ぐーたら猫の「パソコン水彩の館」

これまで描いたのは900点余。我ながらよく続いたなぁ!右下にあるブックマークからHPに入ってご覧さいませ。

インド仰天紀行(15)

2006-10-07 09:30:44 | パソコン画
さて再び召使の話…
住み込みで初任給が月800円ぐらいの給料です。
ヒンズー教にも日本のお盆に似た行事があり、
その日は祭壇に故人の写真を飾り、家の外まわりをロウソクでライトアップ?。
その時主人は召使たちに服を贈るならわしです。
(ここの主人はケチで余りいいものをくれないーと古参の召使が言うとった…が。)
この日も大家一家は総出で、昼間からお出かけ。
大学も休みで、退屈を持て余した娘が部屋でごろごろしていると、マリがサリーを着てみないかと持ちかけてきました。
(この頃にはもうすっかり、召使たちにとけこんでいた)
(大家さんがいると、お互い、尊大な主人と召使として接するが、いないとなると一転。お気楽お友達関係)

マリのサリーを着せてもらい、額にビンディというしるしを描いてもらい、気分はすっかりインド人。
(外人がへんてこな着付けで和服着て喜ぶ気持ちーよくわかったそうな)
これは記念になるーと思い、日本から持参したバカチョンカメラで写真を撮ってもらいました。
ついでに、召使達も家の内外や近所をバックにして撮りまくり。
日本式の考えで、3人写っていたら3枚焼き増し注文。
街角の小さな写真屋も驚く、かなり大量の注文をしました。
(40枚くらいなんだけどね)(こんなに焼き増しするお客は近所にはいなかったようね)

写真が出来てからそれらを、写っている人ごとの束にして配りました。
(これも日本では普通よね)
でも写真を貰った召使達は大喜び。
写真をもらうなんて、滅多にない事らしい。
お互いの写っている写真を見せ合って、みんな子供のように、わぁわぁ、きゃぁきゃぁ、大騒ぎ。
お掃除おばさんリナに至っては、産まれて初めて写真に写った自分を見たそうで、非常に感激してました。
インド人を喜ばすなら写真を撮ってプレゼントすることのようです。

さて今度はコックのマドゥの話。
一口にインド人といってもインドは広い。
北はヒマラヤに接し、南はアフリカのような熱帯気候の国です。
大家さんはデリー近郊生まれなので、欧米人が日焼けした程度の黒さ。
洋服をきているし、ターバンをまいているわけではないので、ちょっと見ただけではインド人とは思えない風貌です。

対してコックのマドゥはインド最南端の生まれ。
肌の色ははアフリカ系の黒光りした色です。
マドゥは無口で、腕のいいコックでした。
小学生の子供達に毎朝お弁当を作るのですが、インド料理が苦手な娘には、別にサンドイッチ弁当を作ってくれます。
(これがなかなかおいしい。)
しかもラッシーと言ってヨーグルトと砂糖と氷をミックスした飲み物に関しては、
休日に食べ歩いたデリーのどの高級ホテルのものより美味しいものを作ってくれたそうです。
大家さん一家が留守の夜の夕食の時は、娘だけの為に夕食を作ってくれます。
「何が食べたいか」と聞いてくるので、迷わずラッシーとサンドイッチを注文。

インド風ご馳走でなく、あまりに簡単なオーダーなので、彼は戸惑い、注文を聞くたび毎回首を捻ってましたとさ。
娘がインドを去るとき、マドゥも故郷で結婚するため、この家を去る事になったので、
何かプレゼントしたいが、何か欲しいものがあるかと聞いたら、おずおずと恥ずかしそうに、
例のバカチョンカメラが欲しいーといってきたそうな。
(もちろん、あげましたよ。でも、壊れてもいいようにと、一番安いものを
持っていきましたのにーもっと値の張るプレゼントを考えていたのに…)
このあと、イギリス、欧州、アメリカと様々な国の飲み物を味わってきた娘ですが、
マドゥの作るラッシー以上の味の飲み物にはお目にかかった事がないーとぼやいておりますよ。
I miss you!


絵は「コスモスの風吹く」
さっぱり系で仕上げようと思いつつ、やはりこんな感じになりました。




コメント
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