今日の道新の釧路版に「特殊詐欺の『受け子』『出し子』」の記事が掲載された。
記事は釧路地方裁判所の傍聴記からだが、逮捕された男性は、簡単に稼げるとTwitterでの募集に応じて犯罪に手を染めてしまった。一度つながると、あとは脅しの世界だ。どんどん深みにはまっていく。
ネットの闇は深い。
数年前、ヨーロッパで犯罪集団が独自にプロバイダーを立ち上げ、独自の暗号によるスマホの秘密ネットワーク「エンクロチャット」があった。一般のネットワークからは入れない。
また、発信元を匿名にするTor(トーア)のネットワークも有名だ。
こうしたダークウェブは氷山の下の氷に例えられる。私たちがスマホやパソコンでかかわることができるのは、氷山の海面から出ている一部だということ。
アメリカのNSAの実態をスノーデン氏が暴露してから、国家がサイバー空間で何をしているか、白日のもとにさらされた。
サイバー空間には国境がない。
毎日、個人情報が流出している事件が発生している。
そしてフェイクニュースの氾濫だ。
さらにネット依存症も深刻化している。
インターネット
昔は輝かしい未来が見えたが、いまは暗澹たる「ディストピア」の様相を示している。
ネットの科学技術の未来には、確かに素晴らしいものがある。
しかし、それが国家権力のため、巨大企業のGAFAMの利益のために運用されている。ロシアによるウクライナ侵略では激しいサイバー戦争が繰り広げられている。ルーターの破壊などその最たるものではないか。
より民主的で平和なサイバー空間をどう構築するか。課題はつきない。
誰でもが持つスマホを入口とした今回のような犯罪に巻き込まれた事件から、考えはつきない。
18~19歳は親の同意なしで、個人で「契約」ができるようになった。「儲かる」という言葉に引っかからないように注意するしかない。
額に汗する人がまともに生活できる当たり前の社会にしなければ。