本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

深謀遠慮(しんぼうえんりょ)

2018-11-02 17:09:56 | 漢字

トヨタのクラウン

新しく生まれ変わったようです。

いつかはクラウン!!

といっていたこともありましたが

今ではトヨタの高級ブランドは

「レクサス」という

海外の車と渡り合える車が

トヨタの中でも上位を占めている

ようです。

 

そのクラウンのコマーシャルか何かで

見たのですが

「深謀遠慮」

という言葉を使っていました。

ずっと先のことまで考えて

計画を練ること、

と広辞苑には出てきます。

 

日本に合うサイズは

クラウンがジャストではないかと

そこにクラウンの立ち位置を

考えて、将来を見据えて

更なる進歩を目指そうと

いうのでしょう。

 

「遠慮」

ということも、

遠いおもんぱかりと書きます。

普通には、差し控える

というような意味で使います。

「何々をご遠慮ください。」とか

しかし、第一に出て来る意味は

遠い先まで考える。深い考え。

ということです。

『十地経』では第七遠行地と

遠く行くと書きますが、

意味は行(ぎょう)が完成する

ということのようです。

 

「深謀」は深いはかりごと

ということです。

 

「深謀遠慮」ということは

賈誼(かぎ)という方が

秦の国が滅んだ理由を書いた論文

『過秦論』という中に出て来る

言葉です。

「深謀遠慮知化」

知化とは事象の変化に精通している

ということで

そういう士がいなかったわけでもない

敢て忠を尽くして過ちを

正そうとする者がいなかった。

 

秦の始皇帝は

自分の能力に満足して

人に問うことがなく、

その結果

過ちを犯しても変えることが

出来なかった。

ということが秦という国が滅んだ

理由といっています。

 

世界のトヨタ

敢てこの言葉をもってきたことは

やはり危機感というものを

捉えているのではないでしょうか

万機公論に決すべし

素直に謙虚にあらゆる人の声に

耳を傾けなければ

トヨタという屋台骨は

支えることができないという

ずっと先のことまで考えて

深い考察が必要ということ

なのでしょうか。

 

そういえば、

〇〇庁、という官庁、

難しい字で書けば廰となります

聴という字が入っています

民の声を聞いて政をした

ということが始まりのようです。

 

なかなか考えさせられる

「深謀遠慮」

という言葉です。

 

 

 

 

 

 

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