本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

出雲の国は神在月

2018-11-17 11:25:54 | 住職の活動日記

11月は神無月ですが、

出雲大社では今月は神在月

全国の神さまが出雲の国に

お見えになるという月です。

11月17日の今日神さまをお迎えする

儀式が執り行われ

24日まで出雲大社で神さま方の

会議が執り行なわれるのです。

 

 

本殿の周りには

たくさんの祠があり

そこが全国の神さまのお休みどころ

ということだそうです。

 

 

美しい塀越しに見る本殿の姿は

見事なものです

 

 

新しく葺き替えられた塀の屋根

檜皮葺の流れる線は美しい

その足元を見ると

 

 

礎石に合わせて木を削るという

古いものはそのままに

傷んだところだけ修復するのが

出雲大社の方法だそうです。

 

 

いつ見てもここの注連縄は圧巻で

独特の形をしています。

 

博物館では

 

 

元の大社の姿はこうではなかったか

という模型が数種類展示してあります

 

 

というのは、

発掘調査でこういう柱が出て来て

 

 

やはり、記録に出て来るように

数十メーターの高さに

本殿を築いたということが

わかったのです。

 

 

3本の大きな柱を束ねて1本にし

9本の柱で支えるという、

しかし、

思うにそれでは横揺れに

対応出来ないのではないかと、

 

ところが、

翌日たまたま案内された

神魂神社(かもすじんじゃ)

 

 

生憎この日は雨

出雲大社より古いという

その柱の構造を見て

納得したのでですが

9本の柱を囲うように

補助の柱を立て

その補助の柱を横木の柱で固定する

そうすれば、

48メーターという高さも

可能だったのではないでしょうか。

 

昔から日本におられた神さま方

それを国津神と呼び

高天原から降りこられた神々を

天津神(あまつかみ)

神さまの名前はいろいろ呼び方が

違っていて分かりにくいのですが

一つには

大和王権というのが天津神で

昔らの神々との融合ということを

国譲りの物語で表現している

のでしょう。

 

私たちもお参りの時

「天神地祇」(てんじんちぎ)

ということを言いますが

天神というのが天津神で、

地祇というのが国津神

両方の神々にお参りする

ということで、

天神地祇ということを

唱えるのでしょう。

 

やはり出雲の国は

銅鐸や宝剣がたくさん出土し

その文化の深さを思い知ります

 

京都にも「出雲」という地名も

あるようですし、

東寺の紋も「八雲紋」です。

何がしらの歴史の流れを感じる

そのような気がしました。

 

年に一度の神々の集まり

これからの日本の行く末も

問題山積みです

どうか、

実り多いものがありますように

祈るばかりです。

 

 

 

 

 

コメント
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