ぐーたら猫の「パソコン水彩の館」

これまで描いたのは900点余。我ながらよく続いたなぁ!右下にあるブックマークからHPに入ってご覧さいませ。

インド仰天旅行(19)

2006-11-05 16:22:15 | パソコン画
これも私が帰ってからのハナシ・・・
下宿先には二人の男の子がいました。
長男は小学校5年生。縁ナシ眼鏡をかけたインド版ハリーポッターといった風貌。
礼儀正しい紳士の卵で、両親自慢の優秀な息子でした。
お行儀がいいぶん、娘に対しても距離を置いて接していて(というかーかなりかなり冷ややか)会話することも稀でした。

一方、次男は小学校1年生。
兄とは対照的な存在です。
古い漫画ですがパタリロってご存知?
あのパタリロそっくり。
でっぷり太って食いしん坊で愛嬌たっぷり。
家にいる時は、ナニー(子守)にべったりの甘えん坊です。
寝る時はいつもナニーがつきっきりで寝かしつけています。
このパタリロ弟は、東洋のはずれから来たという娘に興味津々。
すぐさま娘に擦り寄ってきました。
家では、できのいいお兄ちゃんは、お勉強三昧。
4歳下の甘ったれ弟にかまってくれないし、遊んでくれる事などもってのほか。
だから娘に宿題を教えてもらい、遊んでもらえて、パタリロ弟は、おおはしゃぎ。

娘は娘で、兄弟と言えば、体育会系の無愛想な兄しか知らなかったので、なついてくるこのちびすけが可愛くてしょうがない。
というわけで、二人は意気投合。
パタリロ弟は学校から帰ると、娘の部屋に直行するようになりました。
マッチ棒パズルやクロスワード、トランプと遊び、あっち向いてホイ…と、遊びは限りなく続く。
とうとう両親から、(娘の)お勉強のじゃまになるから30分だけよーと釘をさされてしまうほど。
そんな二人を、ハリポッターお兄ちゃんは冷ややかに見ていました。

1ヶ月ほどたったある日の夜、両親は揃ってお出かけで、おばあさんと兄弟がお留守番する事になりました。
そこに娘が加わって4人で夕食をとることになりました。
おばあさんと娘が会話します。
何かの値段について話していました。
正価は1万ルピーだけど、10%割引で9000ルピーだし、
もっと割り引いて15%割引してもらえば8500ルピーになるから助かるんだけどなぁ…。
そのとたん、兄の眼鏡がきらり。
「数学が得意なんだね?」数学って…?
こんな暗算を数学と呼ぶべきか?
ハリーポッター兄は、日本からきたぐーたら娘を徹底的に、なめていたらしい。
いやいや日本自体をよく知らないで、なめていたらしい。
1+6ぐらいわかれは御の字と思っていた節が…。
「数学は得意じゃないけど、一応勉強したよ」といったら、訝しげに眉を寄せていました。
そのあと彼が悩んでいた宿題を丁寧に解説してあげたら、非常に驚いていました。
(君って頭いいんだね…って、小学生の応用問題が解けないでどうすんの)

そのあと、部屋にピアノが置いてあったので、
「今、どんな曲を習っているの?」と聞いたら、練習曲をひいてみせ「どんなもんだ」とばかり胸をはりました。
しかも「日本にピアノはあるのか?」ときたもんだ。
「ピアノは習ったことないけど、家にピアノがあったから時々弾いてたよ」と言った娘は、お気に入りのドラゴンクエストを弾いてみせました。

ゲームソフトの曲だけど、弾いている両手の動きはさも難解な曲風…の派手な動きをする曲だし、
ゲームを盛り上げる為に荘厳な曲調で、耳障りがいいんです。
ハリーポッター兄はア然。
「ホントにピアノを習った事ないのォ…!?」(
その頃テレビゲームのドラゴンクエストが最盛期。
当然、小学生の頃から熱中していた娘は曲などそらんじていて、当たり前。
ピアノは習わなくても見よう見まねで弾けました。)
この時になってようやく彼は「この東洋からきたお姉さん、見かけにだまされちゃいけない。タダモノじゃないぞ」と思ったらしい。
でも、お澄まし屋の兄を徹底的に打ちのめし、
以後、娘の忠実な部下となすきっかけとなったトドメの事件が起こるのは、それからすぐあとの事です。

絵は「お味見」12月課題の人物画です。人物画は苦手でほとんど描きません。逃げてばかりいましたが課題の為、しぶしぶ描きました。幼稚園の頃の息子と娘の写真が見本です。
人には得手不得手があるようで、今月課題の「動物」を見ると、ギャラリーでは苦戦しているお仲間が多かったようです。だから課題に添っていろいろ描かされるんですね。
コメント
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