ヴェルナー・ヘルツォーク監督、クラウス・キンスキー主演。
タイム誌が選ぶ歴代映画ベスト100(2005年選出)。
1560年、キトを立ったゴンサロ・ピサロ指揮下の征服者たちが、アンデス山脈最後の峠を越えようとしていた。彼らは、先住民が語る伝説の都市、エル・ドラドを発見しようと、アマゾンの奥地に向かっていた。
苛酷な自然に阻まれ、前進できなくなった。ピサロは40人の先遣隊を選び出し、その副隊長にドン・ロペ・デ・アギーレを任命した。
分遣隊は、3艘の筏で川を下るが、先住民の攻撃に1艘の兵士が全滅。残り2艘は夜のうちに水嵩が増した川に流された。ここでアギーレは暴走を始める。彼は、退却を命じた隊長に謀反し、隊長に従う兵士を射殺。フェリペ2世王の廃位を宣言し、隊員のうち高位のものをエル・ドラド皇帝に就けた。傀儡政権だ。
川の流れは遅々たるものになり、食料は底をついた。先住民の攻撃によって隊員が次々に斃れていく。15歳の娘フローラの胸にも矢が。
唯一人生き残ったアギーレは、あたりを睥睨しながら、「俺こそ怒れる神だ!」・・・・。
理念に憑かれた男の末路だ。
世には数多くのアギーレがいたし、今もいる。これからも。
□『アギーレ/神の怒り』(独、1972)
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