ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2015.9.30 採血・レントゲン・心エコー後診察、カドサイラ(T-DM1) 11回目(減量初回)

2015-09-30 22:55:06 | 治療日記
 昨日は母の手術後、夫がショートステイ中の父に無事終了の報告に出向いてくれた。私は執刀医の先生方が回診に来て下さるというのを待ち、病室に残った。
 「順調です」と言っては頂けたものの、全身麻酔で朦朧としており、吐気も痛みも酷そうだし、呼吸も浅く不安定で心配だった。とはいえ、今日が自分の通院日ということで、看護師さんに挨拶して病室を後にした。体力温存の為、病院最寄駅近くのいつもお世話になるホテルで前泊。早めにベッドに入ったものの、またしても夜中に目覚め、そのまま殆ど眠れずじまい。

 そして、今日は今月2回目の通院日。夫にモーニングコールをした後、恒例の浴槽足湯をして、寝不足と疲労で朦朧とした頭を強引に目覚めさせる。朝食を済ませて部屋に戻ると、TVのニュースで、本来なら乗車予定のJRが運転見合わせと知る。前泊は正解だった、と胸をなでおろす。
 せっかくの前泊を活かさなければ、といつもより1時間早く病院到着。今日は採血だけでなく久しぶりにレントゲンもあるし、心エコーの予約時間も早い。
 自動再来受付機にIDカードを通し、採血受付開始と同時に入ったにもかかわらず、受け取った採血の整理券は既に36番。それでも30分ほどで呼ばれ、初めての男性技師さんに4本採取される。刺針も抜針もまあまあのスタートだ。
 次は2階に移動してレントゲン撮影。こちらも受付番号は14番だったが、それほど待たずに無事撮影終了。
 再び1階に降りて生理検査受付に。こちらは受付番号30番。心エコー予約時間までまだ大分あったので、それまで読書を進めることに。本日のお伴は原田マハさんの「生きるぼくら」(徳間文庫)。
 原田さんの作品は最近のお気に入りなのだが、表紙が私の好きな東山魁夷画伯の「緑響く」で、帯には落語家桂南光さんが「この本を読むと、元気が出て、生きて以降と思えます。きっと」と書いておられ、手に取った。裏表紙には「いじめから、ひきこもりとなった二十四歳の主人公。頼りだった母が突然いなくなった。残されていたのは年賀状の束。・・・」とあったが、冒頭からその後の展開に惹き込まれ、頁をめくり続けた。

 腫瘍内科へ移動する。待合スペースはかなり混雑している。落ち着いて読書ができるいつもの位置も埋まっているし、と思っていると「中待合へどうぞ」に自分の番号が灯り、慌てて血圧測定。117-76、脈拍は88。
 中待合で小一時間待って、いつものように先生がお顔を出された。ご挨拶した後、「さて、3週間どうでしたか?」と問われる。
 「おかげさまで胸痛は概ね落ち着いており、ロキソニンは朝一度で済んでいますが、手足の痺れと痛みが悪化しています。サインバルタを倍の2錠にしたことで、効いている時間は長くなって、夕方位まで痛みが治まっていますが、眠れなくなっているのが気になります。夜中に目覚めてそのまま朝まで眠れないこともあるし、便秘も気になります。足の痺れも酷く、階段上り下りが怖いし、スリッパ等は簡単に脱げてしまいます。」とご報告。「うーん、それはもう減量のタイミングですね」と言われる。せっかく効いているのにここで減量して効果がなくなっては・・・と言うと、まだ武器が残っているので、今はまだそんなに頑張らなくてもよいでしょう、とのこと。一旦減量しても、副作用が落ち着いたら再び規定量に戻すのも問題ないとのことだ。診察室での検温は6度8分。
 「(サインバルタの)眠気は1錠では気にならなかったのですが、2錠にして不眠が出るとは思いませんでした」と言うと、「緩和ケアの疼痛対策でもサインバルタを使うのですが、患者さんが眠くなるというので夜寝る前の処方が多いと聞きます」とおっしゃる。1錠を夕食後、1錠を就寝前に分けて飲むのはどうでしょう、と問うと、問題ないとのこと。それに加えて漢方を飲んでみましょうとのことで、牛車腎気丸が処方された。
 この薬のブシ(附子)という成分が痺れや痛みに良いそうだが、牛車腎気丸だけではその成分が少ししか含まれていないので、それを補うためにブシ粉末を足しましょうとのこと。
 保湿のヒルドイドローションは、冬に備えてヒルドイドソフト軟膏に変えて頂くことにした。
 採血の結果、腫瘍マーカーCA15-3は1割ちょっとの増だが、まだ基準値内。5月以来となったレントゲンの画像は、右肺下の腫瘍系は大きく濃くなっていたが、左肺の影はやや小さく、右肺上のものはやや薄くなっていた。うーん、微妙。とはいえ、今カドサイラ(T-DM1)をチェンジするほどのことでもないとのご判断だ。
 ということで、治療続行である。3週間分のデノタスチュアブルとサインバルタ、更に漢方2種類の飲み薬、ヒルドイド軟膏2本の処方。
 母の手術が無事終わったことをご報告し、病理結果によっては、今後の治療方針についてセカンドオピニオンを頂きたい旨再度お願いして席を立った。

 化学療法室へ移動し、これまた恒例の待ち時間に夫やお友達に報告LINEやメール。15分ほどで声がかかり、窓側の一番端のリクライニング椅子に案内された。お手洗を済ませてポートの針刺しを待っていると、ほどなくしてKbさんが刺してくださる。やはりズンと痛いので、ちょっと顔をしかめてしまう。逆血は問題なく、それから10分程待って薬が届く。
 最初に生食でチューブを満たした後、1時間10分ほどで170mgから140mgに減量したカドサイラ(T-DM1)を投与し、再び15分の生食で流して終了。やはり寝不足が祟って、面白いのに本を読み続けることが出来ず、途中でウトウトしてしまう。
 終了後の血圧は105-59。抜針もKbさん。強い衝撃があって、ちょっとしょんぼりしていると、Kbさんから「私がやるとやっぱり痛いですかね・・・」と申し訳なさそうに訊かれてしまい、即座に頷くわけにもいかず、ちょっと困ってしまう。
 会計も混んでおり、早く中待合に呼ばれた割に終わりはいつもと変わらない時間。なかなかうまくはいかないものだ。
 採血、レントゲン、心エコー、点滴の3割負担で約12万円のお支払。薬価約50万也のカドサイラ(T-DM1)が減量になったおかげで40万になっているので、いつもより支払も3万円ほど安価。

 外に出ると、気持ち良い秋晴れで青空に秋の雲が広がっている。薬局へ移動すると、座る場所が殆どないほど混雑している。アチャーと思って、本を読もうとしたが、やはり疲れてしまって、なかなか進まない。今日は薬も増えているので時間がかかったのか、小一時間して名前を呼ばれた。
 今回は手足の痛みと痺れのため、漢方2種類が増えたことをお話しする。ブシというのはトリカブトから作られたということを知り、ちょっとびっくりしてしまう。サインバルタの不眠の副作用が出現する人は1~5%だそう。やはり副作用とあらば何でも引き受けてしまうのである。血中濃度をうまくコントロールするために夕食後、就寝後で1錠ずつ飲むのは良い方法だと言って頂き、良かった。少なくなっていた薬がまた増えてしまい、エコバックは満杯。お支払いは5,000円弱でこちらもカード払いした。

 本日の病院と薬局の滞在時間は合わせて6時間半。駅ビルのファストフードで食前の漢方を2種類飲んで簡単に済ませる。JRに乗り、いつもの乗換駅を通り越して終点まで。そこからバスに乗って母の病院へ顔出しに向かった。
 今日は酸素マスクもモニターも外れ、手術着からパジャマに着替えさせてもらっていて少しほっとする。それでも顔色は真っ白で、脱水症状だと言われて点滴が増えたそう。頑張って歩いてみなくてはと思って起きたところ、眩暈が酷く脂汗が出て大変だったという。喉もカラカラ唇もガサガサ、リップクリームを忘れたというので、私のバームを置いてきた。
 小一時間いて、洗濯物を預かり、また来るね、と言って病室を後にした。
 さすがに草臥れてバスの中で本も読めずぐったり。結局、帰宅は夫と殆ど同じ時間になり、最寄駅で合流して一緒に帰宅した。食事を作る元気がなく、お弁当を買って帰ろうと思いきや、なんと今朝がた大型冷蔵庫が故障したということで、冷凍食品の在庫整理ということに。なんともいい加減な滅茶苦茶な夕食になってしまった。

 明日は2日半ぶりの出勤。メールを開けるのが恐ろしい。早く休まなくては。今日こそは熟睡できるとよいのだけれど。
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