alternativeway

パリ、カフェ、子育て、サードプレイス、
新たな時代を感じるものなどに関して
徒然なるままに自分の想いを綴っています。

語学が道を切り開く

2021年07月08日 | 英文読解



こんにちは、World News Caféの飯田です。

先日早稲田の老舗喫茶店のクラファンを
応援することで知り合った早稲田の卒業生に
会いました。やはり早稲田生は熱いのか、
社会を変えるには・・・という話を
語り合い、こういうの、懐かしいなあと
思っていました。


とはいえ彼も私も同じ意見だったのは、
年をとるにつれて、学生時代に同じように
熱く語り合っていた仲間が驚くほど
社会に適応し、別人のようになってしまう
という話でした。


私も実は学生時代は熱く環境活動を
しており、社会変革という言葉を語り
全国の学生たちと語り合っておりました。
そこには当然尊敬する先輩たちの姿も
ありました。


ところがそれからたったの数年で・・・


彼らがすっかり普通の人に豹変していく
姿に私は驚きを隠せませんでした。


社会人になると会社人になってしまう・・・


というのはその彼が発した言葉ですが
まさにその通りだと思います。
そして彼の尊敬していた先輩たち
素晴らしいレポートを書いていた人たちも
皆、今会うと家の話と会社の愚痴ばかり
なのだといいます。尊敬していた先輩たちの
そんな姿を見ること、本当に悲しいですよね。



そんな中、どうして私は年をとっても
熱いのだろう?と彼は不思議に思ったのでは
ないかと思います。帰りがけに、それって
もしかすると外国語の情報に触れ続けた
おかげかもしれない
、と思いました。


日本社会で本人が望むと望まないに
かかわらず、まわりにひとつの答えしか
なかったら、彼らは適応することを
迫られます。多分彼らも心の底から望んで
そうなったわけでなく、過去の自分に
対する苦々しい気持ちもあるのでしょう。


でも私は専業主婦になり、子供が大きく
なるまで全てを諦めなさいと平気な顔で
たくさんの人に言われ、鬱になった時、
たったひとつの逃げ場がありました。
たぶんそれが語学だったのです。


日本は犠牲の母が美化されるけど、
フランスの子育ては違う。フランスでは
もっと母親になった女性が一人の人間
として大切にされている。子育てに
関しても、「めばえ」や「小学1年生」
のような雑誌ではなく、もっとセンスよく
素敵な子供向けの雑誌が沢山ありました。


そして私はフランスから子供用の
雑誌を数年にわたって定期購読し
子供にはフランス語の絵本を読み聞かせ
ておりました。そしてこのとっさに翻訳
し続ける力が、今の自分を形作ったのだと
思います。


目の前の世界に答えはなくても
そうじゃない世界は確実にある。


いつの日かそこに行けるようにと
悔しい思いをした日はやたらと
語学の勉強に打ち込みました。
悔しさや怒りが募るほど、この野郎!と
思って必死に語学に向き合いました。
人生を変えたかったからだと思います。


ただ夢をみて文句をいう暇があったら
単語のひとつでも覚えろよ!
こんなんじゃ、いざチャンスがきても
ものにできないままじゃないか
と自分に言い聞かせ、たしか単語帳も
持ち歩き、子供がおもちゃ売り場で
遊んでいた時もベンチで勉強していた
気がします。


すっかり忘れていたけれど 
そんな日々があって今があるのだと
思います。



子育て中には細切れの時間しか
ありません。そんな時間しかないことは
本当に悔しいものでした。それでも語学には
細切れ時間や1日たった5分の積み重ねが
大いに有効なため、細切れ時間しか
ないから語学ができないというのは
言い訳でしかないと自分に言い聞かせて
おりました。子育て中の母ほど語学に
向いている存在はない。なぜなら
細切れ時間しかないのだから・・・
(実際そうだと思います)


そうして次第にフランス語を
教える中で、フランスの新聞読解や
雑誌などを定期購読し、ますます
日本と違う世界に触れ続けるように
なりました。職場もフランス人だらけ
だったので、そこには違う世界があり
たまに生徒さんの会社の愚痴を
聞いては、日本社会って恐ろしい・・・
と思ったりしておりました。


多分私が大変な最中にもなんとか
自分を保ってこれたのは、こうして
語学という風穴があいていたこと、
日々リスニングの勉強と思って
ひたすらラジオを聞き、新聞などにも
触れていたことが大きいのかなと
思います。



ニュースを聞くのは単に
勉強のためでしたが、
語学力が上がれば理解度も上がり、
なるほど世界はこんな様子なのかと
理解できるようになってきました。
当然わかればわかるほど面白く
なってきます。そして世界は広いと
気がつきます。別に間違っていない
世界にはとんでもない人もいる・・・
研究を重ねるほどに、最先端の世界を
見出し、友達を見つけたような
気持ちになって希望を見出しました。


そんなことを続けてきたこの
10年ですが、もしこの世界との
接点がなかったら日本社会の閉塞感と
諦めの空気に締め付けられて
とっくに自殺していただろうと思います。


今まではすっかり変わってしまった
先輩たちを心の中で責めてきましたが
もしかすると彼らにはその語学という選択肢が
なかったのかも、とやっと気がつき
そうすると少し同情心が湧きました。
日本社会しか見えてなかったら
本当にその答えしかなかったら
それは確かに適応するしかない・・・


適応するか鬱になって死ぬかではなく
もうひとつの道もあるということ
押しつけられたひとつの答えだけが
本当の答えではないということ
だからこそ他の世界を知るために
ツールとしての語学力が必要だった

そういうことだったのだと思います。


私はもともと語学が非常にできた
わけでもないですし、才能があるわけでも
ありません。BBCを聴き始めた頃は
まったく意味がわかりませんでした。
でも思い返せば、吐きそうになるほど
努力してきたのだと思います。
だからこそ、私に向かって「いいよねー
語学ができる人は」と言われると
内心「お前も吐くまでやってみろ」と思います(笑)
吐くほどやれば、語学なんか誰だってできるのです。
才能なんて関係ありません。


私にとっての語学は適応したくない現実から
逃避する手段でもあり、結局はその
継続が道を開いてくれたのだと思います。


良質なジャーナリズムや素晴らしい
本の原著に触れることは、狭い世界から
開放され、自分の幅を広げてくれます。

選択肢が広がると、行動にも変化が
訪れ、人生の道が変わってきます。
夢をみているだけでは何も変わりませんが
行動を起こすことで道は開けるといいます。
良質な記事を読み、そこで得た変化を
もとに、少しずつ違う一歩を踏み出すと
来年には全然違う道が開けているかも
しれません。

諦めた顔をして適応するのだけが
答え、それこそがわきまえた大人の姿
というのは間違っていると思います。

世界にはそんな固定観念をドカンと
打ち破ってくれる良書が山ほど存在します。


世界には日本以外の全然違う
もっと自由な姿があります。
楽しく笑ってのびのびと、そんな
世界に普通に入っていくこと、
それは私の夢でもあり、きっと
みなさんの夢のひとつでもあると
思います。語学は頑張った分だけ
かならずおつりが返ってきます。
時にはストイックに、脳みその
裏まで汗をかき、時にはワイン
片手に笑いあいながら、みなさんで
一緒に憧れの世界に向かっていけたらと
思います。

World News Caféは毎週末朝9時半から開催中!
やる気のある方のご参加お待ちしております。

フランスに行くなら

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