8月23日のEテレ「日曜美術館」の「あるがままのアート」特別展を見て心動かされ、早速ネット予約して東京藝大美術館へ行ってきました。
今年初めての上野公園です。
こちらは入口の国立西洋美術館で開催中の「ロンドンナショナルギャラリー展」。
ひまわりの絵とパラソルが夏空にマッチしてステキ!とパチリ。
今回はゴッホではなく、こちらの展覧会です。
いやぁ、こんな人の少ない上野公園なんて初めてです。
いつもいつも、平日も人で溢れている場所がこんなに広く、空が高い。
美術館も動物園も予約制だから、そして外国人観光客の姿がないからでしょうね。
藝大の奏楽堂の建物。
昔、一度コンサートに来たことがあります。
ここから少し歩いたところが藝大美術館です。
発熱チェックを受け、手指の消毒をし、1時の予約だったので少し待合室で待ちました。
会場に入ると、こんな作品が迎えてくれました。
この展覧会は「既存の美術や流行、教育、障害の有無などに左右されず、ただひたすら自由に独自の世界を創造し続ける
アーティストたちの特別展」とあり、サブタイトルは「人知れず表現し続ける者たち」。
天子のハンドベルシリーズ 肩を組合って
天子のハンドベルピザ
コストコのピザの箱を額に見立てています。
山際正己さんの作品 「正己地蔵」によって埋め尽くされた空間。
川上建次さんの作品には圧倒させられました。
下の絵のタイトルは「いじめられっ子キーピー」。
その精密さに気が遠くなるような「折り葉」の動物たち。渡邊義紘さんの作品。
小さな枯葉を折り紙のように折ったもの。手技の妙に驚かされます。
布製の丸い形のオブジェにたくさんのボタンをつけたもの。井村ももかさんの作品。
その行列に、私はとっさに「風の谷のナウシカ」の「オーム」を連想してしまいました。
こちらもすごい作品、澤田真一さんが滋賀県栗東市の山中の窯場で制作しているそうです。
見たこともない奇怪な動物たちですが、どこかユーモラスで味わい深いです。
福井誠さんの作品。数多の眼を持つ異星人のように見えました。
日曜美術館で見た凄い作品の数々を実体験できました。
個性的を通り越した「これまで見たこともない作品」たちに人間の創造力の力強さに感動した次第。
「アール・ブリュット」の意味を独学のアーティストたちの作品とだけしか、これまで解釈していませんでした。
この展覧会を見て、仏語の意味の「生の芸術」ということがおぼろげながら理解できた感がします。
芸術は、アーティストに障害があるかどうかといった属性ではなく、その作品そのものに投影される
アーティストの生命によって生まれるもの。
魂の発露のような、あるがままの表現に心がゆさぶられるのかもしれません。
本当に思い立ってきて、良かったと思いました。