お父さんのマリポタ日記。
マリノスのこと、ポタリングのこと。最近忘れっぽくなってきたので、書いておかないと・・・
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BD-1でチャリンコ通勤<10月7日(火)=112>


季節も変わり・・・

 昨年は、長野600が終わった後、一気に秋となった。今年も、泉佐野600が終わり、季節は移り変わっていく。

 600kmの激闘の後遺症がようやく消え始めたので、ジテツーも今週から本格再開ッス。サドルバッグは着替えが一杯入るキャラダイス。そして、タイヤ交換もした。

 どうも、先週のパンク地獄はタイヤのせいだったようだ。前回代えたのは昨年の7月5日。その時点から先週までで、8000kmほど走っていた。悲惨な状態になっていても不思議じゃないッスね(^^: というか、よくぞ耐えた!

 ◆サイコンによる記録
    距離   40.63km
    平均時速 21.9km/h
    走行時間 1時間51分16秒
    最高速度 47.3km/h

    ※08年の通算 9724.51km
         ロード 4485.71km
         BD-1  4956.4km
         MTB  0282.40km

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<その4>から続きます


27日16:45 潮岬からはダウンヒル。あっという間に海抜0メートルへ


27日16:58 串本の港

 潮岬観光タワーからは爽快なダウンヒル。紀伊大島へ渡る「くしもと大橋」を過ぎ、港を越えると潮岬東入口。ここでR42に復帰する。

 ここから先の勝浦付近までの約20kmはコンビニ不毛地帯となるので、R42に入ったすぐのところにあるサークルKにストップした。何人かのブルベライダーが補給中で、しばらくしてweathermanさんも吸収されてきた。

 腹が減って勝浦まで持ちそうになかったので、シーフードヌードルとソーセージを食べ、しばらくの休憩ののちに出発した。

 少し走ると、右手に突然、奇妙な岩が見えてきた。


27日17:39 「橋杭岩(はしぐいいわ)」って?


27日17:39 これがそうだった。確かに上に橋が架かりそうだ


27日17:42 ここは「姫」という所


27日17:42 夕暮れが近づいてきた


27日17:52 古座大橋

 夕暮れ迫る串本の町をひた走り、やがて日は落ちた。ナイトランの始まりだ。

 真っ暗な海を右手に黙々と走る。単調な道だった。太地駅先の森浦のY字までが23km。ここまでが長かった。

 さらに暗闇のなか、今度は緩やかなアップダウンが続く。トンネルもいくつか出てくる。苦しんだという記憶はあまりないのだが、実はこの区間は、あとで「暗闇→上り→トンネル」の繰り返しとなるR260の前哨戦だった。

 アップダウンを越えると久々の大きな町、勝浦となる。

 「勝浦でマグロでも」と思っていたのだが、カップヌードルを食べたばかりなので腹もあまり減っていない。それに、勝浦の町に入っても暗くて、何だかよく分からない。目当ての店があるわけでもないので、なんとなくそのままスルーしてしまった。

 次の大きな町の新宮までは15kmほど。一気に走ってしまおう。

 夜のとばりが下りて風景も楽しめない単調な道を黙々と走って新宮へ入り、道を反対側へ渡って熊野大橋の歩道橋へと向かう。


27日19:50 熊野川到着

 ついに熊野川までやってきた。ここまでで246km。グロス時速は19.2km/h。ペースは落ちているが、まだまだ余裕のタイムだ。

 歩道橋への道は、真ん中に自転車用のスロープがある階段だった。押して上がり、誰もいない歩道橋を走っていると・・・


27日19:52 川の途中が県境。ついに三重県突入

 三重県だ! 生まれて初めて三重県に足を踏み入れたぞ。でも、それが自転車だったとはねぇ。

 熊野川を渡り、橋を下りたところの成川の信号が青になるのを死ぬほど待って、熊野川の左岸を走る。このあたりのR42は舗装が少し荒れていた。

 串本から50kmほど走り詰めなので、熊野川を離れ海岸線を走るようになってしばらく行ったところにあった「道の駅 紀宝町ウミガメ公園」に吸収される。

 トイレと飲料補給を済ませ、出発しようとしたら名古屋から帰ってきているというドライバーのおじさんに声をかけられた。

 「レースでもやってるのかい? いっぱい走ってるねぇ」
 「レースではなくて、制限時間内に完走すればいいという、走行会みたいなものです」と答えると
 「どこまで行くんだい?」と聞いてきた。
 「紀伊半島一周ですよ」と、コースを丁寧に教えると、うんうんと頷きながら聞いていたおじさんが、「そうか。じゃ、尾鷲にいたのが先頭だな」と貴重な情報を提供してくれた。

 尾鷲ってここから50kmぐらい? いや、おじさんが尾鷲からここまで来る時間もあるから、それ以上の差がトップとは付いているらしい。競走じゃないけど、相変わらずのヘタレ脚ッス(T_T)

 「山の中は寒いから気をつけてね」とおじさんの励ましの言葉を背に、道の駅から走り出す。

 ここから15km先の「木本町」が左折ポイント。曲がり損ねて直進したとしても、自転車通行不可の鬼ヶ城トンネルにぶつかるので、ミスコースは最小限で食い止められる。

 暗闇にまっすぐ伸びる国道は相変わらず単調そのもので、眠気を誘ってくる。

 「熊野市駅の次の信号を左折」と覚えていたのだが、ぼ~っと走っていたのだろう。ふと見上げると左折ポイントの「木本町」という標識が急に目に飛び込んできた。危なかった(^^: いくら少しで済むとはいえ、ミスコースは精神的なダメージが大きい。

 木本町を無事に左折し、ややこしい細い道を走っていたら、黒縁メガネさんが反対方向からやってきた(◎_◎;)  ここはしっかり予習していたので、「これでいいッスよ」とやや上りになった道を先導して、人道トンネルである木本トンネルへとたどり着く。

 「おかしいな。これまで2回走って2回ともちゃんと見つけられたのに」と黒縁メガネさん。確かに、不安になる道には違いなかった。

 木本トンネル前で「写真を撮るので」と、黒縁メガネさんには先行してもらう。


27日21:09 木本(人道)トンネル

 なかは明るいが、不気味な雰囲気を醸し出しているトンネルだった。

 自転車を降りてのんびり写真を撮っていると・・・


27日21:10 weathermanさんが追いついてきた

 weathermanさんが背後から忍び寄っていた(^^: 宇都宮400では道中で1度だけしか会えなかったが、今回はよく会いますね。

 weathermanさんがリスタートした後、しばらくして走り出す。トンネル内は半ば過ぎると下り気味だっただろうか?

 鬼ヶ城東口という信号のないところでR42と合流。道は上り始める。

 そして、大泊海岸からは猛烈な向かい風のなか、激坂が始まった。


27日21:16 南紀の難所「佐田坂」はここから始まる

 「佐田坂」という標識があったが、「ここから上りが始まるよ」という意味で、ここがピークということではない。

 ブルベらしい、暗闇のヒルクライム。6km先の最初のトンネルまでが平均6%。とにかくきつかった。

 ただ、周りは風が吹いているが、新野峠のような奇声は聞こえてこない。耳に入ってくるのは「リーンリーン」という秋の虫の音。クルマもほとんど通らず、走りやすい道だった。

 「南紀の難所ごときに負けてたまるか!」 自分を奮い立たせながら上る。それでも、時速は当然ひとケタ。ヨロヨロ、フラフラ。汗びっしょり。くぅ~~~、辛いよ~。向かい風が難易度をさらに上げているので、ぎりぎりの登坂だった。

 あと少し。たぶん最初のピークのトンネルまで1kmちょっとのところだったと思う。無念・・・力尽きた。もうダメ( ̄◇ ̄;) 思わず足を着き、自転車を街灯にたてかけて座り込む。心拍は異常に上がっていた。カベのような南紀の難所に軽~くはね返されてしまった。

 休んでいたら、下から上ってくるライトが見えた。近づいてくる顔を見ると、「weathermanさん??」。確か、木本トンネルで先行したあとは、抜いた覚えがないんですが・・・(※weathermanさんは途中で軽量化し、そこで私が抜いたようですが、そのときは知らなかったので、本当に驚いたッスよ)

 私が休んでいたので、weathermanさんを止まらせちゃったかな。もし、そうなら申し訳ないッス。

 weathermanさんは、自転車に乗ったまま少し休んだだけで、走り出して行った。そして、それがweatermanさんを見た最後になった。

 weathermanさんの尾灯を追いかけ、またきつい坂を上り始める。
 
 ようやく最初の上りのピークである小坂トンネルにたどり着いた。ふぅ~~。でも、上りはこれで終わりじゃない。この先も9kmほど、ここまでよりは緩いとはいえ上りが続いていくのだ。

 当然ながら、一気に走れる体力はない。小坂トンネルから5kmほど先にある道の駅で小休止しよう。


27日22:15 道の駅「熊野きのくに」

 道の駅にはすでに黒縁メガネさんが吸収されていた。しっかり自分のペースを守って走っている感じで、この方に会えていれば完走できそうな気がしていた。

 標高はそれほど高くないのだが、さすがに寒さを感じていた。冷たいものより暖かいものが欲しかったので、紙コップのコーヒーで暖を取った。少し生き返った。

 黒縁メガネさんが「また抜いて下さい」と笑顔で出発していった。そう、これまで何度も抜いていて、何度目かに「何度も抜いてすいません」と声を掛けていたのだ。しかし、この後はもう抜くことは出来なかった。

 とりあえず、上りはもう少しだ。頑張ろう。


27日22:36 矢ノ川峠

 「矢ノ川峠」と標識はあるが、ここがピークというわけではない。心を折らせる標識だよ、まったく。

 佐田坂よりは緩いはずなのだが、この先もきつい坂が続いた。


27日22:52 矢ノ川トンネル

 ようやく、ピークのトンネルに着いた(^o^)/ ここからは11kmのダウンヒルとなるので、ウインドブレーカーを着込みがてら、道ばたで小休止と・・・(^^:

 長いトンネルを抜け、尾鷲の町へと一気に下り降り、久々のコンビニストップとなる尾鷲病院前のサークルKに吸収される。到着は午後11時20分ごろだった。ここで距離は約300km。ようやく半分だ。

 塩焼きそば、ウイダーインゼリー、コーラを補給し、カベにもたれてうつらうつらしていたら、ヒロさん、都古さんペアが到着した。聞くと、どこかで旨いものをしっかり食べてきたそうだ。さすがだなぁ。こっちは相変わらずのコンビニメシのオンパレードだ(^^: それも、そろそろノドを通らなくなってきているのだが・・・。


27日23:54 尾鷲付近で先行するヒロさん、都古さん(何がなんだか分からないッスけど(^^:)

 コンビニを出てから、ヒロさん、都古さんとは相前後したが、結局、私が眠気覚ましのガムを食べようとストップしたところで抜かれた。

 コンビニから2km先の尾鷲トンネルまでは少しきつい上り。そして、その先はトンネルと細かなアップダウンの繰り返しという、辛い道が続く。

 トンネル内が暖かいと感じたのは、この区間だったろうか。時間は午前零時を過ぎ、冷え込み始めていた。


28日01:30 PC3到着

 このあたりの記憶はあまりない。ただただ、PC3の道の駅を目指して暗闇の道を漕ぎ続けた。

 ようやく、道の駅の入口にスタッフの方の姿が見えた。PC3にや~っと到着したよ。

 ◆PC3(道の駅「紀伊長島まんぼう」=三重県北牟婁郡紀北町)まで
    時間   午前1時30分 貯金3時間38分
    距離   343.71km
    平均時速 23.1km/h
    経過時間 18時間30分
    グロス時速 18.6km/h



 貯金は3時間38分。潮岬のPC2での貯金は3時間34分。この間の140kmは、仮眠もしていないのにグロス15km/hで走ったということになる。この区間の辛さが分かろうというものだ。

 売店やレストランがあるメーン施設(当然自販機しか稼働してませんが)から離れた所にある東屋が、仮眠所となっていた。私が到着したときの東屋の人口密度は高く、入り込む余地はほとんどなかった。

 とりあえずドロップバッグを持ってメーン施設へ向かってとことこ歩き、トイレでジャージ、インナー、レーパン、ソックスとすべて着替える。

 PC3には午前2時ごろ到着予定にもかかわらず少し早く着いてしまったが、どっちにしろこの時間では寝れないことが分かっていたので、もともとここで寝るつもりはなかった。

 自販機のあるメーン施設の階段に座ってのんびりコーヒーを飲みながら、この先の「無補給&暗闇&上り坂&トンネル地獄」のおぞましさに震える。ここまでもきつかったのに、果たして走れるのだろうか? スタッフの方がいたので、「自販機ぐらいはありますよね?」と聞くと、「捜すのに苦労するほどです」という答え( ̄◇ ̄;)。ボトルはロングが1本だけだったので、水のペットボトルを1本持っていくことにした。

 メーン施設から東屋へ帰ってみると、幸運なことに東屋内部のベンチが空いていた。ほとんどの方がホイル焼き状態で地べたに寝ている。ベンチは特等席だ。予定より早く着いたことだし、少しだけ横になろうか。

 午前2時過ぎに目を閉じる。5分でも10分でも意識を失えば、楽になる。

 でも、完全に眠ることはできない。神経が高ぶっているし、もし爆睡してしまって起きたら5時なんてことになったらという不安もある。このあたりがヘタレ脚の辛いところだ。

 結局、あと一歩で眠れるという状態が続いただけだった。

 30分後、眠ることは諦めて出発の準備を始めることにした。

<その6>に続きます

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