「釣り閑話」より
釣り随筆13人集として出されたものの中から懐かしい方々の話を取り上げていってます。
浅越一彦氏のイガミの魅力より
関西では特に和歌山ですがブダイのことを「イガミ」という
このイガミは姿がグロステクなうえにひき味も悪いので釣り魚としてはもうひとつ人気がない
そのイガミ釣りに熱中している、そのイガミ釣りは私の性に合っているとみえ楽しい
磯釣りの対象魚として最もにんきが高いのはグレであるが、これを釣るには1にも2にも
ポイント、早朝から磯に上がって他人をかきわけての激しい磯争いも演じねばならない。
(この当時はそんなんがあたりまえでしたが、今はそんなことも少ない)
それに比べてイガミ釣りは実にのんびりしている。午前8時ごろに出船して9時ごろから
始めてちょうどよい。
しかもグレの釣り場よりもやや後ろで釣るので安全である、寒がりやでこわがり屋の私などには手ごろの釣りなのである。
そして案外、食味がよいのも魅力である、とくに煮付けにすると、淡白な白身がたっぷりの汁の
中ではじけて、そこはかとなく磯の香りを漂わせてくれる。
この魚50cm以上のものもいるらしいが、私が釣るのはどうしてか48センチ止まり
今年はその記録を破ってみたいと思っている。
そんなわけで私のイガミ釣りはここ当分続きそうである。
(これを書かれたのが55年3月6日、亡くなられるまでに釣りあげられたでしょうか・・・)
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