ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2013.8.21 ハーセプチン166回目(3倍量28回目)

2013-08-21 20:46:05 | 治療日記
 今日は、3週間ぶり今月初めての通院日。病院だから事情が分かっているのだし、思い切ってかつらを取っていこうかと思ったけれど、やはり何となくいつものように被って出かけてしまった。
 夫を送り出し、朝食が終わって自室で寝転がっている息子に、ちゃんと塾に行くように言い置いて出かける。
 今日は最高気温が31度の予報。曇りがちで楽かな、と思ったがやはり蒸し暑い。最寄駅の私鉄もJRも電車は順調。ラッキーなことに乗換駅から席も確保出来て、落ち着いて読書に勤しみつつ、予定通り病院に到着。

 自動再来受付機の前で数人並んでいる。IDカードを通し、まず採血受付へ。そこそこの人数が待合椅子に座っている。5分程待って受付が終わり、さらに5分程待って採血室に入ることが出来た。電子掲示板には7分待ち、とある。ほどなくして自分の番号が点き、今日も検査技師の若い男性が2本採取。前回同様イマイチの腕前で、紙のテープをお願いしているのに予め出しておいてくれないから、針を抜いてから止血も出来ずに宙ぶらりん。気が利いた人だと、私が荷物を持ち終わるまで代わりに止血をしていてくれるのに、それさえない。しっかり止血してくださいと言いながら、やっていることが全く逆。朝からイラッとするのは良くないのだけれど、多分先方は何も気づいていない。
 2階に上がってレントゲン受付。こちらは撮影室前の廊下の椅子が満席。入院中で点滴を下げて車椅子で来ている高齢の方たちが複数いらっしゃる。レントゲンがこんなに混んでいるのも珍しい。案の定、受付から20分以上かかってようやく撮影。撮影自体はあっという間に終わるが、更衣室を間違えて開けられるなど、今朝は採血からツイていない。

 1階に降りて腫瘍内科受付へ移動。病院到着から早くも1時間近く経過。今月初めてなので保険証の確認も行う。その後、「待合室へどうぞ」のランプが点くまで小一時間。待合椅子はそれほど混雑している気配はないが、主治医の進行状況掲示板には「30分遅れ」とあった。自動血圧測定機で計測した結果は101-61、脈は74。
 その後、中廊下で小一時間。診察室から出てきた年配の女性が、先生からいきなり「入院してください」と言われたと項垂れている。タクシーで2駅先の家まで戻って支度をしたい、と看護師さんに何度も訴えていたが難しいようだった。なんとなく状況が漏れ聞こえてしまって切ない。そうこうしているうちに先生が診察室からお顔を出された。

 先生はすっかり風邪ひきさん状態。マスクをして咳込んでおられる。思わず、どちらかといえば私より先生の方が病人のようですね、と言ってしまう。そんなご挨拶をした後、この3週間、痛みは概ね毎朝食後のロキソニンで何とかやり過ごせたが、2日間は朝昼晩の3回、もう2日間は朝昼2回飲んだこと、咳込んだりして何等かのきっかけがあると痛みスイッチが入ると、なかなか痛みが引かないことをお話しする。先生からは「夏バテはどうですか。」と問われるが、ヨガのおかげか汗をしっかりかいて、帰宅後は冷房には頼らずぐっすり眠っているので大丈夫です、とお答えする。診察室での検温は6度4分。

 さて、気になる採血結果だが、白血球が3,200、好中球も34%と低い。好中球は1,000ギリギリといったところだ。抗がん剤はお休み中で元気なつもりでいたが、油断大敵である。そして、CA15-3はまた1割の増。上昇は予め覚悟していたが、それほど急増でないので動じないことにする。胸部レントゲンの画像が6月分から今月分まで3枚並んでいる。確かに左肺の腫瘍茎はやや濃くなっているように見える。右はそれほど変わっていないようである。先生がおっしゃるには「うんと悪くなってはいない。今すぐ治療変更するほど急を要してはいない。やはりハーセプチンが踏ん張っている。」とのこと。今回は予定通りハーセプチンを投与、来週もフェソロデックス注射を行い、次の3週間後のハーセプチンを治療変更にするかどうか判断するため、その間に造影CTを予約するようにとの指示が出た。
 結局、来週フェソロデックス、再来週CT、3週間後に採血、と4週連続で通院することになった。CTの結果を見て、治療変更となれば3週間後は今のハーセプチン治療を中止、4週間後からゼローダ・タイケルブ内服スタートとのこと。スタートする前にもう一度レントゲンで6月から4か月間の推移を確認するとのこと。

 こうしてまたもジャッジは4週間後、となった。うーん、粘っていられるのは有難いが、毎回ハラハラドキドキ、2か月後の予定が経たない身であるには違いない。それにしてもこの酷暑、何とかマイルドなハーセプチンとフェソロデックスが続けてこられたのは本当にラッキーである。

 化学療法室へ移動する。夏休みではあるが、Iさん以外、すべての看護師さんとご挨拶出来た。Hさんに点滴椅子に案内され、15分ほどして針刺名人Oさんがポート針刺し。相変わらず衝撃なくお上手である。ほどなくして薬が届いて、今日は予定通りハーセプチンと生理食塩水の2本。担当はKbさん。前回、長岡花火大会に行くお話しをしたところ、ご親戚がいらして昨年までずっと行っていたということだったので、ご報告。すっかり盛り上がって点滴開始後15分のチェックまで話し込んでしまった。Krさんに点滴の取り換えをして頂き、2本終了は1時間半後。抜針はOkさん。ポートのカテーテルの違和感について訊かれる。設置したばかりの方が、いつまで引攣れ感が残るのかしら、と訊いたらしい。「普段はそれほどでもないけれど、何かの加減でいまだにありますよ。」とお答えする。来月で、2つ目のこのポートも設置から3年になる。もしまた不都合があって抜去ということになれば、今度は鼠蹊部から入れることになる。それだけは避けたいので、何とかこのまま最期までこのポートに頑張ってもらいたいと思う。終了時の血圧は102-61、脈は60。

 会計はそれほど待たずに済む。今日も4万円ほどの支払い。ロキソニンとタケプロンを処方して頂いたので、薬局経由。本日の病院と薬局の滞在合計時間は5時間だった。
 さすがに空腹。遅めのランチを摂り、読みかけの本を読み終えて帰路についた。JRで途中凄い雷雨に見舞われる。嫌な予感が的中し、案の定乗る予定の私鉄は落雷で運転見合せという。仕方なく乗換駅で買い物をして様子を見たが、息子に夕飯を摂らせてまた塾に送り出さなければならない、と見切り発車してタクシーで帰宅した。

 帰宅すると玄関の鍵が開いていて心臓が止まりそうになる。なんと塾に行っている筈の息子、体調不良で塾は行かなかったとおっしゃる。お昼は完食しているのに体調不良とは、とまたも脱力する。体中怠いそうだけれど、夏バテなら皆そうだ、とまたイラッとする。本当に頼むよ、受験生という感じである。
コメント (3)
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