口は災いの元 ― 。この諺の意味は、不用意な発言は自分自身に災いを招く結果になるから、言葉は十分に慎むべきだという戒めだが、タレント、マツコ・デラックスはこの諺をかみしめているだろう。
マツコさんは7月29日のTOKYO MX「5時に夢中!」(月~金曜後5・0)の番組中、「NHKから国民を守る党」(N国党)について「ふざけて(票を)入れている人も相当数いる」 と話した。
この発言に対して怒った同党の立花孝志党首が8月12日に同番組を生放送中だった同局を訪問した。しかしマツコさんに会うことができず、「MXさんが謝罪するまで、毎週お邪魔する」と今後も“突撃デモ”を止めないことを宣言。翌日の13日も、東京都内で行った国政政党設立会見で、マツコさんを再び非難した。
マツコさんの所属事務所は13日、サンケイスポーツの取材に応じ、「発言は別にあちらの党を否定したものではないし、なぜこんな騒ぎになっているのか。残念です」と語った。マツコさんも「警察の方にも警備の方にもMXさん側にもご迷惑がかかるのが嫌」と困惑しているという。
一方、漫画家で保守派の小林よしのり氏は立花氏のマツコ“突撃”を「言論弾圧」とし、「『国会議員』という権力者が『一国民』の批判に対して、直接職場に押しかけて、圧力をかけているのだ」と指摘。国会議員である立花氏は「権力者の側」にいるとし「国民が払う税金で働き、食う身分である。主権者たる国民によって仕事をさせてもらえる身分なのだ。マツコ・デラックスはたくさん税金を払っているだろうから、N国代表はマツコに食わせてもらっているのだ。なぜマツコの言論を弾圧できる?」と断じた(13日のサンケイスポーツから引用)。
マツコさんは軽いタッチで自らの感想を述べたに過ぎないが、立花氏が過剰反応をするとは夢にも思わなかったにちがいない。立花氏の性格を知っていれば、こんな「災い」になる発言はしなかっただろう。
立花氏は、「戦争で」発言で世間を騒がせ、国会から辞職勧告決議を受けた丸山穂高衆院議員を入党させ、また無所属の渡辺喜美参院議員と参院会派「みんなの党」を結成した。
外野から見ていると、政治信念での結合よりも利害の一致とみたほうが良い。立花氏は「NHK」をぶっ壊す」と言いながら、「NHKの討論会に出たい」と言い放ち、政党要件を満たすため、N国党員5人を目指している。
国会議員にN国党への入党を呼びかけ、「入党してくれた議員には国から支給される政党助成金の1人分、年約2430万円を丸々渡す」と話す。立花氏は税金をどう考えているのだろうか。また税金とNHKの受信料との違いをどう考えているのか。法律をどう考えているのか。税金の使い道はどうでもよいが、NHKの受信料支払いは駄目なのか。理論に一貫性がない。理路整然とは話していない。私は理解に苦しむ。
マツコさんが言うように「ふざけて(票を)入れている人も」いただろう。しかし「相当数」かどうかはわからない。そして立花氏の「NHKを見たい視聴者だけが受信料を払えば良い」との立党精神に賛成して一票を投じた有権者が投票数のかなりの部分を占めていたのは確かだと思う。私の会社時代の同僚の中にも立花氏と同じ意見の人がいた。
今日、N国党に投票した有権者の何人が依然として同党を支持しているのだろうか。大半が失望しているだろう。現在でも雑誌やネットサイトには取り上げられていても、一時は熱に浮かされたように取り上げたテレビのワイド番組が現在、見向きもしなくなった。たぶん立花氏の言行に対して馬鹿馬鹿しくなったのだろう。
私も馬鹿馬鹿しくて小林氏のように「言論弾圧」などと「高尚な」批判はしたくない。「言論弾圧」を意図して立花氏は発言したのか?彼がそれほどの思想の持ち主なのか、一つ一つの言葉から、そうとは思えない。算盤を朝、起きてから、夜、寝るまではじいているとしか感じられない。
N国党の立花氏が参院選に当選してからの言行を知るにつけ、民主主義制度の弱点がさらけ出されたということだけは勉強になった。N国党に投票した「まじめな」有権者も民主主義について考えてほしい。
マツコさんは7月29日のTOKYO MX「5時に夢中!」(月~金曜後5・0)の番組中、「NHKから国民を守る党」(N国党)について「ふざけて(票を)入れている人も相当数いる」 と話した。
この発言に対して怒った同党の立花孝志党首が8月12日に同番組を生放送中だった同局を訪問した。しかしマツコさんに会うことができず、「MXさんが謝罪するまで、毎週お邪魔する」と今後も“突撃デモ”を止めないことを宣言。翌日の13日も、東京都内で行った国政政党設立会見で、マツコさんを再び非難した。
マツコさんの所属事務所は13日、サンケイスポーツの取材に応じ、「発言は別にあちらの党を否定したものではないし、なぜこんな騒ぎになっているのか。残念です」と語った。マツコさんも「警察の方にも警備の方にもMXさん側にもご迷惑がかかるのが嫌」と困惑しているという。
一方、漫画家で保守派の小林よしのり氏は立花氏のマツコ“突撃”を「言論弾圧」とし、「『国会議員』という権力者が『一国民』の批判に対して、直接職場に押しかけて、圧力をかけているのだ」と指摘。国会議員である立花氏は「権力者の側」にいるとし「国民が払う税金で働き、食う身分である。主権者たる国民によって仕事をさせてもらえる身分なのだ。マツコ・デラックスはたくさん税金を払っているだろうから、N国代表はマツコに食わせてもらっているのだ。なぜマツコの言論を弾圧できる?」と断じた(13日のサンケイスポーツから引用)。
マツコさんは軽いタッチで自らの感想を述べたに過ぎないが、立花氏が過剰反応をするとは夢にも思わなかったにちがいない。立花氏の性格を知っていれば、こんな「災い」になる発言はしなかっただろう。
立花氏は、「戦争で」発言で世間を騒がせ、国会から辞職勧告決議を受けた丸山穂高衆院議員を入党させ、また無所属の渡辺喜美参院議員と参院会派「みんなの党」を結成した。
外野から見ていると、政治信念での結合よりも利害の一致とみたほうが良い。立花氏は「NHK」をぶっ壊す」と言いながら、「NHKの討論会に出たい」と言い放ち、政党要件を満たすため、N国党員5人を目指している。
国会議員にN国党への入党を呼びかけ、「入党してくれた議員には国から支給される政党助成金の1人分、年約2430万円を丸々渡す」と話す。立花氏は税金をどう考えているのだろうか。また税金とNHKの受信料との違いをどう考えているのか。法律をどう考えているのか。税金の使い道はどうでもよいが、NHKの受信料支払いは駄目なのか。理論に一貫性がない。理路整然とは話していない。私は理解に苦しむ。
マツコさんが言うように「ふざけて(票を)入れている人も」いただろう。しかし「相当数」かどうかはわからない。そして立花氏の「NHKを見たい視聴者だけが受信料を払えば良い」との立党精神に賛成して一票を投じた有権者が投票数のかなりの部分を占めていたのは確かだと思う。私の会社時代の同僚の中にも立花氏と同じ意見の人がいた。
今日、N国党に投票した有権者の何人が依然として同党を支持しているのだろうか。大半が失望しているだろう。現在でも雑誌やネットサイトには取り上げられていても、一時は熱に浮かされたように取り上げたテレビのワイド番組が現在、見向きもしなくなった。たぶん立花氏の言行に対して馬鹿馬鹿しくなったのだろう。
私も馬鹿馬鹿しくて小林氏のように「言論弾圧」などと「高尚な」批判はしたくない。「言論弾圧」を意図して立花氏は発言したのか?彼がそれほどの思想の持ち主なのか、一つ一つの言葉から、そうとは思えない。算盤を朝、起きてから、夜、寝るまではじいているとしか感じられない。
N国党の立花氏が参院選に当選してからの言行を知るにつけ、民主主義制度の弱点がさらけ出されたということだけは勉強になった。N国党に投票した「まじめな」有権者も民主主義について考えてほしい。