ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2024.2.27 採血レントゲン後腫瘍内科診察 治療方針決定

2024-02-27 21:18:19 | 治療日記

 昨夜もブログアップ後、入浴してベッドに入ったら既に日付が変わっていた。咳スイッチが入らないようにそっと横になる。静かに呼吸しながらも、ヒューヒューと喉が鳴るのが憂鬱だ。

 今日は夫が出勤。平日仕様のスマホアラームが鳴り、毎度のごとく消して少しグズグズしてリビングへ。夫は既に起きて出かける支度だ。今日も風が強いという。昨日よりは気温が上がるというが、強風だと体感温度はかなり下がる。天気予報ではダウンコートでお出かけを、とコメントしていた。

 夫を見送り、BSと地デジで朝ドラを視ながらゆっくり朝食を摂る。あれこれ片付け、身支度。
 今日は変則で採血・レントゲン後に診察の予定。予約時間がお昼前の遅い時間だ。Sさんのオンライン瞑想ヨーガクラスに参加してから家を出るのでは間に合わないので、残念ながら録画受講しますと連絡済。

 時間調整でドラマの録画を視てから家を出る。青空のいいお天気だが、風が冷たい。出がけにお手洗いに行ったのにまた道中腹痛になり、お手洗い経由。時間に余裕を持って出たけれど、手荷物は重いし、息切れはするしで、かつてのような早歩きはとても出来ない。ギリギリに駅に到着してほっとしたのも束の間、なんと電車が遅延中。乗る予定の電車が到着したのは10分後だった。

 結局、JRの乗り換えも1台10分遅れ。乗る予定だった快速は1台乗り過ごすと20分後。病院最寄り駅に到着したのは当初の到着予定より20分遅くなってしまった。
 車内のお伴は金原ひとみさんの「アンソーシャル ディスタンス」(新潮文庫)。
 これぞコロナ禍中の作品という題名に惹かれ、手に取った。朝井リョウさんが解説されているが、自信を持って推薦したい1冊、と大絶賛。5編から成る作品集だが、最初からグイグイ読ませる筆力はさすがだ。

 順調に病院最寄駅に到着。重い荷物を宿泊予定のホテルに預けてから病院に向かうつもりだったが、20分のロスをしているので、諦めて直行することに。
 フウフウ言いながら荷物を持って息切れにもめげず、病院到着。自動受付機に並びIDを通し採血室へ。286番で、7分待ちと出ていたが、すぐに中に入れて、番号を確かめられたら案内された。採血台は8つのうち4つ開いていた。

 初めましての若い検査技師のKさんが担当で5本の採血。刺す時は早業だったが、ちょっと痛んだ。紙テープをお願いしていたが、プラテープを貼られそうになったので、「すみません・・・」と貼り換えて頂く。
 止血したままエスカレーターに乗り2階のレントゲン受付へ。凄い混雑で、待合椅子はかなり遠くまで行かないと空いていない。紙の受付番号を取って受付から離れた椅子に座って待っていると、4番目くらいだったが、それほど待たずに呼ばれた。
 声を出すと、タイミングが悪いと咳が出始めるので、普段は番号を呼ばれると黙って挙手するのだけれど、今日は離れていたので、それも見てもらえず、走ることも出来ず。2度呼ばれてしまった。

 中廊下に行くと、こちらも患者さんと付き添いさんで溢れていて、立っている人の姿も複数。レントゲンでこんなに待つのは珍しい。20分ほど待ってようやく呼ばれる。今日もブラトップにインナー、無地のニットなので着替えは不要だ。すぐに前から、横から2枚撮影して無事終了。
 再び1階に降りて、腫瘍内科へ移動。さすがにもう昼近いので、待合椅子はそれほど混んでいない。なんとか定位置に近い場所を確保し、受付に並ぶ。喉が渇いてしまい、売店でホットのアールグレイラテをゲット。
 今日は電子掲示板に主治医の名前が出ていない。(イレギュラーの日なので)診察室が普段と違い、〇番に名前が出ます、と化学療法室の看護師のSさんがお知らせに来てくださった。

 採血から1時間ほど経ち、血圧測定。111-70、脈は81。それから20分ほどして番号が出た。
 先生から「どうでしたか、今日は外であまり咳が聞こえなかったようですが・・・」と言われる。「おかげさまで」と言った途端に咳き込む。「動いたり、喋ったりすると出る感じですか、痰は絡みますか。」と訊かれ「はい、一度咳スイッチが入るとかなり出ます。今日は割と出ていなかったのですが。痰はそれほど絡むことはなく空咳です。息切れが結構きつく、以前は大丈夫だった荷物を持ってマスクをしての坂道や階段での移動がかなり厳しくなりました。痛みもあり、今回はロキソニンを結構飲みました。」「コデインは?」「一日3回飲んでいます。」とお答えする。
 SpO2を測ると98%で脈も82。全然問題ない。診察室での体温は6度5分だ。

 「採血結果ですが、マーカー上がっていますね」と仰りつつ、グラフを見せてくださる。3か月連続の増加だ。対数グラフに変換すると、放物線状にはなっていない(こうなると良くないという)ので、ちょっと増加率が緩くはなっているんですが」とのこと。「その他、肝機能が上がっているのはカドサイラの所為で、心臓のBNP値が高いのは、咳が出ているからかと思います。それ以外は白血球等も問題なし。」と続けられる。
 レントゲンの画像結果が前回のものと2枚並んでいる。右上の影が大きく見えるのはCTと同じ結果ですが、直線的に見える部分は無気肺の部分だと思われ、それで影がより大きく見えているようです。なのでまぁ、明日はカドサイラ、予定通りやりましょうかね」と仰る。

 「?!」「薬を変えなくて良いのですか!?」と聞き返す。「1日と7日に化学療法室を予約してくださっているので、1日からドセタキセル、ハーセプチン、パージェタの3剤併用に変えるのだと思っていました」と言うと、「うーん。確かに変え時ではありますが、旅行があるのでねぇ」と仰る。そ、それを考えてくださっているとは・・・。「自分としては変えたくてウズウズしていますが、そうすると旅行中は完全脱毛になるでしょう?」と気遣ってくださる。「いえ、もうそれは(仕方ありません)。この咳や息切れ、痛みが軽減されるならば・・・」と答えると、「では3月1日に1度ドカンとやって、3週間後はハーセプチン、パージェタだけやって旅行に行きましょうか」と。「いいのですか?」と問い直すと「大丈夫」と仰る。

 「一度始めて、3週間後の2クール目をスキップして、旅行から帰ってくると完全に1回休みになってしまう。2回目はドセタキセルなしでやっていけないかな、と考えていましたが、余りに虫が良すぎるので言えずにいました。」と応ずる。ハーセプチン、パージェタは皮下注射のフェスゴという新薬(昨年11月下旬から使用開始)が出来ていて、1時間以上の点滴が10分以下で済むのだそうだ。

 16年前、ドセタキセル(タキソテール)の発熱性好中球減少症で高熱のため、緊急入院して大変な目に遭ったことは直接このブログには書いていないが、私の中ではまさに死にかけた感じで、殆どトラウマだ。それは先生も覚えておいでで、今回は絶対に発熱させない作戦(!)を考えてくださった。
 白血球減少を阻止するジーラスタ注射(かつては3日連続注射が必要だったグランやノイトロジンというG-CSF注射)は、翌日自動投与のボディポッドで対応するが、それ以外にも念には念で、治療後、白血球が下がるタイミングの6日間、予防で抗生剤を飲むことにする。まあ、万一入院することになっても8日の週から1週間で済むから、その後自宅でリハビリをすれば26日からの旅行には十分間に合う、と太鼓判である。

 ハーセプチン、パージェタと同じ薬だとすればフェスゴも下痢の副作用が強い。発熱と脱水のダブルパンチではかなり衰弱してしまう。今もほぼ自宅最寄駅近辺以外のお出かけは数えるほどのお籠り状態だが、1日に治療したら、月末の旅行までは万全なる感染症対策をして対応したい。これまで幸いコロナ感染やインフルエンザ感染もなかったので、気を抜かずに手洗いうがいの励行である。

 気になっていた“今回はドセタキセルを何クールまでやるのでしょう?”については(前回6クール1回100㎎で青息吐息だったので)、早々に減量を始め、フェスゴのみになると思う。ドセタキセルはカドサイラのように効かなくなって止めたのではなく、身体が持たずに止めたので、今回も十分効果を期待できる、とのこと。

 ダメ押しで、「無理に旅行に行こうとせず、治療優先で・・・、と家人は言っています」と言うと、「いや、旅行には是非行って欲しいです。5年ぶりだし、定年記念だし」と。そんな、泣けるではないか。
 薬の処方は23日分。いつものミヤBM、タリージェ、コデインに発熱予防の抗生剤を6日分、フェスゴ対策として小児用の下痢止めロペミン、痛み止めのロキソニン10日分が加わった。ジーラスタの副作用である筋肉痛等も安静にしていれば乗り切れるとのこと。
 お礼を言って診察室を出て、薬局に処方箋をLINE送付。

 別室で看護師さんに身長・体重測定をして頂く。なんと164㎝と言われる。これまで165㎝台を割ったことはなかったのに、いつの間にか縮んでいてショック。体重は風袋ごとで46.7㎏。ドセタキセルの投与量は、体表面積から計算すると110㎎程になるそうだが、100mgにしておきます、とのこと。

 診察室を出て、遺伝子パネル検査のリクエストをしたことを思い出し、クラークさんに声をかけると、再度先生から診察室に呼ばれた。「治療のことばかり考えていて忘れていました」。タイミングとして、新しい治療を始めてそれが効いてしまうと、あまり良い結果が出ない可能性があるので、出すなら始める前に出すのが良い。ただ、採血用の容器等の準備が必要なので、今日の明日、は難しい。1日に治療する前に採血しましょう」ということになった。

 何枚もある同意書を2部プリントアウトしてくださる。国内、国外等の仕組みをざっと説明される。これにサインして1日に持参するように、とのこと。それ以外にもドセタキセル、フェスゴ、ジーラスタボディポッドのハンドブックも頂き、手荷物はパンパン。予約表をファイルに挟んだまま会計窓口に出してしまい、再度プリントアウトして頂く。間抜けである。
 自動支払機で4,000円弱をカード払い。今日は診察室に合計で40分くらい粘ったか。珍しく薬局から「お薬の準備が出来ました」というLINEも届かないままだった。
 外は日差しを見れば春のようだが、風が強く相変わらず吹き飛ばされそうだ。紅白の梅の花が満開で美しい。

 薬局に入ると、いつものIさんの姿はない。20分ほど待って男性薬剤師さんから名前を呼ばれた。「抗生剤や下痢止め等が出ていますが、お薬変わりましたか?」と問われ、「1日から変わります。予防薬も処方されています」とLINEの備考にもメモしたことをお話しする。
 いつもより増えた薬袋を持ち、電子マネーで3,000円ほどお支払い。今日の病院と薬局合計滞在時間は3時間半弱。またしても腹痛でお手洗いへ。

 そのままホテルに向かう。荷物を預けてそのままお昼に出ても良かったが、それほど空腹でもないし早く身軽になりたいので、チェックイン出来るまで30分弱、夫やお友達に連絡をしながらロビーラウンジで待つ。9階のレディスシングルに案内される。夫の誕生日の数字の部屋だった。窓から見る空は真っ青。いいお天気だ。
 荷物を整理し、遅いお昼を摂りに外に出る。あまりに遅くなってしまったので、カフェで例のさくらのドーナツとカフェラテ蜂蜜トッピングだけにして、夕食を早めにしっかり摂りに行くことにした。

 ということで、部屋に戻り、必要な書類に目を通し、サインをし、ハンドブックで知識を再確認した。またしても腹痛、下痢になった。
 
 母にMeet通話。今日は一人でファミレスにランチをしに行ったそうだ。タブレットの使い方も親切に教えて頂けて大丈夫だったと声が元気だった。帰りにマッサージにも寄ったとのこと。夜はお弁当も届き、お腹はすっかり元に戻ったようだ。
 ひとしきり話を聴いてから、自分のことを報告。来月から新しい治療をし、副作用が強いので、旅行に行く前までは厳戒態勢である旨伝える。毎晩Meet通話はしても、リアルに訪問するのはちょっと難しいことも分かってもらえたと思う。
 来月半ばに予約していた美容院も、脱毛してしまうのでカットする髪の毛はない。哀しいけれどキャンセルだ。

 そんなわけで明日は通院治療なし。明後日再度前泊して、新しい治療に臨むことになった。今日は先生にも「今夜はゆっくりリフレッシュしたらどうですか?」と言って頂いたので、のんびり宿泊し、明日の朝、モーニングセットでも頂いて帰宅の途に着く予定である。

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