宮部みゆき 幻冬舍 2006.8 刊
[BOOK データベースより]
どこにいたって、怖いものや汚いものには遭遇する。それが生きることだ。財閥企業で社内報を編集する杉村三郎は、トラブルを起こした女性アシスタントの身上調査のため、私立探偵・北見のもとを訪れる。そこで出会ったのは、連続無差別毒殺事件で祖父を亡くしたという女子高生だった
ちょうど土浦の連続殺人事件があった時に読んでいて、読み出したら止まらなくなって明け方4時頃に完読しました。
問題を起こす人物の描写がすごく怖かった、本当の殺人犯よりも。
悪意ある嘘と不気味な行動で他人を害する女性と、毒殺事件によって父親を亡くしたことで母親との関係がぎくしゃくしてしまっている女子高生の犯人探しが物語の骨子。
そして他にもいくつものエピソードが伏線として織り込まれていて物語の伏線となっています。
いずれもその素は「毒」。
世の中に人間の中にある毒がその心や身体に影響を与えてる事を告げている。
そして、知らずにその毒にからめられてしまう人の弱さ、哀しさも。
この小説の中の2人の「他人を害した人」のうち、自分の罪を認めない人の恐ろしさが心の底に澱のように淀んでいます。
語り口がサラッとしているだけに、ある意味ホラー。
誰もが満たされない思いの中、危うい所で踏みとどまっているのかもしれない。
作中で主人公の義父の「人が持つ権力の行使の中で究極なものは殺人である」と言う定義に頷いてしまいました。
経営者としても立派でそれなりの権力を持っている富豪の老人の言う言葉は重みがあります。(フィクションなのにね)
他の作家さんの作品でもそうですが、作者の人となりというかその考え方が、小説の中から時としてエッセイよりも鋭く心に引っかかって来る事があるようです。
◇お昼ごパン◇
もりもとの「黒カレードッグ」と「桜あんぱん」。
黒カレードッグはチーズクリームを塗ったパンに黒カレーとレタスとチーズを挟んだピリッとしてまろやかな味。
桜あんぱんは甘さ控えめのあんこと真ん中の桜の花の塩漬けが美味しいの。
桜の季節はまだだけど、食べる桜はあちこちに・・楽しい。
[BOOK データベースより]
どこにいたって、怖いものや汚いものには遭遇する。それが生きることだ。財閥企業で社内報を編集する杉村三郎は、トラブルを起こした女性アシスタントの身上調査のため、私立探偵・北見のもとを訪れる。そこで出会ったのは、連続無差別毒殺事件で祖父を亡くしたという女子高生だった
ちょうど土浦の連続殺人事件があった時に読んでいて、読み出したら止まらなくなって明け方4時頃に完読しました。
問題を起こす人物の描写がすごく怖かった、本当の殺人犯よりも。
悪意ある嘘と不気味な行動で他人を害する女性と、毒殺事件によって父親を亡くしたことで母親との関係がぎくしゃくしてしまっている女子高生の犯人探しが物語の骨子。
そして他にもいくつものエピソードが伏線として織り込まれていて物語の伏線となっています。
いずれもその素は「毒」。
世の中に人間の中にある毒がその心や身体に影響を与えてる事を告げている。
そして、知らずにその毒にからめられてしまう人の弱さ、哀しさも。
この小説の中の2人の「他人を害した人」のうち、自分の罪を認めない人の恐ろしさが心の底に澱のように淀んでいます。
語り口がサラッとしているだけに、ある意味ホラー。
誰もが満たされない思いの中、危うい所で踏みとどまっているのかもしれない。
作中で主人公の義父の「人が持つ権力の行使の中で究極なものは殺人である」と言う定義に頷いてしまいました。
経営者としても立派でそれなりの権力を持っている富豪の老人の言う言葉は重みがあります。(フィクションなのにね)
他の作家さんの作品でもそうですが、作者の人となりというかその考え方が、小説の中から時としてエッセイよりも鋭く心に引っかかって来る事があるようです。
◇お昼ごパン◇
もりもとの「黒カレードッグ」と「桜あんぱん」。
黒カレードッグはチーズクリームを塗ったパンに黒カレーとレタスとチーズを挟んだピリッとしてまろやかな味。
桜あんぱんは甘さ控えめのあんこと真ん中の桜の花の塩漬けが美味しいの。
桜の季節はまだだけど、食べる桜はあちこちに・・楽しい。