『ほのぼのマイタウン』気まま通信

『ほのぼのマイタウン』のブログ版~見たこと、聞いたこと、伝えたいことを自由に気ままに綴ります。

「若い力と市民団体の連携を考える」シンポジウム開催

2017-11-30 01:03:20 | 講演会・催し


     11月26日、府中の多摩交流センターで東京TAMAタウン誌会主催のシンポジウムを開きました。

     タウン誌会では5年前から多摩交流センターが助成、支援した市民活動団体のその後についてアンケート調査し、

     その中から多様な事例の市民団体を取材し、報告書を作ってきました。

     そして昨年1月には、「市民ネットワーク活動のこれまでとこれから」と題してシンポジウムと交流会を国分寺で開催。

     多摩地域の地域貢献、地域振興などの市民団体、多摩大学の学生にも活動を発表してもらい、その後参加の活動団体の方々との交流会を持ちました。

     その時のグループ意見交換の際、みなさんの共通した希望が「メンバーの高齢化、活動のマンネリ化を防ぐために若い力がほしい」ということでした。

     交流会での熱気あふれる参加者は多摩地域のさまざまな課題に立ち向かい、それを共有する人々であることを再認識させられました。

     初対面ながら意気投合して話に花が咲く光景があちこちで見られ、私たちも企画して良かったと喜んだものでした。


     このような過程を経て、昨年度は多摩地域の大学を調べ、市民団体との連携を活発に実施している大学を取材しました。

     その中から今回、多摩大学、明星大学、武蔵野美術大学の担当教授、担当部署の方と学生さんたちに発表してもらう企画を立てた次第です。

     11月最後の日曜日、さまざまなイベントが重なる日でしたが、大学の先生方、学生さん、活動団体の方々に集まっていただきました。


     「若い力と市民団体の連携を考える」
      3大学ならではの多様な活動を発表

            
            

     トップバッターは武蔵野美大の齋藤啓子先生と大学院2年の松本昌さん。

     先生と学生さんが狭い所に一緒に並んで発表してくださる姿が微笑ましいです。

     齋藤先生は「地域社会につながるデザイン」と題して、つながる、つなげるをキーワードに現在進行中の市役所や地域団体との連携事業について話してくださいました。

     商店街との課題解決型プロジェクト、ノーマライゼーションという同じテーマで集団をつなげる事業(障がい者作品展、異才たちのアート展、みんなでつくる音楽祭)など

     地域社会のさまざまなシーンでムサビの学生たちは市民とともに活動しています。

     松本さんは11月8日付けブログのムサビワークショップ発表会で紹介した人。

     是非ともとお願いして、「小川用水応援団」と今秋、小平市内で開催した「景観まちづくりセミナー」について、美大生だからこその独創性を示してくれました。


            

     多摩大学からは梅澤佳子先生が「経営情報学部における活動内容の紹介と事例発表」について。

     多摩大には地域(企業、行政、他大学・高校、市民)と大学をつなぐ「地域活性化マネジメントセンター」があります。

     梅澤ゼミでは近隣の人々や高齢者、こどもたちと「みんなの食卓」プロジェクトや「近隣交流七輪」プロジェクトなどを実施しています。

     また、大学の非公認マスコットキャラクターを作りたいと、寄付集めも学生たちでやり、子どもたちに人気のキャラクターが誕生したそうです。

     印象に残ったのは「今どきの学生はアルバイトも遊ぶ資金稼ぎではなく、学費や生活費のためにやっている者が多い現状。

     ボランティアも交通費程度の経済的支援(有償ボランティアなど)が必要ではないか」と話されたこと。

     

     明星大学からは明星大学ボランティアセンター担当課長の西田剛さんと1年生の松崎千里さんが発表してくれました。

     明星大ボランティアセンターは平成20年に設立され、学生ボランティアの拠点となっていて、21の学内登録団体、また個人参加も支援しています。

     大学近隣で高齢者が定期的に集まる会に学生が参加し、音楽や落語など一芸で場を楽しませているとか。

     近いので授業の空き時間を使ってできる、身近な活動場所になっています。

     多世代交流、コミュニケーション能力向上につながり、双方にWIN WINの関係が作れたそうです。

     学生の立場からフレッシュで元気いっぱいの松崎さんがボランティアの意義、現状、これからの夢について語ってくれました。



     後半はグループワーク、熱意に満ちた時間

               

     後半は4つのグループに分かれて、齋藤先生に進行をお願いしました。

     ウォーミングアップとして2人1組になりお互いの共通点を3つポストイットに書いて挙げる。

     STEP1、STEP2で大学に知っている先生がいるか? どのようにつながったか?

     STEP3で つながり、連携のしくみに若い力を生かすには?その課題、アイデアは?

     ほとんどの参加者が初対面にもかかわらず、齋藤先生の絶妙なリードで熱心にしかも和気あいあいと話し合っていました。


                
                 参加者の年齢は大学1年生から70(あるいは80?)代まで

                
                 1グループでこんなにたくさんの提案、意見がでました。

                
                 1年生の松崎さんが堂々と自分のグループのまとめを発表しました。


     4つのグループからは次のような意見がでました。

       〇若い力を労働力として考えていてはうまくいかない。対等なパートナーとしてやっていくとうまくいく。

       〇学生は地域への愛着よりはやりたいことが第一。

       〇若い人だからできることがある…子どもと接することが上手。重い物を持ってくれる(?)

       〇セクハラ、モラハラがないよう学生への配慮が肝心。

       〇学生側として、時間の少ない学生に活動時間を合わせてほしい。

       〇大人とのコミュニケーションを通して、やりがいをしっかり見つける(学生側)。

       〇卒業していくので、次の世代に伝えていくことが大切。

       〇学生が意欲的に活動できるよう、やる気を出させるのも大学の役割。

       〇大学、学生、市民の信頼関係が作れるかどうかが大切。


     1時から5時過ぎまで、先生、学生、参加者が共有した時間は有意義なものでした。

     参加の皆さまと会場協力の交流センターの方々へ心から感謝いたします。






     

      

     

     

     

     

     

     

     

     

     


     


     


     

     

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読んでみて!矢部太郎さんの『大家さんと僕』

2017-11-24 23:58:44 | キラリ人


   お笑い芸人カラテカの矢部太郎さんのエッセイ漫画が単行本になりました。

   『小説新潮』に連載中からお父さんの絵本作家、やべみつのりさんからその漫画のコピーが送ってきていましたので、

   その面白さに家族中ではまっていたものです。


          


          

   
    6年前に取材したときの記事の最後に「次はどんなことに挑戦してくれるのか、期待しています」と書いたのですが、

    こんなステキな漫画に挑戦して、ますますのマルチな才能発揮ですね。

    一軒家の2階を借りて住む矢部太郎さんと、1階に住む87歳の大家さんとの日常を描いた漫画。

    この二人の会話のギャップと間(ま)がまず面白いです。

    いつも「ごきげんよう」と挨拶する上品な、一人暮らしのおばあさん。

    2人の距離が近くなったのは、毎月家賃を手渡しすることから。

    その度に大家さんがお茶に誘い、矢部さんは昔の話を聞き、おばあさんのことを知っていきます。

    私は「これだ!」と思いました。

    家賃振り込みでは生まれないコミュニケーション、大家さんと店子には人と人とのつながりが昔はありましたよね。

    近くに住んでいても、いつも挨拶のみではその人のことは分かりません。


           

    大家さんの好きな伊勢丹のレストランでランチをしたり、「死ぬまでに一度は行きたい」と大家さんが言っていた鹿児島県の知覧まで矢部さんは連れて行きます。

    知覧特攻平和会館、指宿の砂風呂、これらはこの3月に私が孫連れで行った場所でもあります。

    2人の時折ズッコケながらもお互いを思いやる気持ちが、ほっこりと心温まります。

    絵のせいもあるでしょうが、2人とも本当にいとおしくなるほど可愛いです。
   
    矢部さんの自然体の優しさ、繊細さに、この人は両親にとても愛されて育ったのだろうと想像します。


    はるか昔の学生時代、私も大家さんの敷地に建てられた平屋のアパートに住んでいた頃を思い出しました。

    5部屋のうちの1部屋はおじいちゃんの昼間の隠居部屋になっていて、よく昔話を聞いたものです。

    母屋の息子さん夫婦にもおまつりや潮干狩りに連れていってもらったり、本当にお世話になりました。
  
    今でもお名前も顔もはっきりと憶えています。


    これからの世の中はますます独り暮らしの高齢者が増えていきます。

    矢部さんが一つ屋根の下に住むようになって、兄弟を亡くし落ち込んでいたおばあさんが元気になったそうです。

    広い家に住む独り暮らしの人は異世代交流のために、空き部屋を活用してもらいたいなあ。


    ゲラゲラ、クスクス笑えて、なんだか教えられる・・・おすすめの本です。


    『大家さんと僕』新潮社発行 ¥1,000(税別)


    


    

    

    
    
    


  

    

    

    

    

    

    

    
       
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桃太郎さんの「獨展」

2017-11-23 23:54:44 | 講演会・催し


         旧友である書家の桃太郎さんの個展を観に有楽町マリオンへ出かけました。

         彼は毎年のようにこの有楽町朝日ギャラリー、交通会館やコレド室町のギャラリーなどで展覧会を開いています。

         地元野田市のタウン誌「とも」に「書のある風景」というコラムを連載していて、もう30年近く続いているはずです。

         私の方にも長年送ってくれ、それを読むことで彼の近況がわかる次第。


           


         会場に足を入れるとすぐに桃太郎さん愛用の筆が置かれた文机があり、秋のしつらえの中に書家の日常が重なります。


           

                 
              

              

              



         書については全くの門外漢ですが、彼そのままの自由で、素朴でダイナミックな作風です。

         書道科の大学院卒業後、書の道一筋を歩んできた人です。

         上田桑鳩氏の愛弟子で、師の没後は独り新しい書の表現を模索しつつチャレンジしてきました。

             
              
                   母の碑

            
                   母の碑 碑文

         鹿児島県生まれ。いつも故郷に残る一人暮らしの母上のことを案じ、毎年帰省していました。

         が、6年前に母上が亡くなられ、7回忌を迎えた今年実家の土地に母を偲ぶ碑を建てたそうです。

         碑に刻まれた息子の書と母の一生を書いた碑文に感動しました。

         もし彼が亡くなったとしても、それは後の世までも生きた証として、作品として故郷に遺るでしょう。

              

         桃太郎さんご夫妻(本人が写真はイヤだというので、遠目で撮りました)。

         この日(22日)は展覧会最終日、お二人とも少々お疲れ気味でした。

         その交友の広さを示すような観覧者の多さでした。








         

              

          
 

       
         
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ささやかな干し柿作り

2017-11-23 00:23:31 | 身辺雑記


      わが家の庭とも呼べぬ片隅に柿の木があります。

      十数年前、自然に生えてきたもので生長してからも実はつけませんでした。

      ところが7,8年目でしょうか、初めて3個くらい実がなりました。

      「実のなる木がほしい」とやはり十年以上前に、夫がキンカンの木を買ってきて植えたのですが、

      ちょっとだけ花をつけるものの、実は一度も成ったことがないので(ほったらかしだから)、

      柿の実を発見した時はそれはうれしくて・・・・

      期待して食べてみたら・・・みごとに「渋柿」でした。

      
      それからは年ごとに実の数が増え、数年前から干し柿にしています。

      今年もこれだけ収穫しました。

           

           
            皮をむいて

           
            ひもをつけ

      これまでは数も少なかったので、皮をむいたものをそのまま軒下に吊るしていたのですが、

      今年は真面目に(?)やろうと、ネットで作り方を調べました。

      そこで殺菌のため熱湯にくぐらせ、スプレーで焼酎を振りかけ、甘くな~れと丁寧に拭きました。


            
             ひとつは例年通り軒下に

            
             あとのふたつは百円ショップで買ってきたミニ物干しハンガーに吊るして、ベランダに

      残ったものは焼酎で渋を抜くあおし柿に挑戦してみました。

      あおし柿とは南九州で使われる言い方のようで、関西や中国地方では「あわし柿」というとか。



      毎年、わが家の吊るし柿はささやかながら甘い干し柿になってはくれるのですが、

      お歳暮に夫の友人からあのブランド干し柿「市田柿」が長野から送ってくるのです。

      友人自らが今はプロとして作っているその柿の見事さ、美味しさ!

      哀れ、わが家の柿は3,4個食べられた後は毎年、冷蔵庫の片隅に追いやられてしまうのです。

      今年はそういうことがないよう、友人にもおすそ分けできるような干し柿をと思っているのですが・・・

      さてどうなりますやら?

      こちらの愛情のかけ次第でしょうね。





      【まちかど情報】
       ◇「若い力と市民活動の連携を考える」シンポジウム
        ~学生が地域活動にどうしたら充実感を持てるか~
        11月26日(日)13時~17時
        多摩交流センター(府中駅北第2庁舎6階 京王線府中駅徒歩2分)
        参加無料
        ☛武蔵野美術大学、多摩大学、明星大学の担当、教授、学生が地域との連携について、その事例を発表。
         参加の多摩地域で活動の方々と交流、意見交換会を実施。個人の方もどうぞ。
        主催:東京TAMAタウン誌会
        (問合せ)090-8871-0516 松永


       ◇みんなでつくる音楽祭in小平
        12月2日(土)12時~19時
        小平市中央公民館全館
        参加無料
        ☛音楽のジャンルも、世代も、障がいの有無も、すべてボーダレス。音楽の力で目指そう、心のバリアフリー!
        (問合せ)042-341-0861 みんなでつくる音楽祭in小平実行委員会(中央公民館内)

       

      
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雨の上野公園で「ゴッホ展」を

2017-11-21 01:43:17 | 講演会・催し

      
             

             


       「ゴッホ展」巡りゆく日本の夢 を東京都美術館へ観に行きました。

        昨年の今頃もここへ「ゴッホとゴーギャン展」に来たはず(?)と思って、ブログを見たら何と11月16日付けに投稿していました。

        雨の土曜日、もしや行列では(?)と案じていましたが、意外にもすんなり入れました。

        が、会場内はかなり混雑していて、近くでみたくてもあまりみられない絵もありました。


        6年前からアムステルダムのファン・ゴッホ美術館と綿密な打ち合わせを重ね、世界各地のコレクションと交渉を重ねて実現した展覧会。

        日本での3会場を巡回した後はファン・ゴッホ美術館でも開催されるのだそうです。

        その意気込みが分かるような、ゴッホの作品をはじめ浮世絵、書籍、草稿、写真、芳名録、16㎜フィルムに至るまでの展示。

        本当によく集められたものとその数の多さに驚かされ、感嘆します。

        じっくりと観てまわるには2時間以上かかりそうです。


        ゴッホが生まれたのは1853年、ペリー来航の年なのですね。

        パリの画商の店で大量の浮世絵をみて以来、自身も当時は安価だった浮世絵を収集し展覧会を開くほど魅せられていました。

        これまでゴッホの絵は浮世絵の影響を受けていることは知っていましたが、ゴッホの日本への強い憧憬、日本をユートピアだと夢見る気持ちが改めて分かりました。

        南仏アルルに降り立った日は積雪で、その風景を「まるで日本人画家が描いた冬景色のようだった」と手紙に記したとか。

        ゴッホにとって南仏はまさに「日本」そのものだったようです。

        
        リーフレットの《花魁》はじめ、歌川広重の《亀戸梅屋敷》と《種まく人》との対比など興味深く、花魁の大胆な赤の色使いに魅せられました。

        私が印象に残ったのは日本初公開のこの絵です。

               
               《ポプラ林の中の二人》一筆箋の表紙になっていたので、買いました。
                (実際の色はもっと淡い色です)

        草花に吹く風、その中を歩く二人にストーリーが生まれてきそうです。


        
        生前には作品が1点しか売れなかったとも言われるゴッホ、その不遇な生涯を思うと日本への叶わぬ夢に胸が締めつけられます。

        しかし没後、今度は逆に日本人がゴッホを賞賛し、憧れるようになりました。

        ゴッホが眠る地であり、医師ガシェの遺族がいるオーヴェールに佐伯佑三など多くの芸術家や学者が巡礼に出かけたとか。

        ガシェ家を訪れた日本人240名余りの署名が記された芳名録も展示されていました。

        着物姿で墓地を訪れている様子を映した、昭和2年の貴重なフィルムも見ることができましたよ。


        日本人のゴッホ好きはその歴史からもみてとれるのですね。

        私もその一人ですけれど。


        


               
                傘の花の中で黄金色のイチョウがひときわ輝いていました。
                去年もこのイチョウを撮っていました。

               
                上野駅コンコースには「パンダフル クリスマス シャンシャン♫心躍るクリスマス」と
                アトレ上野の大きなポスターが。キャッチコピーも絵も上手いですね~

                
                その横には大きなツリー。
                ついこの前まではハロウィーンのディスプレイだったのに。
                日々が過ぎ去るスピードについていけません。
                




         ◇ゴッホ展 来年1月8日まで東京都美術館で

    

        


        
        

        


        


        
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