佐藤功の釣ったろ釣られたろ日誌

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第6話 岩手県の猫神・三陸町の「唐猫」と増長寺の猫

2012-06-02 19:55:48 | 日々の思い

岩手県大船渡市三陸町
(旧・気仙郡三陸町)

臨済宗・妙心寺派
亀嶋山・増長寺

奥州市水沢 区字寺小路 26

  はじめに

今回は、二つの「猫」話を紹介 しょうかい します。

どちらも「岩手県」のものですが、一つは「気仙 けせん 地方」に伝わるもので、もう一つは「奥州 おうしゅう 市・水沢区」に残 のこ されたものです。

「気仙地方」のお話の「舞台 ぶたい 」はお寺なのですが、このお寺の名前や具体的 ぐたいてき な位置 いち などは分かっていません。

ただ、旧「気仙郡・三陸 さんりく 町」と知られているだけです。

ただ、全国的にも珍 めずら しい「唐猫 からねこ 」が登場するので、たいへんに貴重 きちょう なお話と言えます。

「奥州市水沢区」のお話には、「唐猫」は登場しませんが、話が「気仙地方」のものときわめてよく似 に ているので、あわせて紹介することにしました。

 

 

「気仙地方」の「唐猫」

今回のお話は、二つとも短 みじか いです。まず、初めのお話です。
 

貧乏 びんぼう 寺に、「虎猫 とらねこ 」と「唐猫 からねこ 」がそれぞれ一ぴき
ずついた。ある時、長者 ちょうじゃ の娘 むすめ の葬式 そうしき があり、式の途中 とちゅう で棺 ひつぎ (かんおけ) が宙 ちゅう づりになって降 お りてこなくなった。貧乏寺の和尚 おしょう がお経 きょう をとなえると棺は降りてきた。この結果、檀家 だんか が増 ふ えて寺は栄 さか えた。

そのころ、猫二ひきは和尚を殺す相談をするが、事前 じぜん にこのことを知った和尚は、二ひきの猫を追いはらい、ことなきを得 え た。

増長寺の猫

旧「水沢町」にある「増長寺」の猫は、和尚 おしょう が寝 ね ると必 かなら ずわらしべをくわえてきて、和尚の身長を測るような真似 まね をしたので、和尚は不思議 ふしぎ に思っていた。

ある日、立町の「オカリヤ」という「御本陣 ごほんじん 」のおじいさんが、寺に碁 ご を打ちにきたので、和尚は、猫の怪 あや しいふるまいを物語った。

それを聞いたおじいさんが、「なァに、猫だって悪い気があってするのではなく、いたずらのつもりでするのだらう、なァ玉や」と猫に声をかけると、猫は「糞 くそ くれァ」と叫 さけ んで、飛び出して、そのままついに帰ってこなかった。

後に、和尚さんが寺のまわりを探 さが してみたら、後ろの薮 やぶ の中に和尚さんの身体 からだ がかくれるほどの大きな穴が掘 ほ ってあった。

たぶん、猫は、和尚さんを殺 ころ してその穴に埋 う め、自分が化けて住職 (和尚のこと) になろうとしていたのだらうという噂 うわさ であった。

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