遊びの達人

MTB、フライフィッシング、写真等外遊び大好き。オーディオ、鉄道、クルマ、海外出張や旅行の話も。大の麺食い。

FX考

2010-10-24 | Weblog
目覚ましを掛けない朝の、実に幸せな感覚は、普段から時間を決められている人でないと分からんだろうな。でも今は、ラッシュ・アワーの時間に都心へ向かうことがほとんど無く、それだけは有り難いことであるが。9時間グッスリ眠って目覚めたのは、身体が疲れているのだろうな。でも、休んでいるだけではなく、遊びに行かないと。「遊びは、明日への活力だ!」って格好はいいが、要はずっと遊んでいたいだけ。
さて、FXといっても、FX投資のことではなくて、当然ながら航空自衛隊の「次期主力戦闘機」のこと。今年の夏には、今まで対象であった6機種が3機種に絞られた!という新聞記事があったようだ。しかし、これは「確証」は無い。でも、どうしてこの3機種なのかと、興味は尽きないネタではある。その3機種とは、F-35ライトニングII(ロッキード・マーチン社)、タイフーン(ユーロ・ファイター社)、そしてF/A-18E/F(ボーイング社)である。F/A-22ラプターがもう道が閉ざされたので次はF-35と理解できるし、新規に配備されつつ技術開示への積極性でタイフーンも分かる。しかし、いくら実績があるといっても、基本設計の古いF/A-18E/F(「ライノ」)とは。韓国とシンガポールで配備が進んでいるF-15Eベースが、外れてライノが残るのは何故?と。素人考えでは、F-15は、日本が一番のポイントとして思われる迎撃能力(素早く侵犯機へ対応できるスピード)が大変優れているし、提案されていたSE型(サイレント・イーグル)は、対地攻撃能力とスティルス性の付加という大きなメリットがある。しかし、まだ試作機も無く、実績のある、そして現行のF-2A/BとF-15D/DJと合わせて3機種体制の取れるF/A-18E/Fとしたのは考えられる。以前にあった、墜落事故でのF-15シリーズの飛行禁止措置での対空防衛の穴を恐れたというのはあるだろう。でも、F/A-18は、先代の「レジェンド」から、速度では「遅い」というイメージなので、迎撃戦闘には向かないように思う。
F/A-18A~Dは、もともと超高額モデルのF-14トムキャットの代替えで、「低価格」「整備性向上」「信頼性向上」がポイントだった。しかし、先代のレジェンド(A~D型)では、「作戦航続距離が短い」「兵器搭載量が少ない」「着艦重量が小さい」という問題があった。それを改良(改良を超えているか)したのが、現在配備が進むEとF型(単座と複座)。主翼やストレーキの面積が大きくなり、長さまでも1mは伸び、エンジンも換装、当然レーダーなど電子機器もと同じモデルではない。着艦重量とも関係するが、持ち帰り兵装が多くなり、高価なミサイルを捨てて帰らずに済むし、着艦の際の期待の安定性が格段にアップしている。整備性と信頼性のアップとともに、「経済性」という面でもいい。その上、米海軍で使用する航空兵器をすべて運用可能という大きなメリット、そしてECMポッドを使用して電子戦機(EA-6Bプラウラーの代替)として、また給油ポッドで給油機としても(S-3Bバイキングの代替)使えるとか。プラウラーもバイキングも速度が遅いが、ライノなら他の攻撃機と歩調が合わせられる。米海軍は、今後これと将来のF-35の2モデルですべてをカバーするつもりらしい。なんでも出来る、マルチ・ロール機である。
それで、空自が何故F/A-18E/Fを候補にという理由は、このマルチ・ロール性能と速度は遅いが「長射程空対空ミサイル」の将来的な展望が見えてきたことか。また、これから配備されるであろう「AAM-4改」中射程空対空ミサイル(米空軍のAIM-120に匹敵するらしい)とその後の伸延射程型の搭載を可能と見極めたこともあるだろう。速度と運動性能が悪くても、スタンド・オフ性能があれば、相手の射程外からの攻撃が可能であるからだ。もちろん、それに必要なレーダー等の電子技術はリンクせねばならないが、日本メーカーの技術力であれば十分に可能だろう。事実、国産のF-2(F-16ベースだが、中身はかなり違う)戦闘機では、世界的にも進んだ技術のアクティブ・フェイズド・アレイを早々に採用している。これは、F-35の生産開始時期と入手順位、それに日米関係からいって、F/A-18E/Fで決定かな。