23日はさいとう→時計台→大同→小川原脩記念美術館の4か所。
24日は小樽市総合博物館→小樽市民ギャラリー→小樽美術館→小樽文学館→小樽駅の5か所。
■大同ギャラリー「百野道子×池田さやか 日本画展」。時間がなくて申し訳ないのだが、なかなか良かった展覧会である。
■小川原脩記念美術館「谷口一芳展-私の生きた証を-」。
「札幌停車場」:昔の札幌の香りがする風景画。
「街頭」:札幌洋画研究所で松島正幸の指導を受けたそうだが、確かに落ち着いた色調の街並みにはその雰囲気がある。
「巣立ち(エゾフクロウ・野幌)」:春陽会メンバーからテーマに批判を受けた作品とのこと。確かにここから作風が一変する。
「野鳥(平和)」:鳥でありつつも、どこかシンボリックなイメージでもある。
「亜寒帯印象」:蝶や鳥、木々や明るい空は亜熱帯という気もする。
「フクロウの城」:フクロウたちのモニュメント、しかもピカソ風という感じだ。
「夢の刻(Toki)」:フクロウをシンボルにした夢の中の公園風の風景である。
ポスターなどからのイメージではあまり期待していなかったのだが、フクロウを一旦、木彫りに置き換えてそれを描いたような作品群には、どこかユーモアも漂い、なかなか面白い展覧会であった。
もう1室は小川原脩の「自伝的な展覧会-定番作品展-」ということで、いつもの感じであった。
■小樽市総合博物館「ロシアが見たアイヌ文化」。
冬季の博物館手宮口は閉鎖されている。そこにあるのは「北海道鉄道発祥の地」碑である。JR北海道も改めて、指差し確認の精神に徹してほしいものだ(余計なお世話か)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/22/25830a8026df417592a41e99b339df84.jpg)
正面口に向かう。そこにはジョセフ・U・クロフォード像。作者は中野五一である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/2e/62ec8ed2658fef37605a2025e239a45b.jpg)
館内の常設展は前回来た時と同じかな。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/9d/b6b5ed5c5d0485e5a6f30f0b730b2187.jpg)
ここで2階の特別展へ移動する。さまざまなアイヌ民族の道具などが展示されていたが、美術的には、平澤屏山「干しアワビ造り図」からの3作品が面白いところだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/5d/9fd1253c3550d249f7779989986f2222.jpg)
同じく、平澤屏山「調理図」。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/55/163642f29462ac63328f31412874826f.jpg)
次も平澤屏山で「雪中酒宴図」である。明治元年頃の作品らしい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/d1/026a6feee4206fe5bc480ccf5eef3754.jpg)
小樽の中心部に向けて、徒歩で戻る。途中の運河公園で銅像などを発見。小樽の築港に尽力した廣井勇の像。作者は背面に「五一」と刻んであるようなので、多分、中野五一だろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/9d/6bd24b3ce9e93e007225b42098b72952.jpg)
次も中野五一で伊藤長右衛門像。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/4d/c126e4af0790d88416fcecf6fd6e0b87.jpg)
次は作者名のない「赤い靴 親子の像」。裏に女の子がどういう人生を歩んだかが書いてあるのだが、時代が時代とはいえ、非常に酷い印象を受ける。
※20131207 作者はナカムラアリとのこと。ねむいヤナイさんからコメントいただきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/9f/d4d6b8e66e0abdfb902290019753c767.jpg)
次は運河沿いで初めて見た、斉藤吉郎「カモメ呼ぶ少女」。空の青さがまぶしい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/84/e10492d0ab5f1935f3bddbb9292657ee.jpg)
小樽美術館・文学館に到着。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/b5/fca2ef4df9549311e57c6739f397e52b.jpg)
■市立小樽美術館「北の水彩画人 白江正夫と宮川美樹」。
まずは白江正夫から。
「港風景」:カラフルな船、ダイナミックに遊びのある雲がいい。
「映(糠平湖)」:湖に沈んだ朽木を大胆に描いた作品。
「無人灯台(泊村)」:岡から手前の家並みを見下ろし、さらに灯台、岩山へと続く風景。ちょっと中村善策の構図っぽい。
「陸橋(妙見市場)」:橋の力強いZ型が印象的。
「赤い木」:木は非常に小さく描かれ、大きな陽が昇っている。自分は遠い灯台を目指してひたすら歩くのみである。
次は宮川美樹。
「刻-流」:石の上を流れる川と笹舟を描いた作品。
「刻-枯」:枯れ葉にセミの抜け殻を描いた作品。ものの密度感は現在の海岸風景と同じだ。
「刻-解」:レース状星雲を思わせる、美しい作品。
「刻-幼」:美しい水泡の下に子供の落書きを配した、ちょっと違う雰囲気。
「刻-粒」:画面全体が水の泡である。これは一度やって見るしかなかったのだろう。
やはり、上手い二人の作品をじっくり見ることができるのは嬉しい。
■市立小樽文学館「没後20年 中井英夫展」。小樽文学館には珍しく撮影禁止だったので、写真なし。
珍しい展示としては、江戸川乱歩の直筆「孤島の鬼」原稿、本の表紙に使用された森山大道「薔薇」の写真などがあった。私も中井英夫の作品は2冊しか読んでいないと思うが、やはり最高に有名なのが、奇書「虚無への供物」だろう。これの出版を祝う会の記名簿があったのだが、澁澤龍彦、寺山修司、三島由紀夫、吉行淳之介など、そうそうたるメンバーの名前が記されているのであった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/7d/2a414a4d2e84affbe2abc5a3f4251158.jpg)
帰りにヘロヘロになって、小樽駅恒例のガラスアートギャラリーを見る。写真は木村直樹「Aurora Crystal」である。
24日は小樽市総合博物館→小樽市民ギャラリー→小樽美術館→小樽文学館→小樽駅の5か所。
■大同ギャラリー「百野道子×池田さやか 日本画展」。時間がなくて申し訳ないのだが、なかなか良かった展覧会である。
■小川原脩記念美術館「谷口一芳展-私の生きた証を-」。
「札幌停車場」:昔の札幌の香りがする風景画。
「街頭」:札幌洋画研究所で松島正幸の指導を受けたそうだが、確かに落ち着いた色調の街並みにはその雰囲気がある。
「巣立ち(エゾフクロウ・野幌)」:春陽会メンバーからテーマに批判を受けた作品とのこと。確かにここから作風が一変する。
「野鳥(平和)」:鳥でありつつも、どこかシンボリックなイメージでもある。
「亜寒帯印象」:蝶や鳥、木々や明るい空は亜熱帯という気もする。
「フクロウの城」:フクロウたちのモニュメント、しかもピカソ風という感じだ。
「夢の刻(Toki)」:フクロウをシンボルにした夢の中の公園風の風景である。
ポスターなどからのイメージではあまり期待していなかったのだが、フクロウを一旦、木彫りに置き換えてそれを描いたような作品群には、どこかユーモアも漂い、なかなか面白い展覧会であった。
もう1室は小川原脩の「自伝的な展覧会-定番作品展-」ということで、いつもの感じであった。
■小樽市総合博物館「ロシアが見たアイヌ文化」。
冬季の博物館手宮口は閉鎖されている。そこにあるのは「北海道鉄道発祥の地」碑である。JR北海道も改めて、指差し確認の精神に徹してほしいものだ(余計なお世話か)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/22/25830a8026df417592a41e99b339df84.jpg)
正面口に向かう。そこにはジョセフ・U・クロフォード像。作者は中野五一である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/cb/91ddfe69fed2afde625b63c3fbb379ed.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/2e/62ec8ed2658fef37605a2025e239a45b.jpg)
館内の常設展は前回来た時と同じかな。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/9d/b6b5ed5c5d0485e5a6f30f0b730b2187.jpg)
ここで2階の特別展へ移動する。さまざまなアイヌ民族の道具などが展示されていたが、美術的には、平澤屏山「干しアワビ造り図」からの3作品が面白いところだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/5d/9fd1253c3550d249f7779989986f2222.jpg)
同じく、平澤屏山「調理図」。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/55/163642f29462ac63328f31412874826f.jpg)
次も平澤屏山で「雪中酒宴図」である。明治元年頃の作品らしい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/d1/026a6feee4206fe5bc480ccf5eef3754.jpg)
小樽の中心部に向けて、徒歩で戻る。途中の運河公園で銅像などを発見。小樽の築港に尽力した廣井勇の像。作者は背面に「五一」と刻んであるようなので、多分、中野五一だろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/9d/6bd24b3ce9e93e007225b42098b72952.jpg)
次も中野五一で伊藤長右衛門像。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/4d/c126e4af0790d88416fcecf6fd6e0b87.jpg)
次は作者名のない「赤い靴 親子の像」。裏に女の子がどういう人生を歩んだかが書いてあるのだが、時代が時代とはいえ、非常に酷い印象を受ける。
※20131207 作者はナカムラアリとのこと。ねむいヤナイさんからコメントいただきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/9f/d4d6b8e66e0abdfb902290019753c767.jpg)
次は運河沿いで初めて見た、斉藤吉郎「カモメ呼ぶ少女」。空の青さがまぶしい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/84/e10492d0ab5f1935f3bddbb9292657ee.jpg)
小樽美術館・文学館に到着。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/b5/fca2ef4df9549311e57c6739f397e52b.jpg)
■市立小樽美術館「北の水彩画人 白江正夫と宮川美樹」。
まずは白江正夫から。
「港風景」:カラフルな船、ダイナミックに遊びのある雲がいい。
「映(糠平湖)」:湖に沈んだ朽木を大胆に描いた作品。
「無人灯台(泊村)」:岡から手前の家並みを見下ろし、さらに灯台、岩山へと続く風景。ちょっと中村善策の構図っぽい。
「陸橋(妙見市場)」:橋の力強いZ型が印象的。
「赤い木」:木は非常に小さく描かれ、大きな陽が昇っている。自分は遠い灯台を目指してひたすら歩くのみである。
次は宮川美樹。
「刻-流」:石の上を流れる川と笹舟を描いた作品。
「刻-枯」:枯れ葉にセミの抜け殻を描いた作品。ものの密度感は現在の海岸風景と同じだ。
「刻-解」:レース状星雲を思わせる、美しい作品。
「刻-幼」:美しい水泡の下に子供の落書きを配した、ちょっと違う雰囲気。
「刻-粒」:画面全体が水の泡である。これは一度やって見るしかなかったのだろう。
やはり、上手い二人の作品をじっくり見ることができるのは嬉しい。
■市立小樽文学館「没後20年 中井英夫展」。小樽文学館には珍しく撮影禁止だったので、写真なし。
珍しい展示としては、江戸川乱歩の直筆「孤島の鬼」原稿、本の表紙に使用された森山大道「薔薇」の写真などがあった。私も中井英夫の作品は2冊しか読んでいないと思うが、やはり最高に有名なのが、奇書「虚無への供物」だろう。これの出版を祝う会の記名簿があったのだが、澁澤龍彦、寺山修司、三島由紀夫、吉行淳之介など、そうそうたるメンバーの名前が記されているのであった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/7d/2a414a4d2e84affbe2abc5a3f4251158.jpg)
帰りにヘロヘロになって、小樽駅恒例のガラスアートギャラリーを見る。写真は木村直樹「Aurora Crystal」である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/5d/296d532101cc5c77179b862e61ed973e.jpg)
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この像は、小樽の造形作家・詩人のナカムラアリさんの作品です。
小樽の博物館、おもしろそうですね。
行く時間があるかなあ。
返事が大変遅くなり、すみません。
赤い靴の作者はナカムラアリさんですか。
ありがとうございます。
小樽博物館特別展の美術系展示はそんなに多くなく、後は民具などです。
絶賛お勧めしていいのかどうかは、分かりません。