散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

新年一発目の東京(8)

2020年01月05日 20時04分28秒 | 飲み歩き・東京
今日はまだ新年ムードでもあり、日曜日でもあり、開いていない店も多かろう。あまりうろうろしたくないので、ホテルのすぐそばにあるビアホール「L銀座7丁目店」に行くことにした。ビールをなるべく飲まないようにしている私だが(高尿酸値のため)、ま、たまにはよかろう。この老舗ビアホールには一度行ってみたくもあったのだ。

店内に入ると結構な人数がいるが、何とか壁際の席に座ることができた。飲み物はさっそくエーデルピルスを注文。届いたビールを飲むと、うーむ、これは苦みが一段強い。



食べ物はまず鶏唐揚げ(2個)を注文。

思ったより早くやってきた唐揚げを食べると、かなりしっかりした下味がついている。肉の旨味分がたっぷり。結構サイズも大きく、ハーフサイズがあって良かったよ。バスケットにはポテトチップスも入っているので、それを食べながら次の注文を考える。



飲み物はエビスクリーミートップスタウト、食べ物はニシンのマリネを注文する。



濃い目の黒ビールをちびちびと飲みながら、ニシンのマリネを食べてみる。脂がのっていながら、程よく締まった味。それからザワークラウトの付け合わせもうれしい。途中からサワークリーム、ドライトマトも合わせながらニシンを食べた。



ビールはゆっくり飲むビールなので、これを残しつつ、19時になると焼きあがるというローストビーフを注文した(店内に「焼きあがります」とのアナウンスがかかるのだ)。

やってきたローストビーフは程よいサイズ。ソースは和風もあったが、ここはオーソドックスにグレービーソースにしてみた。



いいね、ローストビーフ美味いよ。途中からホースラディッシュで味を引き締めると一層美味い。あっという間に食べきってしまい、これで勘定をしてもらおう。

店の雰囲気が素晴らしく(ヨーロッパの古い教会のようだ)、店員さんも実に反応が良く、隅っこの席だったので注文がタイミング良くできるのか心配していたのだが、全くの杞憂であった。




→タイル画のようなものが席のすぐそばにあった。

帰りにコンビニに立ち寄って、早い時間にホテルに戻る。

今回は疲れを癒す出張ということで、できれば明日の午前中も休みにしようと思っていたのだが(午後の会議は必須)、年末に依頼事項が発生してしまい、仕事をしなければならなくなってしまったのだ(←普通そうだろ)。

明日はそれなりに早く起きて出勤しなくてはなあ。

新年一発目の東京(7)

2020年01月05日 15時58分18秒 | ART
昼食を食べ終わって、午後の美術館巡りへ。

■三菱一号館美術館「印象派からその先へ-」。
エドガー・ドガ「踊り子たち(ピンクと緑)」:バレリーナのチュチュがピンクと緑のグラデーションになっているのだが、その色合いがいい。それからポーズの押さえ方が実にうまいのである。



メアリー・カサット「マリー=ルイーズ・デュラン=リュエルの肖像」:少々鼻の大きい女の子であるが、ファニーで可愛らしい姿をざっと早いタッチで描いたいい作品。
ジョルジュ・ルオー「バラの髪飾りの女」:肩上の部分を描いたルオーによくある構図の作品だが、女性の顔は珍しいように思う。

モーリス・ド・ヴラマンク「セーヌ川の岸辺」:緑と赤と黒の絵画。鮮やかな色彩がフォーヴの特徴を示しており、こんな作品を描くんだヴラマンク、と思った。
モーリス・ド・ヴラマンク「大きな花瓶の花」:ヴラマンクといえば「陰鬱」というイメージだったのだが、これも華やかな色使い。へえー。
モーリス・ド・ヴラマンク「村はずれの橋」:もろにセザンヌ調。これは佐伯のことを言えんぞ。

アンリ・ルソー「工場のある町」:工場の煙突から煙が上がっているところを描いているのだが、工場そのものは木でほとんど隠れているという謎の作品。
ジョルジュ・ブラック「洋梨のある静物(テーブル)」:梨と梨を置いてあるテーブルの両方が黄色のまだら文様で描かれている。楕円のキャンバス全体を描いている静物でうまく分割している印象だ。
パブロ・ピカソ「フォンテーヌブローの風景」:木が変な生き物のように見え、さすがピカソという感じがする。

パブロ・ピカソ「女の肖像(マリー=テレーズ・ワルテル)」:多分、描かれているのは若くて小粋なイイ女である(顔はめちゃくちゃなのだが)。
モイーズ・キスリング「背中を向けた裸婦」:キスリングのオリエンタルテイスト(なのか?)はいいよね。今年は札幌で展覧会もあるとのことで、楽しみである。

全体的に優しい作品をコレクションしている感がある。中ではヴラマンクのイメージが一新されたところが収穫だっただろうか。


→撮影できるのは、複製パネルである。



丸の内には彫刻が多く設置されているが、これは初めて見たような気がする、草間彌生「われは南瓜2013」。



ちょっと歩いて、もう一か所美術館へ。

■出光美術館「やきもの入門」。
「深鉢型土器(火炎土器)」:縁の透かし彫りが相当複雑。壊れるリスクを負ってまでこういう形を作りたかったということか。
「埴輪 弓を引く兵士」:これも弓を引く手や、弓の造形が壊れたりしただろうに。
「朱彩壺形土器」:弥生時代後期の土器だが、縄文の気風が残る関東・千葉で作られたのだとか。確かに鋸歯文というのが、縄文にも見える。

「須恵器長頸壺」:古墳時代後期のものだが、自然釉(灰釉)がかかっており、色彩の変化が出ている。
「灰釉短頸壺」:これは緑釉がかかっている。壺全体に均一にかかっていることから、ある程度意図的に作成しているものらしい。
「三彩練上手枕」:濃茶と薄い茶の土を練り上げ、さらに緑と褐色の釉薬で三彩にしたもの。中国唐時代のものだが、凝っている。

「油滴白覆輪天目」:油滴がくっきり出た作品。縁の白と全体の黒のバランスも見どころ。
「盆栽図屏風」:様々な鉢と植物の盆栽を描いた屏風。趣味性が強い。
「色絵松竹梅鳥文輪花皿」:柿右衛門の作品とそれをモデルにしてマイセン窯で作った2点が並んでいる。マイセンの絵付けには余白が感じられないが、色彩の明確さがある。

富本憲吉「色絵金銀彩羊歯文角瓶」:富本は「模様から模様を作るべからず」と言って、身近な風景や植物のスケッチから文を作っていたとのこと。
板谷波山「天目茶碗 銘命乞い」:夕焼けのようなグラデーションが素晴らしい。ただし、波山が失敗だとして壊そうとしたのを、出光佐三が譲り受けたため、こういう銘になったらしい。
ルオー「シエールの思い出」:別室のルオー展示。カラフルで迫力のある山を描いた作品で、宗教臭さがないのでいい。



これで美術館巡りは終了だ。休憩コーナーで冷たいお茶を飲んで、歩いてホテルに戻る。しばし休憩してから、夜の街に繰り出すか。

新年一発目の東京(6)

2020年01月05日 12時53分43秒 | 食べ歩き
六本木から日比谷に移動し、ここで昼食だ。以前に一度行ったことがあり、店の感じが大変よろしい、牛タンの「N」へ。

注文はねぎし&がんこちゃんミックスセットという謎のネーミングのメニューをお願いする(しかも伏せていた店名が入っている)。名前は変だが、内容はいたってオーソドックスで、牛タンの脂の多い部分と脂の少ない部分が半々となっているセットなのだ。



後は麦ごはん、牛テールスープ、とろろ、漬物と唐辛子みそ。まずは牛タンそのものを味わい、それから唐辛子みそと合わせてご飯を食べ、後半にとろろかけご飯にして食べる。



味はいたってオーソドックス。今日もお店の人は大変感じよく、(私にしては)ゆっくりと昼食をとることができた。



新年一発目の東京(5)

2020年01月05日 11時56分50秒 | ART
身支度をして、9時半ころに出発。銀座から六本木に向かう。



まずは国立新美術館だ…、と思ったら、人気がなく、年始は1月8日からなんだって…。いや、そりゃ予想もしなかったな。





やむを得ず歩いて森ビルへ。



■森アーツセンターギャラリー「天空ノ鉄道物語」。親子連れが続々と訪れて、この後、混雑しそうなこちらから見ていこう。



北海道の昔の国鉄路線図。さぞかし乗りごたえがあっただろう。



北海道関係の資料を写真に収める。撮影は動画以外ほぼ全部可能であった。



北斗星のヘッドマーク。



窓からは東京タワーとスカイツリーが同時に見える。



映像展示コーナーにあった、昔懐かしい駅舎の椅子。



「電車でGO!!」はちょっとやってみたかったが、子供たちに譲ろう。



なかなか古めの券売機。



かなり見どころがあったが、やっぱり地域性の偏り(関東中心)はあるかも。

■森美術館「未来と芸術展」。こちらも相当見ごたえがあった。科学が招く未来は決して心地よいものだけではないが、ビジョンを提示して考えていく意味合いはあると思う。



ミハエル・ハンスマイヤー「ムカルナスの変異」:イスラーム建築のパターンをコンピュータシミュレーションでデザインしたもの。



OPEN MEALS「SUSHI SINGULARITY」:原材料をミックスして、3Dプリンターで寿司を作って食べさせるという発想。



左からウニ、マグロ、イカの3点。



8種類のメニューが提示されていたが、美味しそうに見えてきた。



マチュー・ケルビーニ「倫理的自動運転車」:自動運転が実用化される時代だが、何を優先するかによって選択される危機回避の手段が異なるという考え方を提示したものだ。大きく分けて、倫理重視か運転者の安全重視か、総コスト重視かが選択可能になる。事故がおきそうになる相手もスクールバス、酔っ払いの歩行者、サイクリスト、トランプ大統領が登場する。



運転している中で事故の可能性が高まると、情報収集を行い、周囲の状況や人にまつわる情報を収集する。



相手がトランプ大統領だったため、総コスト重視シナリオでは、運転しているあなたが障害物に突っ込むべきだという判断がされた。



こんな結果にあなたは納得できるだろうか? というのがこの作品の問題提起である。

やくしまるえつこ「わたしは人類」:人類滅亡後に向けて微生物のDNAを記憶媒体にして音楽を残すという発想の作品。やけにポップな音楽が流れており、人類が滅んだあと、これを聞くものは次に進化してきた生物だろうか。はたまた宇宙人であろうか。



ダン・K・チェン「末期医療ロボット」:死期が迫った患者の腕をさすり、死ぬのを看取ってくれるロボット。私が死ぬときにはこいつのもう少し良いやつに見守られそうな気がする。



マイク・タイカ「私たちと彼ら」:AIで作り出された架空の人物肖像とツイートを組み合わせたインスタレーション。



メモ・アクテン「深い瞑想:60分で見る、ほとんど「すべて」の略史」:美しい風景写真が写っているが、これは写真共有サイトの写真をもとに人工知能が作り出した架空の風景なのである。もう、何が本物かは分からない時代が来ているようだ。



かなり疲れて、最後に3階にあるA/Dギャラリーで古賀崇洋の「凸Unevenness凹」という展覧会を見た。


新年一発目の東京(4)

2020年01月05日 08時53分06秒 | 食べ歩き
仕事がないので、珍しく7時過ぎに目が覚めた。ゆっくり寝ることができたので良かった。8時を過ぎてから朝食。

いわゆるバイキングなのだが、品数が多く、少し贅沢な感じである。ご飯、サラダ、鮭フレーク、ベーコン、ソーセージ、エリンギのきんぴら、沖ギス焼き、ハーブチキン、高菜、マグロ佃煮、タラコ、そして作り立てオムレツ、シークワサージュースと少量づつ種類を食べる。





締めにフルーツと卵プリン。食べ終わって、コーヒーを持って部屋に戻る。



コーヒーを飲んで、はっと気が付くと、もう9時前である。美術館によっては9時半に開くところもあるのだが、そんなに頑張ることもないか。