散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

帯広詣で(3)

2019年06月14日 23時00分03秒 | 飲み歩き・北海道内
さて、ギャラリー巡りを終わり、帯広での一杯は居酒屋「T」へ。何とも味のある看板と店構えがいい。

 

店内は手前にテーブル席、カウンター席もあるが、奥は大きな座敷になっており思った以上の広さである。まずはギルビージンライムを注文し、通しにこの店名物のポーチドエッグが出てきた。



割るとレモンクリーム色の黄身が見える。食べても美味い。「お通しお代わり」なるメニューがあったが、もう一つ食べたくなる人もいるのだろう。



今日はまずまず寒くないといっていい気温だったが、つぶ焼き、ゴボウ空揚げと温かい食べ物を注文。つぶ焼きはよくある火をつけてくるギミックがなかったが、ちゃんと熱々に仕上がっており、出汁の味も美味い。



ゴボウも良いけど、量が多かったかね。



続いて腹が減っていたのもあり、ナス焼、スペアリブを追加。ナスは量がたっぷりだが、重厚なメニューではないので嬉しいくらいだ。



スペアリブは周りのハニーマスタードをつけて食べて下さいということだったが、少し甘い味がピッタリ。やはり多少は肉が食べたくなるよね。



ここで、「本日の日本酒」(350円)を頼んだところ、東鶴純米きたしずくというのが本当に1合量でなみなみとやって来た。味はスッキリしていて十分以上に美味いので、まさしくサービスメニューだと思うが、日本酒の正1合ってなかなか多いよね。これは後で相当効いてきそうだ。



そして日本酒に合わせるのは刺身。マグロ、サーモン、タコ、カツオ、ホタテの5点盛り。なかなか厚みがあり、食べるのに一苦労した。



次の日本酒、大七純米生酛は半分量にしておいて…、うん、半分でいろいろ飲むのが良いかも。



この店、少々つまみにボリュームありすぎのような気もするが、酒はケチらず、なおかつほとんどの酒は半分量をほぼ半額で頼めるという嬉しい仕組みなのだ。また、店の人の対応も大変良く、気分良く飲める店であった。

今日はさっき飲んだ日本酒に恐れをなして、宿泊場所へ移動。その後、ウイスキーソーダ割りを少し飲んで、早めに就寝。

帯広詣で(2)

2019年06月14日 17時01分02秒 | ART
昼食を終えて、結構な距離を歩いて帯広美術館へと向かう。バスもあるはずなのだが、天気が悪くない限りは、まあ歩いても良いじゃないくらいの距離なのである。



少し汗ばみながら、美術館に到着。

■北海道立帯広美術館「タグチ・アートコレクション 球体のパレット」。この展覧会の案内を見た時に「こりゃ行かなくては!」と思ったのだが、どうやら今年の11月から札幌芸術の森美術館でもやるんだよね。まあ、それはそれとして、日本を始め、アジア・アフリカ・ヨーロッパ・北中南米のアートコレクションはなかなか新鮮で良かった。また、カメラマークのあるものは撮影可能と書いてあったので、「何点か撮影できるのかな?」と思っていたが、撮影が禁止のもの(奈良美智とかウォーホルとか)を除いては「ほぼ全作品が撮影可能」というくらいであった(掲載する写真は限定しておく。ぜひ自分で見に行ってね)。

森村泰昌「セルフポートレイト(女優)/バルドーとしての私-2」:通天閣のもと、ハーレーに乗る森村。下品な感じが良く出ている。
丸山直文「リバーI」:洋風の技法で中国水墨画の味が出ている作品。
大庭大輔「UROBOROS(spectrum)」:偏光パールの絵具で光と形の揺らぎを表現した作品。

鴻池朋子「第2章巨人」:少女と狼が竜巻となって大地を走り、カラフルなナイフを飛ばしている迫力の大作(次の写真奥)。
名和晃平「PixCell-Deer#51」:今回の作品の目玉の一つだろう。思った以上に大きく、迫力のある牡鹿に驚かされる。背中の大きな球体は後ろにある絵画作品を反転して浮き上がらせている。



塩田千春「存在の状態-ドレス」:黒く禍々しい糸に封印されたドレス。逃げ場のない囚われ感が猛烈に伝わってくる。
ジュリアン・オピー「赤いショールをまとったマリア・テレジア」:どこから見てもこちらを見ているかのように見える龍の図があるが、これは見る角度によってマリア・テレジアの顔が微妙に変わり、こちらを見ているかのように見える作品。レイヤーカードとかレンチキュラーと言われる技法を用いてこちらを見る視線を実現しているところが、何となく面白い。
エリック・シュミット「信仰告白」:狩りに出た人を緑と白の強烈なコントラストで描いた作品。信仰とは「肉食」や「狩り」に対する西洋人の心持を言っているのだろうか。

ナイジェル・コーク「セイレーン」:荒木飛呂彦のタッチを思わせる線(写真で見ると私の感動は伝わらないと思うが…)、今日一番かも知れない作品だ。



キース・ヘリング「無題#4」:ナスカの地上絵を思わせるデザイン性のある作品。
大岩オスカール「氷山」:海の上に氷山が浮き、そこにはペンギンが数匹乗っている。氷山は日本、アメリカなどの形をしており、わずかな気候変動で危うくなる現代社会を表していると思わる。



■北海道立帯広美術館「新収蔵品」。
ロイ・リクテンスタイン「青い床の室内が描かれた壁紙」:淡々とした室内風景。中央に鏡があり、部屋のサイズが倍に見えているのだろうか。



岡沼純一「雨のち晴れ」(手前)、「WINTER」(奥):埋もれ木(ニレ)を使った、印象深い形の木彫である。



なかなか楽しい美術鑑賞であった。街中に戻る途中、百年記念館は常設以外の展示なし。市立図書館では「商店街物語」と題した、小さな特設コーナーが作られていた。



おびしんギャラリー、市民ギャラリーも展示は無し。六花亭本店の3階、弘文堂ではいくつか風景画が展示されていた。



マルセイアイスサンドを買い、コーヒーを頂いて休憩。

 

この建物と藤丸デパートの前には鹿の彫刻があるが、鹿の蹄の跡まであるとは知らなかった。



藤丸デパートでは「なつぞら」展。見ていないので何とも言えない。


帯広詣で(1)

2019年06月14日 13時42分59秒 | 食べ歩き
ゴールデンウィークを過ぎてかなりたつが、今年も恒例の帯広詣でとなった。イベントに絡めて行くことになったので、ちょっと時期が遅くなったのである。朝は調子よく目覚め、9時頃に家を出る。少し暑くなりそうな予感もしつつ、JR琴似駅から札幌駅へ。ここでスーパー十勝に乗り込む。

座席は6割程度埋まっていただろうか。1人客は1人で、連れのある人は2人で座るといった感じだ。明らかに別々の客であるオッサン2人が私の前の席で隣同士になっていたのはちょっと気の毒だった。

新さっぽろを出ると天気は晴れ。



その後、一部曇りのエリアもあったが、総じて天候は良いみたいだ。



ということで、13時過ぎに帯広駅に到着。さて、昼飯を食べるとするか。



帯広の美術館に向かう方面は繁華街とは反対側なので、あまり飲食店が無い。今回は長崎屋の中にいくつか飲食店があるだろうと思って行ってみたところ、天ぷらの「H」があったので、ここにしよう。

天丼もいいよなと思ったが、店に入ってメニューを眺めるうちに方向性が変わり、生ちらし丼を注文。帯広は内陸部であるが、十勝には港もあるし、最近は流通が良いので、大体どこの魚もそんなに見劣りがすることはない。昼下がりのおばちゃん軍団のおしゃべり(食ったらさっさと出ろ!)に辟易していたところ、注文の品がやって来た。



生ちらし、味噌汁、漬物、寒天のようなデザートがついている。



乗っている魚介類はホッキ、ホタテ、しめ鯖、甘エビ、白身、とびっこ、まぐろ、玉子焼き、サーモン、ネギトロである。ホッキは生ではなく、白身も少々どうかなと思ったが、甘エビは新鮮だし、ホタテはちゃんと貝柱一つを二つ割にして乗せていたので、なかなか厚みがあった。これ、千円しないので、十分ではないだろうか。



店を出ると、向かいにあるファミレス風の食堂は閉店になっていた。こういう業態は現在はなかなか辛い。