いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

栗の実、はじまりました。

2009年07月13日 21時42分02秒 | 筑波山麓

左下のイガイガ=黄緑色のクリノミ



■ 不本意

昨日、NHKの日曜討論で浜矩子さんが、「オバマ大統領は不本意男化するか?」が焦点と表明。

不本意男とは;

不本意男ということで私が言わんとしているのは、「不本意ながら」と言いながら、「私の本意ではございませんが」と言いながら、だんだんだんだん、まずい方向に引っ張られていってしまう人、という意味でございます。(ブログ:key person、浜矩子語録(61) オバマはどこまで不本意男化するか?(090702、青学-2) )

ということ。実際、GMへの公的資金注入について、オバマ大統領は「(政府は)不本意の株主として行動する」と強調。

でも、こういう風に、不本意である!ときちんと表明することは意義があると思われる。

■何のことかというと、昨日の林達夫の軍へのプロパガンダ協力の件。不本意だったんだろう。それなら、戦後すぐにでもきちんと表明すればよかったのに。

▼それにしても、なぜ林達夫が『FRONT』に関与したかを隠蔽したかったかと空想すると、気づいたこと。『FRONT』の第2号の「陸軍号」のプロパガンダの基本的方針はアヘン戦争以来の欧米のアジア侵略に日本が反撃しているというストーリーを画像で示している(縮図が、多川精一『戦争のグラフィズム』で見れる)。そこにアナトール・フランスをタネに白人に反逆する日本人というあのお話。このプロパンがストーリーを林が作成、編集したのではないかとおいらは睨んでいる。少なくとも、多川精一『戦争のグラフィズム』には、「陸軍号」の編集(担当)は林とある。

つまり、林達夫は対米英蘭開戦時に、斉藤茂吉なみの欧米への人種的憎悪を持っていたのかもしれず、すなわち、不本意でなく本気で「大東亜戦争肯定論神話」を奉じてしまったのかもしれず、そのことを戦後知られたくなかったのではないかと、おいらは、空想している。