alternativeway

パリ、カフェ、子育て、サードプレイス、
新たな時代を感じるものなどに関して
徒然なるままに自分の想いを綴っています。

インフォーマルパブリックライフ

2011年07月31日 | インフォーマルパブリックライフ



 最近私が興味があって追求したいテーマに
なりつつあるのがインフォーマルパブリックライフというもので
この単語はオルデンバーグの『The Great Good Place』に出て来たのだけど
日本語で言うとするなら 気楽に行けるちょっとした街や近所での
生活みたいな感じだろうか これを前に書いた
リラックスした都会の生き方 と言ってみることも
できると思う。なんというか、路上になんとなく出れる
楽しみがあって そこにいったら何かがあって
特にお金を払わなくても そこで楽しい思いをしたり
何らかの発見があって ちょっといい気分になれるところ
(インフォーマルパブリックプレイス)がある生活。

 
 この「なんとなく外に出た時に楽しみがある」っていうのが
重要なんだよなー これがある街って圧倒的に少なくて
昔うちの旦那さんが言っていた「東京ってお金払わなきゃ
何も楽しくないんでしょ」という 確かに言われてみれば
そうかもみたいな 消費主義、大金を払った人だけ
楽しめる というのとはちょっと違った そんな街の
ことなんだけど。


 どうして私がそれにこだわってしまうのかって
多分私が育った街は それがあった街だったから。
昔のたまプラーザはとても文化的な街で
ゴールデンウィークや夏になると 東急百貨店の
3階にある 芝生の敷かれたテラスの上で
タダで野外映画が観られたり、土曜日には
室内で100円くらいで映画を観れる日があったりと
なにかとお洒落だったのだ。


 そして小学生だった私は街や街の雑貨屋さんから
いろんなことを学んでいって 大きくなったら
やっぱり街をぶらぶら歩いて 相変わらずなわけだけど。


 何で街を歩くのかって 何か発見や出会いがあるからで
そういうものが 散りばめられてる街の場合は
けっこう人通りも多くって そこには自然と人が集まる。
谷中の夕焼けだんだんとという坂道にある商店街とか
上野のアメ横とか浅草の仲見世だとか 路上に
なにかが溢れてて なんとなく眺めていられる
なんだかぷーんと美味しそうな匂いが漂う
そんな街は歩いて楽しい街なんだなあ。


 先日フランス人と上野を歩いていた時 大道芸をやっていて
それをちょっと横目にみながら「パリはさあ こういうのが
いっぱいあってしかもレベル高いのがいいんだよね」と言っていた。
そうなんだよね パリは路上にやたらとレベルの高い何かがあって
路上にそんなものがあったら そりゃ基本はタダだから
人は惹き付けられてしまう。ヴォージュ広場の石造りの回廊の中で
オペラを一人歌ってた人も 本当に美しい空間で
信じられない音色を目の前で発してくれていて
私はその場から動けなかった。沢山の人が動いて行っても
私は壁に寄りかかったまま とても立ち去ることなどできなかった。
そんな経験ができる街 って やっぱりうれしいものだと思う。


 さてそんなことを思いながら 今日もたまプラーザの
駅にいったら はて?やたらうまい音色が流れてる、、、
この音量、これ ライブだよね?こりゃそんじょそこらの
お遊びみたいな歌じゃなさそうだ 興味はないけど
これもインフォーマルパブリックライフだ ちょっとだけ
行ってみよう と思って進行方向と逆に向かって歩いて行った。
そのライブ それがかなりすごかった。


 Brand New Vibeという名の彼らは9月にメジャーデビューするらしく、
本当に素敵な歌声、それにみんなかっこいいし
なんか言ってることが熱い。「夢は叶うんだ!だから追いかけて!」と
彼らは私たちに向けて熱く歌って なんだか思わず泣きそうになる。

 こうやって 歌手の人たちが人々を励ます曲を歌うのは
やっぱり彼らもがんばって それで到達したからなんだよなあ
無理かなと思うときもあったけど 諦めないで進んでったから
だから彼らは今私たちにこう語りかけてくれるのだろう。
「夢に向かって進んでいくんだ Juste do it!」ジャストドゥイットかあ、、、


 応援し合える人がいるというのはいいことだ
お互いの未来を応援したい そう思えるのはいいことだ。
なんだか胸が熱くなって その場を後にさせてもらって
ああほらね これがインフォーマルパブリックライフなんだよね
そこにいく前と行った後では 自分の状態が全然違う
そこには未知との出会いがあって 予期してなかった何かが起こる
それがとっても大切なんだ そう ランコントル
なにかとの出会いがあるから それが人生を潤してくれる
そういう可能性が沢山ある街 
それがインフォーマルパブリックライフのある街なんだよな。


 だからきっとある人たちは パリ症候群になってまで
パリに憧れてしまうのだろう だからきっとあの街は
保育園が足りてなくっても なんだか子育てしやすいのだろう
インフォーマルパブリックライフのある生活は
自分を自分にしてくれる 自分がもってた忘れていた側面を
ハッと思い出させてくれる そんな機会をもたらしてくれる
母であっても母だけじゃない そんな側面をすぐに思い出させてくれる。

フランスの開発型都市デザイン―地方がしかけるグラン・プロジェ
赤堀 忍,鳥海 基樹
彰国社




 どうしてそんな街であることが可能なのかなと思ってたけど
意外にもそれは計画された都市設計でもあるらしく
私がパリで随分心地いいなと感じた場所は 広尾の図書館に
あった本の中でかなり都市の再開発の場所として明記されていた。
(『フランスの開発型都市デザイン』)
そういえば あのカフェばっかりの素敵な道も
バスティーユの素敵なマルシェがあるとこも?
みーんな誰かが議論して 人々のより快適な生活のために
ひどくなってた場所をあらため 心地よくしてくれたんだ。。。
改めてフランスの都市計画ってすごいと思った
この先どこまで探って行くのかわからないけど
インフォーマルパブリックライフとカフェのある街
それはこの先 ちょっと私のテーマになりそうだ。

フランスに行くなら

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