
韓国・尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾裁判が、27日午後2時から始まった。尹大統領を弾劾するのかどうか?その結果は韓国国内だけでなく、不安定な東アジアの国際情勢、今後の日韓関係にも大きな影響を与える。
裁判結果は弾劾訴追案の可決から180日以内に出されるが、審判にあたる裁判官を巡る混乱も起きている。9人の裁判官のうち6人が賛成すれば弾劾となるが、3人が空席状態だ。このため12月26日、裁判官の任命同意案は野党の賛成のみで可決された。しかし任命を行う韓悳洙(ハン・ドクス)首相が与野党の合意が必要と訴え任命を拒否した。これに対して、野党側は弾劾訴追案を提出し、採決が行われる見通しだ。
今回の政治的混乱は、尹大統領の戒厳令宣告が直接の原因であり、尹大統領の政治的な責任は重い。民主主義制度の根幹を揺るがす政治行動だからだ。だからと言って大統領だけに責任はない。韓国の最大野党「共に民主党」の責任も大統領と同じ程度に重い。「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)党首はポピュリスト政治家以外の何物でもない。
李氏自身、脛に傷を負っている。ソウル中央地裁はことし11月15日、公職選挙法違反の罪に問われた李氏に対し、懲役1年、執行猶予2年(求刑懲役2年)の有罪判決を言い渡した。同氏を巡っては4件の公判が行われているが、最初の司法判断となる。
李氏は与党の言行すべてに反対し、韓国の国政を完全に止め、混乱の一端をつくり出している。また自らの容疑に対する判決への遅延を求め、あらゆる法律手段を駆使している。
さらに李氏は韓国大衆の群集心理につけこみ、自らの保身と政権奪取のみに心を奪われている。19世紀のフランスの社会心理学者ギュンターヴ・ル・ボンの著作「群集心理」そのものの大多数の韓国国民を操っている。
ル・ボンは群集の心理は衝動的で、動揺しやすく、興奮しやすい。また群集は暗示を受けやすく、物事を軽々に信じやすいと述べている。
一人に日本人として隣国の政治に干渉したくはないが、感情的にはいい加減にしてほしいと願う。1392年に成立し、日本によって倒された李氏朝鮮の500年の歴史も現在の韓国の政治情勢とよく似ている。
李氏朝鮮では国王が交代するたびに、国王の取り巻き連中の暗闘が繰り広げられた。現在も韓国の大統領が交代するたびに、元大統領は汚職などの罪で投獄される。北朝鮮も李氏朝鮮と同じ世襲制の金王朝が3代続いている。
「歴史は継続する」。歴史の特質の一つだが、朝鮮半島の政治情勢は、まさにこの法則に合致する。民主主義制度は「議論と妥協」の制度だ。韓国野党の政治家は理解しているのだろうか?まあ、多くの日本の政治家にも言えることだ。
この意味では、尹大統領は戒厳令布告という致命的な過ちを犯したが、小手先の手段を用いずに信念をもって国政を運営している政治家だ。東アジアではあまりいない政治家であり、この点に関してだけはイギリスの元宰相ウィンストン・チャーチルと似ている。
裁判結果は弾劾訴追案の可決から180日以内に出されるが、審判にあたる裁判官を巡る混乱も起きている。9人の裁判官のうち6人が賛成すれば弾劾となるが、3人が空席状態だ。このため12月26日、裁判官の任命同意案は野党の賛成のみで可決された。しかし任命を行う韓悳洙(ハン・ドクス)首相が与野党の合意が必要と訴え任命を拒否した。これに対して、野党側は弾劾訴追案を提出し、採決が行われる見通しだ。
今回の政治的混乱は、尹大統領の戒厳令宣告が直接の原因であり、尹大統領の政治的な責任は重い。民主主義制度の根幹を揺るがす政治行動だからだ。だからと言って大統領だけに責任はない。韓国の最大野党「共に民主党」の責任も大統領と同じ程度に重い。「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)党首はポピュリスト政治家以外の何物でもない。
李氏自身、脛に傷を負っている。ソウル中央地裁はことし11月15日、公職選挙法違反の罪に問われた李氏に対し、懲役1年、執行猶予2年(求刑懲役2年)の有罪判決を言い渡した。同氏を巡っては4件の公判が行われているが、最初の司法判断となる。
李氏は与党の言行すべてに反対し、韓国の国政を完全に止め、混乱の一端をつくり出している。また自らの容疑に対する判決への遅延を求め、あらゆる法律手段を駆使している。
さらに李氏は韓国大衆の群集心理につけこみ、自らの保身と政権奪取のみに心を奪われている。19世紀のフランスの社会心理学者ギュンターヴ・ル・ボンの著作「群集心理」そのものの大多数の韓国国民を操っている。
ル・ボンは群集の心理は衝動的で、動揺しやすく、興奮しやすい。また群集は暗示を受けやすく、物事を軽々に信じやすいと述べている。
一人に日本人として隣国の政治に干渉したくはないが、感情的にはいい加減にしてほしいと願う。1392年に成立し、日本によって倒された李氏朝鮮の500年の歴史も現在の韓国の政治情勢とよく似ている。
李氏朝鮮では国王が交代するたびに、国王の取り巻き連中の暗闘が繰り広げられた。現在も韓国の大統領が交代するたびに、元大統領は汚職などの罪で投獄される。北朝鮮も李氏朝鮮と同じ世襲制の金王朝が3代続いている。
「歴史は継続する」。歴史の特質の一つだが、朝鮮半島の政治情勢は、まさにこの法則に合致する。民主主義制度は「議論と妥協」の制度だ。韓国野党の政治家は理解しているのだろうか?まあ、多くの日本の政治家にも言えることだ。
この意味では、尹大統領は戒厳令布告という致命的な過ちを犯したが、小手先の手段を用いずに信念をもって国政を運営している政治家だ。東アジアではあまりいない政治家であり、この点に関してだけはイギリスの元宰相ウィンストン・チャーチルと似ている。







