ISLAND日記

点在する日々のつぶやき…

今年の10冊 (2013)

2013-12-29 23:58:50 | 
恒例の「今年の10冊」です。
今年の読書記録の「凄く面白かった本(☆印)」と「面白かった本(○印)」の中から選んで読んだ順に並べてみました、再読物は入れていません。(口上も毎年同じ^^;)

2013年は ☆印個11個 ○印35個 ×印1個 

なんと☆印が10冊上回っちゃっています!?
なので1冊はその理由とともに番外に回し・・
 日本の音(世界の中の日本音楽) 小泉文夫 平凡社ライブラリー
 幼い娼婦だった私へ ソマリー・マム 高梨ゆうり 訳 文芸春秋社
 Think 夜に猫が身をひそめるところ 吉田音 作 坂本真典 写真 筑摩書房
 朝のこどもの玩具箱 あさのあつこ 文芸春秋社
 桐島、部活やめるってよ 朝井リョウ 集英社文庫 [日記内レビュー
 タイム屋文庫 朝倉かすみ マガジンハウス
 バターサンドの夜 河合二湖 講談社
 坂木司リクエスト”和菓子のアンソロジー” 光文社
 閃光スクランブル 加藤シゲアキ 角川書店
 やがて目覚めない朝が来る 大島真寿美 ポプラ社

 番外:荻窪シェアハウス小助川 小路幸也 新潮社
    ニホンゴキトク 久世光彦 講談社文庫

以下いくつかをピックアップして紹介します。

2013年最初についた☆印は「日本の音」でした。
この本は著者が日本の伝統音楽について1966年~1974年に雑誌に書いた文章をまとめた物です。
だいたい昭和40年代の日本の音楽をその時代背景とともに語られていてとても興味深いです。
読んだのはお正月が終わった頃だったので、その中の「正月芸能」の項に自分の子どもの頃のことを懐かしく思い出して、自分自身も既に古い風俗の体験者なんだと改めて感じたりしました。
獅子舞や猿回しがお正月に家々を回っていた(門付芸能)時代があったんですよね。

「幼い娼婦だった私へ」は図書館でなにかドキュメント物を読みたいな・・と手に取った1冊でした。
14才で買春宿に売られ陵辱を受け続けたカンボジアの少数民族の生まれの著者が、そこから逃れかっての自分と同じ境遇の少女達を救う為の組織「AFESIP」を設立するに至るまでの手記です。
「貧困」が原因で怒る様々な「悪」それは特に子ども達に襲いかかる・・人身売買、買春、臓器売買など人間が人間を「もの(商品)」として扱う現実があることの衝撃。
以前読んだ小説「闇の子供たち」(映画にもなりました)の時も暗い気持ちになったけれど・・。
それでもまだ無くならない現状をマムさんは事実として目の前に広げてみせてくれる。
手元に本がなくても心に刺さった痛みがこのタイトルを見るだけで蘇ります。

坂木司リクエスト”和菓子のアンソロジー”
これは実に楽しかった~♪
坂木司氏発案の「和菓子をモチーフに”忘れがたい話しを”」というお題に、坂木氏を含めた、小川一水、木地雅映子、北村薫、近藤史恵、柴田よしき、日明恩、恒川光太郎、畠中恵、牧野修の10人の作家がそれぞれの持ち味、また思いがけない切り口で書き上げた、凄く「美味しい」アンソロジーです。お薦め!

番外の2冊について。
小路幸也氏の小説を今年もたくさん読みました。どれも面白くて、というかその語り口につい夢中になって読み進めちゃう所があるのです。
..という訳でその中の1冊の☆印の「荻窪シェアハウス小助川」を代表として挙げてみました。

「ニホンゴキトク」は再読ものなので本当はこのリストには入らないのですが、昔読んだ時と今とで感じ方が随分違った事が新鮮だったのでメモとして残す事にしました。
「辛抱」と「我慢」の微妙な違いとか、「きまりが悪い」「じれったい」「気落ちする」などが持つ『気持ちを体ごと現しているような言葉』について色々なエピソードを絡めて語っているのがとても面白いのです。
単行本の発行は1996年なので20年近く前のものなのですが、今読むとよりいっそう共感する部分がありました。

さて恒例の問いかけです「あなたの(心に残った)今年の1冊、または作家さんは?」


《過去記事はこちら》
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2 コメント

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今年読んだ本 (桜 源八郎)
2013-12-31 09:34:23
漫画は決行読んだけど文字だけだとみをつくし料理帖シリーズの最新刊とビブリア古書堂の事件手帖の1巻くらいかなぁ。
後はずっと手持ちの本を再読してました。
今はずっと幕末の歴史小説を読んでるの。
池波 正太郎の「近藤勇白書」。司馬遼太郎の「世に棲む日日」ときて今は司馬遼太郎「竜馬がゆく」。
同じ時代を様々な人物の視点で見るのが面白い!
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桜殿 (SHIMA)
2013-12-31 10:53:35
再読楽しいですよね♪^^私もシリーズ物なんかを読み返し始めるととまらなくなります・・危険!?(笑)
テーマを絞るのも面白い。
手持ちでそういう事出来るのは素敵です!
幕末もの、池波正太郎に司馬遼太郎と来たら次は藤沢周平とか?
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