ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2017.6.4 無縁社会・・・身につまされました~家族はつらいよ2~

2017-06-04 21:11:38 | 映画
 4年ほど前の“東京家族(2013,1,25)”の俳優陣と同じメンバー集結!で、昨年3月に上映された“家族はつらいよ”の続編である。

 前回は熟年離婚がテーマ、そして今回は山田洋次監督ご自身が言われている通り、“喜劇映画では「死」を描くことはタブーだけれども、あえてそのタブーに挑み、その「死」がもたらす、滑稽でバカバカしい大騒ぎを丁寧に描いてみようと思います。観客は笑いながら、大笑いしながら、格差社会の重苦しさにもふと思いを馳せてくれればいいなと思います。”とのこと。

 事の発端は、橋爪功さん演じる平田家の頑固おやじのマイカー運転が危なっかしくなり、同居する長男夫婦が運転免許を返上させることを画策することから。
 思えば昨年亡くなった父も、事故を起こすには至らなかったものの、横断歩道の赤信号で止まらずに走りかけててしまった、などという冷や汗もののアクシデントがあり、お願いだからもう運転をやめてほしいと懇願した記憶がある。
 実に面白くなさそうな顔をして聞いていた父。以来、私の家に乗ってくることはなくなったが、実家の近所では結構長いこと乗り続けていたと後から母に聞き、背筋が冷たくなった。結果オーライだったけれど、とても他人事とは思えなかった。

 さて、奥様が北欧旅行中に、こっそり行きつけの小料理屋の女将さんとマイカーでお出かけと洒落込んだご主人が、行方知れずとなっていた高校時代の旧友と偶然に再会する。それがきっかけで楽しい同窓会となるのだけれど、その後、あろうことかとんでもない非常事態を迎える。そこで平田一族が新たな結束を迎えることになるのだが・・・。
 役とはいいながら長男も長女も言いたい放題。一番冷静でしっかりしているのは末っ子の次男夫婦である。“あるある”から、“それを言っちゃあおしまいよ”まで、文字通りおもしろうてやがてかなしき・・・という2時間弱。大笑いしたと思ったら、いつのまにか身につまされて涙ぐんでしまっていた。

 さて、最近、読書レビューも映画レビューもイマイチ筆が乗らないのは、このお話をブログにどう紹介しよう、どう書こうかと思いながら読んでも観ても、実は思いっきり楽しめていないことに今更ながら気づいたから。
 やはりマインドフルネスが一番ストレスフリーである。“今、ここ”を目一杯愉しまないといけない気がしている。だから、あれこれブログ対策を考えながら読む、観るという姿勢は手放すことにした。結果、とても楽になった。なのであくまで気が向いてストレスにならなそうな時だけご紹介するスタンスである。

 一緒に観た夫が「もし(貴女が先に逝って)自分が一人遺されたら、と思ったらとても他人事じゃなかった。」とポツリ。まだまだ頑張り過ぎずに細く長くしぶとくだ!と心に誓ったのである。
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