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かそけき月明り

2017-02-10 07:26:33 | 日記

宇江佐真理著の髪結い伊三次捕物余話も第
10弾まできた。
ここには薄幸な二人の子どもが出てくる。
「雁が渡る」の少女おしょうと「かそけき
月明り」の少年さとの二人。

少女おしょうの生い立ちは悲しい。そして
子どもを人として見ない、じゃまものとし
て、金儲けにしてしまう大人たちの醜い姿
がみえてくる。やりきれない話だ。

少年さとも非情な生い立ちだが、かろうじ
て歩いていく。
少年の未来も、伊三次の心も「かそけき月
明り」だが、おしょうと違い明るさが見え
てきている。

読みながら、現代の「子どもの貧困」を思
う。
釧路でも4人に1人が「就学援助」を受けて
いる。
母子家庭で、しっかり働いても生保基準に
達しない。私は相談のなかで、働きながら
生活保護を受けることを了解してもらった。

また母親が病気で働けなくなり、娘の給料
では生保基準にも達せず、これも保護申請
をした。

給料が安すぎるのだ。

自民党の改憲案は、憲法24条に「家族」を
書き込んでいる。
戦前の「家」制度の復活である。「個人の
尊厳」がよっぽど嫌いらしい。

家族の疲弊をつくりだしたのは誰か。
子どもをめぐる環境は「劣悪」だ。

子どもポルノで6人が逮捕されたとニュー
スが流れている。
新婦人しんぶんの2月9日号で、弁護士の伊
藤和子さんの「児童ポルノ」のインタビュー
が掲載されている。

保育園への入所決定が各地で報道されてい
る。再び、「落ちた」がクローズアップさ
れた。

こうしたなか、いまだに就学援助の拡大を
拒んでいる自治体がある。
首長の政治姿勢が問われている。

自然現象ではない。
つくりだしてきたのが政治だ。

もっと政治に目をむけてほしい。


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