会場入口に「ご自由にどうぞ」とありましたので、戴いてきたポスターです。
この絵も入ってすぐの場所に展示されていました。
5年振りの開催、何だか懐かしい思いがしました。
初日(17日)のオープン間もない時間でしたので、まだ入場者はまばらでした。
会場は小平市花小金井の三菱電機ビルソリューションズ株式会社の教育センター体育館。
絵は車いすの人も見やすいように低い位置に展示されています。
〈ラムネとなかよし〉飯原孝
〈柿〉大石順教
私が口筆で描く方を知ったのは大石順教さんが初めてでした。
当時有名で、ご自身両腕がない身でしたが、障がい者の社会復帰に半生を捧げた方でした。
〈雪の降る町〉水村喜一郎
しんしんと降る雪の夜に、家の灯りが温かいです。
〈小径〉右と〈供物〉左 ナルシス・オケンゲ・オマソンボ(コンゴ民主共和国)
サリドマイドのため両腕がマヒ、人文学教授の国家資格を持つ方。
ハッとする異国の風を感じました。
〈ギザのピラミッド〉クラウス・シュパニ(スイス)
〈秋の民家〉安達巌
何回も観ている私の好きな絵です。
〈カトレア〉南正文
小3の時、家業の製材所の機械に巻き込まれ両腕を失う。
14歳の時に大石順教尼に師事し、口での日本画と生き方の修行を始めたそうです。
〈夕日の中のカモメ〉ベンジャミン・ズニダルシッチ(スロベニア)
〈みくちゃんの砂遊び〉古小路浩典
作者の姪っ子ちゃんを描いた初期の作品。
ぷくぷくとした手足、細密な髪の毛、洋服の柄、この絵が口で描かれたとは信じられません(すべての作品が同様ですが、特に)。
可愛くて、作者の愛情を感じます。
この姪っ子さんが今では資格を取って、古小路さんの介助の手伝いをしてくれたそうです。
〈働く家族?〉井上忠
私の方でタイトルを見逃がしたのだと思います。
この方の作品も以前よく見て、表情が好きでした。
高校2年の運動会の騎馬戦で首を骨折し、首から下の神経が麻痺したのだそうです。
会場内のコーナーでは森田真千子さんの制作実演が行われていました。
その周りには森田さんの作品がズラリ。
笑顔を見せながら、色紙に文字と絵を描く森田さんは楽しそうでした。
生まれついての病気や運動時の事故などで、両手の自由を奪われた方々のここに至るまでの苦難を思うと、一つ一つの作品が愛おしくなります。
多くの人々に希望と勇気を与えてくれるでしょう。
SELF-HELP,NOT CHARITY(慈善ではなく自立)をスローガンに、誰もが生きがいのある人生を送るために、この展覧会は開催されています。
今日までの開催でしたが、来月には東京交通会館でも実施されますので、機会がありましたらお出かけください!
■絵画展 口と足で描いた絵
■6月23日(日)~29日(土)午前10時~午後6時 但し、23日は12時より
■東京交通会館B1ゴールドサロン JR有楽町駅前
■入場無料
※画家が会場にきて制作実演をします。