帰省中に少し時間ができたので、お天気もいいし桜島へドライブすることにしました。
都城からは鹿児島市からフェリーで渡るより、地続きの大隅半島から行く方が近いのです。
途中、黒酢で有名な福山を通り、「桷志田(かくいだ)」の看板を見つけたので立ち寄ることにしました。
高級な黒酢で知られている会社ですが、黒酢の壺畑がよくテレビの旅番組に登場しているので、見てみたかった場所でした。
辿り着いてびっくり、駐車場が4か所位あって、販売所とその上に黒酢レストランもある観光地化したところでした。
壺畑はショップの裏側にあって壮観でしたよ。
山を背に、錦江湾を臨む絶好のロケーションで黒酢が手造りされています。
職人さんたちが作業中でした。
ここの黒酢は3年をかけて熟成され、5年、10年ものもあり、壺1個1個にラベルが貼ってあります。
その発酵熟成期間を堅持するために、約2万もの壺があるのだそうです。
福山町の良質な湧き水、豊かな自然の賜物ですね。
ショップ内にはおしゃれな容器に入れられた、さまざまな黒酢商品が並べられていました。
小さなすし黒酢などを買い、黒酢ソフトも食べてみて、美味しかった。
レストランも行きたかったのですが、まだ11時だったので諦めました。
福山から垂水へ。
錦江湾沿いに桜島を眺めながらのドライブはホントに気持ちいいものでした。
道の駅「たるみず」では足湯につかりながら、ゆったりと眼前の桜島を眺めている人々が。
このあたりではカンパチの養殖が盛んで、道の駅のレストランでその漬け丼を食べてみました。
新鮮で、身がプリプリ、とっても満足でした。
いよいよ桜島に入ります。
大正3年(1914)の大噴火の時、埋まった「黒神埋没鳥居」。
この時の溶岩流で、それまで海峡で隔てられていた桜島と大隅半島とが陸続きになったそうです。
噴火すると今でも都城にも火山灰が降ってきます。
この日の山は穏やかでした。
林芙美子の本籍地が桜島の古里町で、11歳の時住んでいたそうです。
石碑と芙美子像とが山をバックに、海を見下ろす静かな場所にあります。
「花のいのちはみじかくて 苦しきことのみ多かりき」
林芙美子がよく色紙に書いていた文だそうですが、出典は不明だとか。
私は小学6年生頃、家族や叔母たちと一緒にここに来た想い出があり、この碑の周りで撮った写真があるのを憶えています。
あの頃からすると、桜島の道路は見違えるようになっていましたが、この場所の下にある古里温泉の寂れようはショックでした。
1軒の大きなホテルは廃業時のまま、荒れるに任せている状態でした。
昔は溶岩道路といって、このような溶岩が道路の両側にあった記憶があるのですが、ここは有村溶岩展望所。
溶岩の散歩コースがある展望所です。
その展望所から見た桜島。
活動している雄大な山ですね。
展望所からの錦江湾の美しさも格別でした。
道路沿いに頑丈なバス停か?と思ったら、コンクリートでできた退避壕がいたる所にあります。
小学生たちもヘルメットを被って下校していました。
活火山とともに暮らしている桜島の人々。
何があろうと鹿児島のシンボルである桜島。
想い出遥かであった桜島を再び身近に感じた、小さな旅でした。
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