談話サロンでご一緒している、田中秀穂先生の銀座での個展へ行ってきました。
田中先生は長年にわたり、武蔵野美術大学テキスタイルデザイン科で教えて来られた方です。
私はデザインのことは何もわかりませんが、変化する線の表現やおしゃれな色合いが大好きです。
今回はこんな作品が!
組み合わせがすべて異なる、木製の5センチ四方位の作品群。
デザインも色も本当に素敵で、ブローチにしたいです。
田中先生の瑞々しい感覚に感服します。
このような大作もありました。
これは何だと思います?
個展が開かれた小さなギャラリー「巷房」のコンクリート床です。
年季が入っているでしょう?
巷房が入っている奥野ビルは1932年に施工され、その2年後に隣接する新館ができたのだそうです。
その当時は「銀座アパートメント」という最先端の高級アパートで、第2次大戦で周りが焼け野原になってもここだけは残ったのだとか。
銀座1丁目の超近代的ビルに囲まれた中で、一層目を引くレトロな建物です。
エントランスの郵便受けはギャラリーの案内がずらり。
今はデザインとアートの最先端発信基地と姿を変え、多くのギャラリーやアンティークショップが入っています。
古い金庫の上に置かれた案内ハガキの数々。おしゃれですね。
エレベーターも当時のままの手動式だったのにビックリ!
銀座最古のエレベーターだそうです。
ボタンを押して自分でドアを開け閉めするのですが、若い女性がその前で立ったまま待っているので、教えてあげました。
エレベーター周りのタイルも得も言われぬ色でした。
個展を見に行って、思いもかけない87年前の素敵なビルとの出合い。
田中先生はこれまでにも巷房で個展を開いていらっしゃるようですが、先生の作品はこのビルの雰囲気にピッタリです。
アパートの時代は共同浴場であったという地下にも行ってみました。
ここで個展をやっていた男性はやはりこの空間が好きで、作品展を開くのだとか。
今回は3階と地下しか見られなかったのですが、次はくまなく探検してみたいです。
■奥野ビル 中央区銀座1丁目9-8 (巷房は3F)