親をにらむな
親をにらむと鰈になるぞ
ある日あるとき
栄蔵は
ちょっとだが親をにらんでしまった。
それで
海辺の岩の上にうずくまって
冷たい海の水の中で
ひとりさびしく泳がねばならんと思うて
しくしく泣いて
しくしく泣いて 日が暮れて
海の中から
魚の声がした。
--鰈もいいよ。
大きくなって だから
良寛は
詩人になった。
□天野忠「鰈」(『私有地』(編集工房ノア、1981)
↓クリック、プリーズ。↓
【参考】
「【詩歌】猿飛佐助の一日」
「【詩歌】「知己」またはヤマアラシ症候群の事」
「【詩歌】長生きの象 ~「あっち」へ行く道~」
「【詩歌】山を泣きながら歩いている者 ~東洋の神秘~」
「【正月】日本のケストナー、天野忠の「新年の声」」
親をにらむと鰈になるぞ
ある日あるとき
栄蔵は
ちょっとだが親をにらんでしまった。
それで
海辺の岩の上にうずくまって
冷たい海の水の中で
ひとりさびしく泳がねばならんと思うて
しくしく泣いて
しくしく泣いて 日が暮れて
海の中から
魚の声がした。
--鰈もいいよ。
大きくなって だから
良寛は
詩人になった。
□天野忠「鰈」(『私有地』(編集工房ノア、1981)
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【参考】
「【詩歌】猿飛佐助の一日」
「【詩歌】「知己」またはヤマアラシ症候群の事」
「【詩歌】長生きの象 ~「あっち」へ行く道~」
「【詩歌】山を泣きながら歩いている者 ~東洋の神秘~」
「【正月】日本のケストナー、天野忠の「新年の声」」