発売)。
5つの短編が入った作品集、その中の1つ「焼却炉」である物語仲間を発見。
舞台はとある女子校、どこか閉鎖的な学校という入れ物の中で揺れる「クラスメイト」というそれぞれの位置づけ。
その中で唐突に(と感じられるのだけど)カナちゃんが呟いた、主人公のユリには「符丁かなにかのような、人の名と思われるもの」と思えたある本の題名。
え、もしかして?と思い、その先のページに「焼却炉でカナちゃんがつぶやいたのは架空の国の名で、全部で7冊のシリーズだった。」に、やっぱり!と頷き。
話しの終りにユリが引いた一節「わたしはけものだ。そしてとりわけアナグマなのだ・・・」に、あぁこの作者さんは一体いつこの物語に出逢ったのだろう、知りたい..と思いました。

物を作り出す人たちの中で、子どもの頃に読んだその話しが残り続けていることが多いことに時々びっくりする。
映画監督だったり、イラストレーターだったり作家さんであったり、様々なアーティスト・・
話し自体は多分大人になってから初めて読む人にはそれほど面白い物ではないかもしれない、「指輪物語」や「ゲド戦記」の緻密なストーリーとは違い、本当にごく普通の子どもたちが主人公の児童文学だから。

私は小学1年生のクリスマスに第1巻を貰って、それから毎年1冊ずつクリスマスか誕生日の時に貰ったように覚えています。
でも6年生の時には全巻揃ってたから、2冊買って貰った年があるのかな。
挿絵のペン画がとても好きで、絵を描きたいって思ったのはおそらくそこからだし、ペン画の作品が好きなのも幼少期の児童文学作品の影響が強い。
その他にも懐かしく不思議な出会いを本を読むたびに感じています。
だから本が好き。

そして今回1番大事にしたいのは星野道夫さんの「旅をする木」
若くして亡くなられたことが哀しいけれど、残された言葉の数々が心に滲みます。

皆さんの『思い出に残る本』ありますか?

《過去記録はこちら》
2013年 2012年 2011年 2010年 2009年 2008年 2007年 2006年 2005年 2004年
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クリスマスおはなし会2014

2014-12-25 23:48:24 | 
毎年恒例のぐるんぱの大きなおはなし会 おはなしぐるんぱクリスマスおはなし会
12月第3土曜日に市立図書館2階AV室にて開催!
今年は掲示ポスターその他を新しくしました。写真では平面的に見えるけどデコレーションパネルを使って立体的に。

《プログラム》
・絵本投影「ぴっぴのあしあと」おざき しんご 絵・あきしま のぶひで 文 サンパウロ
・手作り大型紙芝居「しゅくだい」原案 宗正 美子 さく・え いもとようこ 岩崎書店
・みんなで歌おう「あわてんぼうのサンタクロース」
・絵本投影「ゆきのひのホネホネさん」作・絵 にしむらあきこ 福音館書店
・ブラックパネルシアター「ほしのクリスマス」



今年のクリスマスに因んだお話しは2つ。

「ぴっぴのあしあと」1998年刊。
『ねずみのぴっぴが穴に落ちてしまったサンタさんを森の仲間たちと一緒に助けます』・・と書くとありきたりな話しのようですが、ほんわかと優しい絵柄と綺麗な色彩が目を楽しませてくれます。
それに読み手のIさんがぴったりのBGMを見つけて来てくれて、よりクリスマスらしい雰囲気になりました。
森のみんながサンタさんのお手伝いでプレゼントの箱を持って散らばるシーンが楽しい絵本です。

「ゆきのひのホネホネさん」
2000年に「こどものとも」で発売され、2005年に「こどものとも傑作集」として再販されました。「ゆうびんやのホネホネさん」シリーズの中の1冊です。
『雪がたくさん積もった日、ホネホネさんはスキーを履いて「ザクザクシューッ ザクザクシューッ」と郵便を配達して回ります・・。』
シンプルな白黒の画面の中で登場人物それぞれの個性が生き生きと伝わってきます。
物語のおしまいの方での、まあるいお月さまとその後のパーティー会場の黄色が光りと賑やかさを表していて素敵です。

最後のブラックパネルシアターでは暗い中に浮き上がる可愛らしいクリスマスツリーにワクワクしてもらえたかな・・?

40分ほどのおはなし会でした、小さい子が多かったけれどじっと聞いてくれていたのが嬉しかったです。
ぐるんぱからの小さなお土産を渡してバイバイ。

また来年♪

今年はなぜか雪が少なく12月も半ば過ぎなのに雨が降ったりもして、ぐるんぱのクリスマス会の日に外に雪を被った天然のクリスマスツリーが見られなかったのはここ20年近くで初めてじゃないかなと思います。
それでも24日のクリスマスイブにはホワイトクリスマスになりほっとしたけれど。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

もっともっとおおきなおなべ

2014-10-28 22:53:08 | 
「もっともっとおおきなおなべ」作・寮 美千子 絵・どい かや フレーベル館
先週の木曜日、朝は霜柱が立ってた寒い日に市立図書館での「えほんの森」で幼稚園の女の子と一緒に読みました。
出て来る動物たちを指差して、時々にっこり。

秋の森でねずみくんがキノコをいっぱい摘みました、今日はシチュー。
ところが色々味見をしてるうちに小さなお鍋はいっぱいに・・「これじゃだめだ大きなお鍋がなくちゃ」
りすくんちのお鍋でくりとくるみもいれて一緒に作ります、でもそれもいっぱい。


りすくんに続いて、うさぎさん、やぎさん、最後はくまくん、それぞれどんな具が入ったでしょ?
具が増えるごとにお鍋はいっぱいになってまた次の所へ借りに行きます。
どんどん大きくなって行くお鍋と貸し主さんが楽しい絵本です。

なんだか私もシチューを作りたくなって、その日は帰りにスーパーに寄ってさつまいもとしめじとほうれん草を購入。(笑)

あったかお鍋の季節になりました♪

●くるみ割りますか?
秋になると落ちてるオニグルミの実。
もちろんそこに木があるからなんだけど、クルミの木が近くにない所の道路脇にも割れたりつぶれたりしたクルミが落ちてることが良くあって。
なんでだろうと思ってたら、去年理由が判りました。
今年は証拠写真が撮れた!

車にクルミを割らせようと、車が轢いてくれるまで何度もトライしてたハシボソガラス。
そこまでして食べたいのかと驚きます、グルメ?
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第19回ふるさとポケット

2014-09-21 22:46:29 | 
もう19回目になる『ちとせ生涯学習まちづくりフェスティバル ふるさとポケット』
 日時:平成26年9月21日(日曜日) 10時から14時まで※雨天決行
 場所:青葉公園内(園路、なかよし広場、図書館)
 内容:絵画展、チャレンジひろば、森の舞台、県人会お国自慢味処、はりきりグループ、おはなしひろば

その中の「あつまれ!!おはなしひろば 」に今年も「おはなしぐるんぱ」で参加してきました。

毎年このイベントの為に4つのお話し会サークルが仕事を分担するのだけど、ここ10年ほどはぐるんぱ制作の物が使い回されています。
このポスターは3年前にひとりで作ったもの。その前はKさんと一緒に作ってて、それのリニューアルをしたのでした。
気に入って使ってもらえるのは素直に嬉しい。

ぐるんぱの演目は以下の4つ。
《大型仕掛け絵本》「とんとんとん」作:上野 与志 絵 :末崎 茂樹 ひさかたチャイルド
《手作りペープサート》チューリップじゃんけん
《大型絵本》「わにわにのおふろ」文:小風 さち 絵:山口 マオ 福音館書店
《手作りパネルシアター》「キャベツくん」作・絵: 長 新太 文研出版


「キャベツくん」のパネルシアターは「くりねずみ」さんが数年前に作った物をお借りしましたが、ぐるんぱでも作ってみようかということになりました。
資材を用意して来年には・・と鬼が笑いそうな話しも。(笑)

場所は図書館のAV室でした。
外が寒くなるからという理由で毎年日時が変わる「ふるさとポケット」にあわせて、9月の前半なら屋外で後半なら屋内での開催に何年か前に決まりました。
でも出来るならなるべく外でやりたいなというのがメンバーの希望です、他のイベントは外でやってるのにって。
遠巻きでもいいから通りすがりの人たちにも「図書館でこんなことやってるんだ?」という感じでチラっとでも見て貰えたらなって思うのです。

■お国自慢味処
ふるポケの目玉!毎年盛況!!
今年は新潟県の「のっぺい汁」を食べてきました。

里芋の甘みがたまらなく美味しかった~。
そして買い物・・11時半頃に既にもういろんな物が売り切れているという、蒲鉾が買えなくて残念。

鹿児島県:鰯入り棒天 高知県:塩けんぴ・きびなごケンピ 宮崎県:地鶏炭火焼 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

こどもの読書週間 2014

2014-06-25 15:52:30 | 
トップ写真は”公益社団法人 読書推進運動協議会”による「こどもの読書週間」のポスターです。
*イラスト:荒井良二 デザイン:杉浦康平事務所 標語:小野島健太

毎年恒例の小学校の授業時間の中でのお話し会。
今年は学校側の提示の5月にメンバーの都合がつかず6月になりました。
それでも私たちを選んで下さって嬉しかったです。
2002年から始まって今年でもう12年になることに今更ながら驚きました。

◇過去の記録◇
2013年5月 2012年5月 2011年5月 2011年2月 2010年5月 2010年2月 2009年4月 
2008年10月 2008年4月 2007年4月 2006年4月 2005年4月
※2002年~2004年のが無いのはまだブログを書いていなかったからです。紙の記録には2003年と2004年は春と秋2回ずつとありました。

調べてみると2001年12月に子どもの読書活動の推進に関する法律(平成13年法律第154号)が公布・施行されたことが発端のようです。
子ども達への事業のひとつとして図書館を通じて小学校から要請されて来たようです。

さて今年のお話し会は・・6月24日火曜日、対象は4年生 5年生 6年生、2時間目から4時間目までの3回公演です。
去年は1~3年生担当だったので2年続けては4年生だけ。(別のお話しサークルと低学年/高学年をその都度分担しています。)

プログラム
●実物投影「ものぐさトミー」ペーン・デュボア 文/絵 松岡享子 訳 岩波書店
●大型絵本「給食番長」よしながこうたく 作・絵 長崎出版
●実物投影「まどさんからの手紙 こどもたちへ」まどみちお 文 ささめやゆき 絵 講談社



「ものぐさトミー」3年前にもやはり高学年でやっています。
もうその時の子達は卒業しちゃったので、当時の1~3年生たちに向けて再び。
こどもの笑いのツボって大人と違うんだなって(今更ながら)感じる本です。
それもみんなで声を上げて笑えることがいいんだろうな。
BGMに「エンターティナー」を使っています、テンポがでて話を聞きやすくなるかな。

「給食番長」を取り上げたのは5月に市立図書館で作者のよしながこうたくさんの講演会(ドローイングライブ)があったというのが理由のひとつ。
ド派手な絵柄に驚くけど、これは読み聞かせするには結構読み手の力量がいる絵本です。
登場人物が多くて台詞の掛け合いで話しが進むので、頭の中でだったらどんな声色もイメージ出来るけど声に出すとなると・・。
IさんとUさんの苦心の二人芝居でした。お疲れさま。

「まどさんからの手紙 こどもたちへ」は今回やれたらいいなと思って打ち合わせに持って行った本です。採用されて嬉しかった。
今年2月に104歳で亡くなられたまどさんが20年前に母校の小学生に宛てて書かれた手紙。
新聞に取り上げられていたのを書店で探して買った本。
普通に読んで5分ちょっとある手紙だけれど、ささめやゆきさんのシンプルで素朴な絵柄に惹き付けられるし似顔絵のまどさんもそっくりで、イメージをつかみながら聴けるのではないかと思います。
お話しの前にメンバーのアイディアでまどさん昨詞の「ぞうさん」「やぎさんゆうびん」「ふしぎなポケット」のCDをかけて皆でちょっと歌ってみました。
知ってる子も知らない子もいたけど、まどさんを知ってもらう為に。
本編の方ではBGMに「カノン」を流して。
この手紙は本当にその時々の「今」を生きるこどもたちへのとても大きなエールです。
そしてその子ども達を育てる大人(親であり、先生であり、地域の人であり..)へのメッセージでもあると思います。
手に取って、声に出して読んでみて欲しい1冊です。

○おまけ~いつもお話しの間に入れるジャンケン大会、今回初めてメダルを作って優勝者に渡しました。好評だったけどこのまま定番になるのかしら?(^^;


はらっぱ便り
野いばら満開!良い香り~

蜂もブンブン。。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

三月ひなのつき

2014-03-03 16:33:30 | 
図書館の「土曜お話し会」での折り紙遊び、ひな祭りの前にある時はひな人形を折ることが多いです。
トップ写真は今年のお内裏様とお雛様。
少し毛羽立ちのある柔らかい紙で折ってみました。
(お話し会では普通の青とピンクの折り紙で。紙を変えて楽しめることも紹介)

タイトルの「三月ひなのつき」は子供の頃に読んだ児童書のこと。

三月ひなのつき」石井桃子 さく / 朝倉摂 え 福音館書店
とてもぼろぼろなのでカバーをパラフィン紙に包んであります。
奥付に1963年発行、1965年12月第4刷とあるのでその頃に買って貰った本なのでしょう。当時の値段は450円。

[あらすじ]
お父さんを亡くしてお母さんと二人暮らしの小学生のよし子はまだ自分のおひな様を持っていません。
お母さんが空襲で焼かれてしまった自分の雛人形が忘れられないからです。
それで結婚して女の子が生まれても、なかなか気に入る物が見つからず夫婦雛の色紙と桃と菜の花を飾ってお節句を迎えていました。
けれど今年の2月、よし子はもう堪らなくなってお母さんに「自分のひな人形が欲しい」と訴えます、そして・・・


このお話しの中に素敵な折り雛が出て来るのです。

よし子のお母さんが折ったおひな様達。華やかな色合いの手の込んだ意匠の大人の手仕事の紙雛。
え、話しちゃって良いの?と思うでしょうが、これはあくまでもエピソードのひとつで話しの主幹は別の所にあるのです。

実は私はあまり折り紙をしない子供でした。あんまりそういう思い出がないのです。
家に折り紙の本もなかったかな?昔遊びの本に載っていたぐらいかも。
それでも小学校の頃は、鶴にやっこさん、(学校で流行った)占い遊びのパクパクなんかを作って遊んでいたのは覚えていますが。
折り紙はどちらかというと大人が折ってくれる物だったような気がします。祖母にはよく貰いました。
子供を持ってから家の中での子供と一緒の遊びとして折り紙をするようになり、その後参加したお話し会で折り紙を取り入れることにして・・。
今では何冊もの折り紙の本が本棚にあります、不思議なものです。

本やネットで検索するとたくさん出て来る折り雛たち。
お話し会の時のはこどもたちに教えながら作るので、なるべく簡単に折れるものを選んでいます。
それでもシンプルな中に紙の質やサイズ次第ではっとするような存在感を見せる折り雛に出逢った時はどこか心が温かくなるような思いがします。

因みにこの本の中に出て来る折り雛は、同じ福音館書店発行の新版 折りびな/田中サタ著 真田ふさえ 画のものだそうです。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今年の10冊 (2013)

2013-12-29 23:58:50 | 
恒例の「今年の10冊」です。
今年の読書記録の「凄く面白かった本(☆印)」と「面白かった本(○印)」の中から選んで読んだ順に並べてみました、再読物は入れていません。(口上も毎年同じ^^;)

2013年は ☆印個11個 ○印35個 ×印1個 

なんと☆印が10冊上回っちゃっています!?
なので1冊はその理由とともに番外に回し・・
 日本の音(世界の中の日本音楽) 小泉文夫 平凡社ライブラリー
 幼い娼婦だった私へ ソマリー・マム 高梨ゆうり 訳 文芸春秋社
 Think 夜に猫が身をひそめるところ 吉田音 作 坂本真典 写真 筑摩書房
 朝のこどもの玩具箱 あさのあつこ 文芸春秋社
 桐島、部活やめるってよ 朝井リョウ 集英社文庫 [日記内レビュー
 タイム屋文庫 朝倉かすみ マガジンハウス
 バターサンドの夜 河合二湖 講談社
 坂木司リクエスト”和菓子のアンソロジー” 光文社
 閃光スクランブル 加藤シゲアキ 角川書店
 やがて目覚めない朝が来る 大島真寿美 ポプラ社

 番外:荻窪シェアハウス小助川 小路幸也 新潮社
    ニホンゴキトク 久世光彦 講談社文庫

以下いくつかをピックアップして紹介します。

2013年最初についた☆印は「日本の音」でした。
この本は著者が日本の伝統音楽について1966年~1974年に雑誌に書いた文章をまとめた物です。
だいたい昭和40年代の日本の音楽をその時代背景とともに語られていてとても興味深いです。
読んだのはお正月が終わった頃だったので、その中の「正月芸能」の項に自分の子どもの頃のことを懐かしく思い出して、自分自身も既に古い風俗の体験者なんだと改めて感じたりしました。
獅子舞や猿回しがお正月に家々を回っていた(門付芸能)時代があったんですよね。

「幼い娼婦だった私へ」は図書館でなにかドキュメント物を読みたいな・・と手に取った1冊でした。
14才で買春宿に売られ陵辱を受け続けたカンボジアの少数民族の生まれの著者が、そこから逃れかっての自分と同じ境遇の少女達を救う為の組織「AFESIP」を設立するに至るまでの手記です。
「貧困」が原因で怒る様々な「悪」それは特に子ども達に襲いかかる・・人身売買、買春、臓器売買など人間が人間を「もの(商品)」として扱う現実があることの衝撃。
以前読んだ小説「闇の子供たち」(映画にもなりました)の時も暗い気持ちになったけれど・・。
それでもまだ無くならない現状をマムさんは事実として目の前に広げてみせてくれる。
手元に本がなくても心に刺さった痛みがこのタイトルを見るだけで蘇ります。

坂木司リクエスト”和菓子のアンソロジー”
これは実に楽しかった~♪
坂木司氏発案の「和菓子をモチーフに”忘れがたい話しを”」というお題に、坂木氏を含めた、小川一水、木地雅映子、北村薫、近藤史恵、柴田よしき、日明恩、恒川光太郎、畠中恵、牧野修の10人の作家がそれぞれの持ち味、また思いがけない切り口で書き上げた、凄く「美味しい」アンソロジーです。お薦め!

番外の2冊について。
小路幸也氏の小説を今年もたくさん読みました。どれも面白くて、というかその語り口につい夢中になって読み進めちゃう所があるのです。
..という訳でその中の1冊の☆印の「荻窪シェアハウス小助川」を代表として挙げてみました。

「ニホンゴキトク」は再読ものなので本当はこのリストには入らないのですが、昔読んだ時と今とで感じ方が随分違った事が新鮮だったのでメモとして残す事にしました。
「辛抱」と「我慢」の微妙な違いとか、「きまりが悪い」「じれったい」「気落ちする」などが持つ『気持ちを体ごと現しているような言葉』について色々なエピソードを絡めて語っているのがとても面白いのです。
単行本の発行は1996年なので20年近く前のものなのですが、今読むとよりいっそう共感する部分がありました。

さて恒例の問いかけです「あなたの(心に残った)今年の1冊、または作家さんは?」


《過去記事はこちら》
2012年 2011年 2010年 2009年 2008年 2007年 2006年 2005年 2004年
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クリスマスお話し会 2013

2013-12-24 23:58:56 | 
                メリークリスマス♪

恒例のおはなしぐるんぱクリスマスお話し会を12月21日(土)図書館2階 AV室にて開催しました。

《プログラム》
・実物投影「いちばんちいさなクリスマスプレゼント
     ピーター・レイノルズ/ぶん・え なかがわちひろ/やく 主婦の友社
・ブラックパネルシアター「お星さまたべちゃった/クリスマスの巻」
・大型絵本「キャベツくん」作・絵  長 新太  文研出版
・実物投影「ゆきがふる」蜂飼耳/文 牧野千穂/絵 ブロンズ新社


今回のラインナップでは「いちばんちいさなクリスマスプレゼント」「ゆきがふる」がお薦め!
どちらもとても新しい作品です、「いちばんちいさな・・」は2013年11月の発売、「ゆきがふる」は同じく10月発売。

内容は・・

「いちばんちいさなクリスマスプレゼント」
クリスマスの朝とびおきてプレゼントを見にいったローランド、1年間とっても楽しみにしていたのに今年のプレゼントはこれまででいちばんちいさかったのです・・でも本当に素敵なプレゼントって?
ちょっと照れくさいけど、家族で読んで実感するお話しです。

「ゆきがふる」
”ゆきのひにだけあらわれるみち”の先で逢うことができる大きな「ふわふわころり」と綺麗な雪を降らせる「ゆきぐも」に、ふうちゃんは大事な玩具と引き換えにあることをお願いします・・。
ページをめくるごとに現れるしんとして美しい雪景色とその描写、とにかくイラストを存分に楽しんで欲しいです。
そしてこの冷たい季節の中で、少年がひとつ階段を上がる心の成長が綴られています。

この2冊どちらにも「本当にたいせつなものってなんだろう?」という問いかけがあり、それを考えさせられる物語です。

ブラックパネルシアターの「おほしさまたべちゃった」は後半がクイズになっていて、子ども達が実にしっかりと見てくれてるのにちょっと感激!
みんなで鈴を鳴らしながら「あわてんぼうのサンタクロース」を歌いました♪

今年のお客様は30人ほど。
毎年来てくれる人もいるけど今年は初顔が多かったみたいです。
年々この時期のイベントは市内のあちこちで増えているので分散されて行くのでしょう。
始まる前に絵本コーナーでパペットのパンダ君と勧誘したファミリーもいたし、図書館の職員さんが自分の休日に甥ごさんと一緒に見に来てくれたのも嬉しかったです。
おはなしぐるんぱからちょっとしたクリスマスプレゼントを渡して今年のお話し会は終了。

北の町はホワイトクリスマスになりました。


サンタ クロース イズ カミン トゥ タウン..
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

月の横顔

2013-09-11 16:49:52 | 
とっても綺麗な三日月を撮りたかったのに、ブレちゃいました。。
そしたら鼻ができてたの・・どこかで見たことあるような?

これだ!(笑)


高校生の頃の美術の時間にこんな顔のある三日月でレコードジャケット風のイラストを描いたことがあったけど、他に三日月というと思い浮かぶのに子どもの頃に読んだ「たくさんのお月さま」というお話しがあります。

ジェームズ・サーバー 作 / 今江祥智 訳 学研
挿絵は宇野亜喜良さん。
主人公のお姫さまと三日月の表紙絵がとても印象的。中にもたくさん素敵なペン画のイラストが。

あらすじは..
病気になったレノア姫に王様が「何が欲しい?」と尋ねます。
姫は「お月様が欲しいの」と答えます。
さてお月様は一体どうすれば取ることが出来るでしょう?
王様は侍従長、魔法使い、数学者に相談します。
皆は月とはどんな物か自分が思っていることを言いますが、それを取るなど無理だと答えます。
最後に聞かれた道化師は「私にも判りませんがお姫さまが月とはどういうものだと思っておいでか伺ってみてはいかがでしょう。」と提案します。
そしてお姫さまは無事自分が思っているようなお月さまを手にすることが出来るのですが・・


この後の出来事で題名の意味が分かります。
何度も読み返した大好きな童話です。

箱の裏にはこの本に収められてるもう1つの童話「新イソップものがたり」を担当している長新太さんの一角獣が描かれています。

昭和40年11月10日 第1刷発行 380円
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

こどもの読書週間 2013年

2013-05-24 17:07:52 | 
今年も図書館を通じて小学校からお話し会の依頼がありました。
毎年呼んでもらってるのでお馴染みな場所、音楽室に長机とスクリーンを据えて。

◇過去の記録◇
2012年5月 2011年5月 2011年2月 2010年5月 2010年2月 2009年4月
2008年10月 2008年4月 2007年4月 2006年4月 2005年4月

5月21日火曜日、対象は1年生2年生3年生。
国語の授業の中での開催です。

プログラム
●大型絵本「はらぺこおおかみとぶたのまち」宮西達也/作・絵 鈴木出版
●実物投影「でんちゅう(かがくのとも)」野坂勇作/作 福音館書店
●昔話「おんちょろちょろ
●実物投影「へんしんマラソン」あきやまただし/ 作・絵 金の星社


「はらぺこおおかみとぶたのまち」ではオオカミが町の中に入って歩く時に、Iさんが鍵盤ハーモニカで「ピンクパンサーのテーマ」を演奏♪
ちょっと不穏な空気が出て、読み手の擬音語の表現で臨場感もup!愉快なストーリーの演出が上手く出来てたのではと思います。

「でんちゅう」は普段見かける電柱の外観と仕組みを説明したものです。
小さい本なのでスクリーンに投影。
その為にカラーコピーして紙芝居的な物を作りました。

足場用のボルトは下の部分は穴だけになっていて使う時に差し込むので電柱の中は空洞になってるとか、黒い箱を通っているのは電話線だとか・・
「今度穴をのぞいてみよう。」なんて声がありました。(笑)

身近なのに意外と知らない電柱の話し・・私も知らないことばかり、驚き!
写真はうちの近くの電柱。^^;

「おんちょろちょろ」は、お経をあげてくれと頼まれたお経を知らないお坊さんが困って、目の前に出てきたネズミの様子をそのままお経にしてしまう、というもの。
「おんちょろちょろでてこれらました」「おんちょろちょろ穴覗き」..等など、Aさんがまず「数珠」とお経の説明をしてから、何も見ない素話で見事に演じてくれました。
お経を知らない子が多かったけれど、自分の中の想像力で楽しむ力もつけて欲しい。

最後の「へんしんマラソン」は一緒に声を出して楽しむ絵本です。
マラソンぽさを出す為に、前のページが少し映るような巻物式に作ってみました。

こんなに長い!
それを片側から場面にあわせてぐっと引っ張ったり、くるくる巻いたり、止めてみたり・・。
試しに「きんぞう」をずっと続けて言ってみて下さい。
きんぞう きんぞうきんぞうきんぞうきん ぞうきんぞうきん..



最後に学校の図書室にある、宮西達也さんとあきやまただしさんの他の絵本も紹介。
お話しの楽しさをたくさん味わって欲しいです。

はらっぱ便り
庭の梅の花が今日咲きました。

ほのかな香りをすっと吸い込む♪
関東にいた頃は早春の香りだったけど、こっちでは春本番の香りかな。
桜よりちょっと遅れて咲く白梅。
ライラックも若葉が増え、花序が伸びどんどん大きくなってきました。

札幌では「ライラックまつり」が始まってるけど、今年はやっぱり花は少し遅れてるそうです。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする