散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

20110226ギャラリー巡り

2011年02月26日 15時35分49秒 | ART
本日は近美→市民→趣味の郷→ivory→ARTスペース201→さいとう→アリアンス→富士フイルム→大通→道新→時計台→たぴお→JR札幌駅の13か所。

■北海道立近代美術館「浮世絵細見」。浮世絵だけではなく、家財道具や着物、化粧道具なども併せて展示されていた。所蔵は伊達市開拓記念館、市立函館美術館、松前城資料館等で、なかなかこういう所に行けない人にとってはありがたい展示だ。

小紋見本パネル:いわゆる江戸小紋のいろんなパターンが貼ってあるもの。興味深い。
櫛:函館博物館からの出品だが、あまり櫛などに興味のない私でも、凝ったデザインなのは分かる。
江戸名所はんじもの:画によるはんじもの(とんち、だじゃれ)である。本の顔をした人と、鵜の顔をした人が碁をうっている図=本郷(本・碁・鵜)といった、脱力系のだじゃれ。

歌川国貞「金毘羅利生記 浄瑠璃 敵討之段」:函館市中央図書館からも浮世絵が何点かあったが、その中の仇討シリーズとでも言った作品である。太陽の光が線状にさし、パノラミックな作品。
雛人形、一式道具:台の上にずらっと並んだ46体の人形。
源氏物語貝あわせ 黒漆地葵紋金蒔絵貝桶:これを所蔵している伊達市開拓記念館は恐るべしというところだ。私も記念館には行ったことがあるのだが、東北から入植した所なので、昔の道具が多く残されている。多分、貝は53組あったと思う。

揚州周延「江戸風俗十二ヶ月揃」:各月のイベントを取り上げた、カラフルな風俗画。風景や人物の顔の描き方に、明らかに西洋絵画技法の影響がある。
歌川広重「東海道五十三次」:構図や内容を少し変えた「後版」というものらしい。確かに色彩の印象が私の思っているイメージと違うような気がする。

ということで、相当観覧には時間のかかる展覧会である。もう一度は行こう。

■市民ギャラリー「道都大学中島ゼミ展 版と型をめぐって」。色々な人の作品を一堂に見たが、先日の「作風が同じ傾向が強すぎる」という感想は半分撤回しておこう。それぞれの人は、それぞれの表現を試みているように思う。ただ、何となく道都カラーというのは、どうしても感じるのだが。

Becchi「砂の街に咲く花」:有機的なブロックをつないだような面白い形。色彩表現だけではなく、奇妙な形の追及は面白い。
Becchi「imo」:芋から咲く赤い花が印象的だ。
大泉力也「ここからでは2人が何をしているか見えない」:寂しい風景にも似た、心象的作品。
堀成美「アウトレット品」:白地の中に、ウサギの顔と赤・青の線だけで描いた胴体。ハッとする。

■趣味の郷「和田三造木版画 (昭和の職業)展」。素朴でいい版画だ。巡礼(←職業なのか)、蕎麦の出前持ち(30人前以上を一気に運んでいる)、踏切番、旗屋など、もうみない職業も多い。

ところで北海道画廊の社長さんに「ブログ見てます」「今日も飲むんですか?」等と言われる。当ブログを読んでいただいたようで、非常に気恥ずかしい。

■さいとうギャラリー「水戸麻記子絵画展」。
「ハムスターの系譜」:中国皇帝風であったり、田舎のばあちゃん風であったりするハムスターの肖像画。最初は笑ってしまったのだが、画の下に「2000~2002」等と書いてあったりするのを見て、「2年で死んじゃうんだ」としみじみとした気持ちになる。
「ペットもつらいのよ。そんなものよ」:やさぐれて煙草を吸う犬と、酒を前にした猫。共感度大。

今年の新作「萌え」シリーズは、どうも分からんのだよ。と書いておこう。

■時計台ギャラリー「2010年度北海道教育大学大学院美術教育専修修了制作展」「2010年度北海道教育大学芸術課程美術コース卒業制作展 第2部」。
高橋朋美「昇華」:念のこもった人物の顔。
井口未央「右眼/wordless/左眼」:メカ系少女イラストという感じもするが、上手い。

■JR札幌駅コンコース「世界名作劇場展」。ジオラマ、セル画の展示など。

肩に乗っているの、アメデオだった。



君のせいで、日本の農作物が…



ここで曲がかかっていたら涙ぐんでしまいそう。



■JR ARTBOX「村上知亜砂 Gloomy cocoons~陰鬱な繭~」。ドロドロしたかなりインパクトのある作品だけに、私以外の人も気が付いて見ていたようだった。あまりこれまでこのコーナーに気が付いた人を見たことがないので、ちょっと新鮮。



その他、北海道造形デザイン専門学校の卒業制作展、札幌市立大学デザイン学部の卒展もなかなか学生生活の成果がでた展示をしているようだった。


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