前回8月5日から4週間が経ち、インテンシヴコース第2期の3日目となった。
言い訳がましいが、今夏の酷暑と体調不良、旅行に息子の帰省等落ち着かなかったので、事前に与えられていた課題がなかなか進まなかった。本来ならば、前回の太陽礼拝で学んだ自らの課題をクリアするためのセルフプラクティスを組み立てなければならなかったのに、情けなくも殆ど手付かず状態。朝の8分ヨガと瞑想、職場のお手洗いでチョコチョコ身体を解したり、寝る前のストレッチ等をするのが精一杯の1か月だった。
昨日は体調を整えるために、午前中リフレクソロジーサロンに向かい、午後はリラックスヨガのクラスに参加した。そして夕方から夜にかけて、なんとかパソコンで課題らしきものを打っただけ、の劣等生状態である。
今朝はグッと涼しくなった。ああ、9月になったのだ、と思う。夜中にお手洗いに起きることもなくよく眠れた。けれど、外は生憎の雨降り。気圧の変化でやはり胸の鈍痛から逃れられない。
電車では無事座席を確保し、開始30分ほど前にスタジオに到着した。フロントでM先生にご挨拶。ロッカールームでは早くも何人もの方たちが着替えをされている。出足が早いのはいつものことだ。スタジオ内を見ると、縦2列に19人分のマットが並んでおり、既にスタンバイの方たちが楽しそうにお話中。まずはマットを確保してガネーシャ像に1か月ぶりの挨拶を済ませる。定刻にはほぼ一杯になったが、お一人Cさんがお休みのようだった。
まずは皆で静かに座り、オーム(ॐ)を唱えた後、パタンジャリのマントラを唱えてクラススタート。全員が課題を提出する。ホチキス止めのかなりの大作もありそうだ。
M先生から、1か月課題を取り組んだ結果、現状どんな感じなのか1人1分ずつ感想をシェアするように、というお達し。色々な気づきや、悶々としていること、練習が変わった等、何でもよいのでポイントをお披露目することになる。
皆さんの濃い1か月の過ごし方を伺う。猛暑にめげず、健康に過ごせた方も多く、お話を聴きながら、我が身を恥じて下を向いてしまいそうになる。とはいえ、いつも元気印のHさんが体調を崩しておられたことなども伺い、私だけではなかったと少しほっとする。ほかでもない自分が過ごした1か月である。なるべくしてなったこと、それを自分なりに受け入れていることも併せてお披露目しなければならない。
M先生がそれぞれにコメントされていくのはいつものとおりだが、実にツボを得たもので、しきりに頷いたり、唸ったり。「今年のような厳しい暑さでも、ヨギーニは強い身体で何とか乗り切ってしまう人が多いが、自分の本来の調子をリアルに見ることが大切である。」というお言葉には納得し、心を強くした。
私は14番目にご指名。正直に、体調が悪く練習がろくに出来なかったこと、薬も初めて自分から休薬を申し出たことを吐露。それでも最低限朝のルーティンを行うことで腰痛等からは逃れ、ヨガに救われていると思ったことをお話する。
先生からは「上手くいかなかったことを悪く思わないこと、環境が異なった時にもいつも同じことをするのではなく、色々試行錯誤して失敗しながら、その時々の状況に応じてセルフプラクティスを組み立て、その都度上手くいかないことも含め、自分なりにデータを取りながら、動ける範囲で快適な状況を作り出せるように。」というコメントを頂いた。上手くいかなかったことを引っ張らずに1つの結果として受け入れ、次に繋げることの大切さを改めて想う。これはヨガの練習に限ったことではない。1つの人生哲学なのだとも感じる。
18人一通りのお披露目が終わり、先生から総論的なコメントがある。
‘何事も自分次第’というフレーズにはなるほど、と思った。「自分の価値観や生き方があって良いし、自分に色々な変化が起こるのは自然なこと。色々見えてきてしまうと楽しめない、という感覚も良いが、教える側としてはまずは楽しんでもらうこと、けれどずっとそこに留まってはいられないから、ネクストステージに行くための気づきに繋げる伝え方が大切である。気づきの受け止め方として、自分では出来ていると思っていたことが実は出来ていないとわかると落ち込むが、それが現状なので仕方がない。感情を使わずに事実として見ること、これらを一つ一つ整理しながら身体全体が見えるような練習を構築していければ後は進化するばかりになる。」というお話を聞かせて頂いたところで早くも2時間近くが経過。
休憩中、「最後には皆さんのレポートを公開しますので、見て帰ってください。」というコメントもあり、冷や汗状態である(後で拝見したところ、素晴らしい!と思ったものが沢山あった。)。
後半はセルフプラクティスとプライベートクラス、集団でのクラスでのリードの仕方は当然異なるが、今日のような集団クラスでは、‘間’をとって均等に皆の準備になるような身体の動きをする組み立て方を行うとのこと。シンプルな動きゆえアレンジも出来るので、動きながら強度をアップするのもOkという前説明があり、丁寧に太陽礼拝に向けた準備運動を行う。
最初に静かに座ることから始め徐々に動いていく。本当に久しぶりに自分の身体と真摯に向き合った感じ。だんだんと身体が動き始めてくるのを感じる。まだまだ重苦しい部分も沢山あるし、筋力は哀しいほどないけれど、それでも最後に静かに正座に戻ってきたときに、とても楽に力みなく自然ないい姿勢になれた気がした。
それぞれその感想をお隣の方とシェア。お隣のFさんとお話したけれど、とてもいい感触を得られたのは同じだった。うーん、M先生のリード、さすがである。
何人かの方の感想や気づきを聴きながら、それぞれの進化を眩しく思う。先生は外側の要因の有難み(このスタジオで、皆さんと一緒にその息遣いを聴きながらという環境)はあるけれど、‘自分がやっている’ということが何より大切である。どんなに環境が良くても、自分の状態が良くなければ良い結果は得られない。どのモードにあわせれば最後に気持ち良く終われるのか(練習は気持ち良く終わることが何より目指すところ)、広い視野で動けるのかを覚えて(体感して)帰ることが大切というコメントがあった。
「分かったような分からないような、所謂感覚的なことはどうしても忘れてしまうので自分の味わった感情を外に表す(言葉にする)のが良い、これを繰り返すことで感覚がリアルに味わえるようになる。日本の教育ではこうした不確かなことはあまり重要視されていないけれど、ヨガの学びにおいて目に見えないことはとても重要である。」というお話があったが、これは日々実感していることである。
そして今月の課題は‘目を閉じて練習する’こと。「日頃視覚情報にどれだけ頼っているかを実感出来る。‘見える’を失くすと別の感覚が豊かになる。眼に見えない領域を味わうことでモードが変わるし、モードを変えるきっかけにも出来る。慣れてくれば目を開けていても(内観が)出来るようになる。アーサナ自体は目を開けて行うのが原則で、目を閉じて行うものはない。これは集中を高めるためにワークとしての提案である。安定しているポーズで目を閉じること。怖いと思う時はやらないこと、という前提で一か月とことん遊んでほしい、キャッチできる情報が増えて何かギフトがあるかもしれない。」というワクワクするようなお話があった。
これについては、ちょっととっつきやすいかも。そもそも私はハードなアクロバティックなポーズはほぼ取らないし(取れないの方が正しい)、気づけば最近すぐに目を閉じてしまうことが多いので。
早くも次回は4回目、折り返し地点になる。「後半はレッスンをどう構築するか、どんな要素でポーズを説明したら良いか等の進め方を考えている。アジャストメントやポーズの理解にも踏み込みたい。もしやってみたいことや欲しい情報があれば、個別でも良いので連絡を、いかようにも組み込めるので。」とのことだった。
中身の濃い3時間が瞬く間に過ぎ、最後の美しいオーム(ॐ)の合唱でコースはお開きになった。この余韻に包まれる感じが、たまらない。
この後、また2時間ビッチリ動くクラスに連続して出席される方が多数だが、私はコースの3時間でいつも精魂尽き果てるので、これにて終了。
最寄り駅まで戻って夫と合流し、遅いお昼を摂り、あれこれ買い物。すっかり散財して帰宅した。
それにしても日が短くなった。このまま涼しくなってくれるのだろうか。酷暑の疲れが癒えてきちんと睡眠が取れ、体調が少しずつ上向きになってくれますように。
今月末は合唱の本番。直前には夜の練習も数回控えている。上手く身体を整えながら来月以降残り3回のコースも無事に参加できますように。