中島みゆきの歌に「命のリレー」がある。
「命のバトン掴んで 願いを引き継いでゆ
け」、このフレーズが繰り返し、心に響い
てくる。
13日に釧路の労災病院で開かれた市民公開
講座「移植医療」に参加した。
三部構成で、
①移植医療を必要とする子供たち
青山竜馬氏
②「移植医たち」作者と語る移植フロンテ
ィア 谷村志穂氏
③シンポ「臓器移植を増やすために」
北海道移植医療推進財団の主催であった。
谷村志保氏は、恋愛小説家とされているが、
この「移植医たち」は、人間そのものを描
き切っているのではないか、と思った。
物語の出発は、何と釧路であった。霧の深
い海辺の町の子どもであった。
小さい命を救うためにメスを入れる。
そこから一転して、15年前に時はさかのぼ
る。
そして終章では手術が終わり、鉗子(クラ
ンプ)をはずすとこまで。
まさに「命のリレー」であり、バトンをわ
たせた感動が伝わってくる。
バトンを渡した瞬間が、小説の表題にある
「ザ・アンクランピング」ではないか。
長い年月がかかっているが、多くの人たち
の努力で、日本でもようやく「移植」とい
う医療がひろがってきている。
心臓、肝臓、肺は、命に直結する。
消えゆく命が、新たな命へとつながってい
く。
会場には若い看護師さんや学生が多かった。
これからバトンを渡せるような力になれる
人が増えていくのだろうと、未来が見えた
感があった。
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