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語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【アランの言葉】苦しむ才能

2010年06月05日 | ●アランの言葉

 苦しみうるという能力は力のしるしである。たとえば、侮辱に苦しむことは、これに無感覚であるよりりっぱなことがしばしばである。

【出典】アラン(原亨吉訳)『人間論』(白水社、1989)

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【アランの言葉】抽象

2010年05月03日 | ●アランの言葉
 「抽象」
 これは、無限に複雑で不断に変化する具体的対象に対しておこなう単純化のことである。この単純化は、あるいは行動の必要から、あるいは悟性の要求から、われわれに課せられるもlのであって、[実際は]何ものにも分離されえないのに、分離されたものとして、何ものも休止していないのに、恒常的なものとして、対象の一つの要素を考察することである。

【出典】アラン(神谷幹夫訳)『定義集』(岩波文庫、2003)

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【アランの言葉】信じることを拒否

2010年04月03日 | ●アランの言葉
 デカルト、ないしはデカルトの子たる人間の努力のすべては、信じることに陶酔するよりはむしろ、信じることを拒否するためのものだ。モンテーニュがすでに言ったように、法律とか、礼儀作法とか、さらには社会通念とかの場合のように、慣行としては信じなければならないものであっても、その行為を証しとみなしたり、おこなうのが適当と判断したことを真実と考えたりするのはさし控えるのだ。モンテーニュがたわみやすく、自分自身に甘い精神にみえるのはこのためだが、実際にはそんなところはまったくない。逆に内面においては剛直であり、ドアを閉ざし、自分自身以外には証人を持たずに判断を下すのだ。

【出典】アラン(山崎庸一郎訳)『プロポ1』(みすず書房、2000)
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