散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

20100227ギャラリー巡り

2010年02月27日 16時49分01秒 | ART

本日のギャラリー巡りは、三岸好太郎美術館→近美→札幌市資料館→趣味の郷→ARTスペース201→さいとう→スカイホール→三越→時計台→たぴお→富士フィルムフォトサロン→大丸→紀伊国屋の13か所。

■北海道立近代美術館「吉村作治の新発見! エジプト展」。歴史的には非常に重要な発見なのだと思うが、展覧会としてはかなり厳しい…。

「復活するオシリス神の像」:オシリスがまるでスケルトン(そり競技の)状態。
「カノポス壺」:アラバスターという石でできているのだが、壺ごとに模様の違いがあり、作った人の趣味が現れていると思う。
「7つの香油受け」:小さなパレットのような香油受け。グッズとして素晴らしい。
「嘆き悲しむ女性の像」:この像は額に手をあてる形を取るらしく、まるで林家三平ポーズである。

残念なのは、展示物の年代が「××王朝時代」としか書かれてないため、分かりにくいことである。できれば西暦表示を併記してほしかった。また、後半は木棺・人型棺はあれど、実にあっさりした展示で、あっという間に終了。もう少し豪華な石像を見たかったところだが…。

「今田敬一の眼」の方が私にとっては面白い。近美所蔵でありながら、あまり見たことのない作品が展示されていた。
林竹治郎「母と娘」「野の花・庭の花」:いつも「朝の祈り」ばっかりで、教条的なイメージの人だが、意外と濃密な作品。
能勢真美「緑庭」:所詮、人工の庭なのだろうが、大きな池を中央にスケールが大きい。
田辺三重松「大沼公園の秋」:駒ヶ岳をバックに、カラフルな人物がいい。
高木黄史「ダリヤ」:帯広でも見たと思うが、ダリヤのヌメッとした生命力がある。

「ボタニカルグラス」では久々に解説員の話を聞き、楽しく見ることができた。

■札幌市資料館「2年4組 O・SA・GE写真展」。在間和音は屋台の写真、川本結衣は飲み屋とレコード店(マイケルジャクソンのジャケットが写っている)の写真で、私の好みテーマが多い。対象物や店を沢山写し込み、リズム感が生まれた作品が良い。

■三越「松川和弘作陶展」。白青磁に緋色を配した端正な作品。デザイン性と実用性を兼ね備えたように思える。

■時計台ギャラリー「札幌大谷大学短期大学部美術科展」。
菊池さくら「Beaming」:市民ギャラリーでは思わなかったが、時計台ギャラリーで見ると実に巨大な作品。それでいて、線が丁寧である。
丹野茉莉枝「無より」:水玉のような模様に人の顔が浮かんでいる。赤系統と緑系統の2枚組。
宮村麻未「いす」:かなり重厚なテーマを感じさせる作品が多い中、いすをあっけらかんと描いた明るい作品。作品の前にモデル(?)であろうか、いすが置いてある。

川嶋みゆき「さみしさの周波数展より」:小作品を20点。いずれも丁寧で良い。
同「みえないチカラ」:巨大なクジラの眼の部分を描いたもの。スケール大きい。
新居唯「景色」:人体のような雲、海に浮かぶ白い物体に東京タワーが生えている。
渡邊ゆかり「いつかⅡ」:横たわる女性の胴体にレールが通っている、得意のモチーフ。女性の正面位置に、骸骨が配置されている。現在、専攻2年生だが、社会人になるとこのモチーフがどう変わるのか。楽しみである。

■ギャラリーたぴお「PHOTOGRAPH EXHIBITION MOVE 3 part2」。サワダケンタロー「拾夢」の中で、杭が多数地面に打ちこまれた光景は実に不思議だ。

■紀伊国屋「「林蔵の足跡を辿る旅」写真展」。真夏のサハリンは予想外に明るい。


4 コメント

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こんにちは・・ (オホーツクうさ)
2010-03-03 21:38:09
土曜日・日曜日は札幌で近代美術館 エジプト展や今田敬一展を見に行きました。
エジプト展は私も何だか・・今ひとつでした。
う~ん 凄いものなんでしょうけど・・期待大きいからでしょうかね。
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今田敬一の眼 (愛好家)
2010-03-04 15:48:27
「今田敬一の眼」面白かったですね。
大変勉強になりました。
明治から現代までの北海道美術史を知るのに最適な展覧会でした。著名な方々の作品を拝見できて感無量です。
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Unknown (SH)
2010-03-04 20:39:49
オホーツクうささん、こんにちは。

そうなんです。エジプト展には期待し過ぎていたかも知れません。
歴史的には凄いものなのだろうと思います。
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Unknown (SH)
2010-03-04 20:41:29
愛好家さん、こんにちは。

おっしゃる通り、北海道の美術を概観できる展覧会でした。
今田敬一自身の作品を初めて見たのですが、こちらも結構良かったと思います。
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