『ほのぼのマイタウン』気まま通信

『ほのぼのマイタウン』のブログ版~見たこと、聞いたこと、伝えたいことを自由に気ままに綴ります。

山崎章郎先生の新刊本『「在宅ホスピス」という仕組み』

2018-04-21 17:44:30 | キラリ人



             
              (株)新潮社発行 定価 1300円(税別) 


      ホスピスケアの第一人者で小平ケアタウンクリニック院長の山崎章郎(ふみお)先生から、3月20日に発行されたばかりの本を恵送いただきました。

      山崎先生は小金井市にある聖ヨハネ会桜町病院ホスピスで14年間勤務の後、2005年小平市御幸町に「ケアタウン小平」を創設されました。

      ケアタウン小平は一つの建物の中に24時間対応の在宅診療専門診療所、訪問看護ステーション、デイサービスセンター、2階にはアパートもある複合施設。

      地域の中でホスピスケアを!を目指し、ケアタウン小平チームとして一貫した事業を行っています。

      緑の中庭が美しく、訪れると気持ちが清々しくなる場所です。

      多くのボランティアさんが活動し、子どもたちにも遊びの場を提供する子育て支援へも取り組んでいます。



      2025年問題から生じるもの

      この本の中でまず触れられているのが、2025年には団塊の世代が75歳を超え、死亡者数が年間約153万人に増加すると推計されていること。

      2014年には死亡者数は約127万人だったそうですが。

      そのため現状のままの病院のベッド数では不足し、入院できない「死に場所難民」の出現が予測される。

      かといって新たに医療施設を整備しても、団塊の世代があの世へ旅立ってしまった後は、使われない無用の箱ものになってしまう。

      子孫に新たな「負の遺産」を残すことになるからです。

     
      
      私は「死に場所難民」という言葉を初めて目にしてギョッとしました。

      大学への入学難、就職難など「難」がつきまとってきた団塊の世代の私たち。

      友人たちと冗談で、「私たちが死ぬ頃はどこも満杯で、葬儀も出してもらえないだろう」と言っていましたが、

      それより前の「死に場所」にも「難」がつくのですね。

      冗談が現実としてやってくることを否応なく知らされました。


      
      私たちが住み慣れた地域で、できれば自宅を「死に場所」に、自分の意志で、人としての尊厳をもってこの世とおさらばしたい。


      無機質な病室の中で延命のチューブや医療装置に囲まれ、人生の最期を迎えたいと思う人は数少ないことでしょう。

      そのためには私たちが周囲にはっきりとした意思表示をしておくことが必要だと書かれています。



      「在宅ホスピス」ということ

     
      山崎先生はこれまで25年にわたるホスピスケアを通して、現在の在宅ホスピスににたどり着くまでの取り組みをこの本の中で詳述されています。

      ホスピス病院では入院患者にしかケアは提供できませんが、ホスピスチームが住まいに“出向くこと”で「最期まで家に居たかった」という患者さんの思いに応えることができる。

      そのことが命の危機に瀕しているすべての人にホスピスケアは必要であるという、ホスピス本来の理念にも適うものでした。

  
      

      実際、山崎先生はケアタウン小平を立ち上げてからも850人以上の方々を在宅で看取られています。

      患者さんの状況や家族の思い、それぞれが辛く、重い中で先生は一人ひとりの最終章に相対していらっしゃいます。

      「一人でも多くのがん患者さんが、自分らしく生きることができるような支援(緩和ケア)の在り方は、延命を目指した治療の継続以上に重大な課題ではないだろうか」と
     
      書かれているように、現場での実践に基づく緩和ケアの在り方に私自身の行く道を照らし合わせてしまいました。


      在宅ホスピスについて何を知り、何が課題なのか。

      先生はその教科書として書いたと記されていました。

      けれどもそこから浮かび上がるのは、先生の深く温かい人間性です。

      「死にゆく人はみな師匠である。私がお会いしたすべての故人のご冥福を祈りたい」とあとがきの最後にありました。


      

      山崎先生が生涯をかけてつくられた、ケアタウン小平がある街に住んでいることを改めて誇りに思います。

      地域の中でいかに生きて逝くか。

      団塊の世代はいうに及ばず、誰にでも分け隔てなくやってくる死について多くの人たちに読んでほしい。

      山崎先生でなければ書けない本です。



      

      思い出すこと


      この本の中にも触れられていましたが、4年前に小平の中心地のマンションにホームホスピス「楪(ゆずりは)」が開設されました。

      マンションの1室を借りて、自宅にいるように最期まで安心して暮らせる定員5人のホームホスピスです。

      この取り組みを立ち上げたSさんを取材したことがあります。

      Sさんは聖ヨハネ桜町病院ホスピスでお母さんを山崎先生に看取ってもらい、そのご縁で後にケアタウン小平でボランティアを経験された方。

      「楪」を訪ねた時、有料老人ホームとは異なる全く普通の家庭の雰囲気に驚かされました。

      その折は90代の女性が穏やかな表情で、リビングのソファで休んでいらっしゃいました。

      そこは生活の音や匂いがする場所でした。


      開設に至るまでのSさんの熱意と奮闘に感動したものです。

      
      




      

      

      

      
      



      

      

      


    


      

      


      
      

      

      

      


       
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山菜と和洋のスイーツ

2018-04-16 00:09:00 | 食べる


    昨日、近くの知り合いの方から佐渡で採ってきたというコゴミをたくさん戴きました。

    美しい緑で瑞々しく、形がユニークです。

    漢字で書くと「屈」、芽が出てくる時前屈みで、縮こまって見えるからこの名がついたとか。

    整腸作用があり、ビタミンCやビタミンE,Kも豊富だそうです。


         

    昨晩と今晩使った残りのコゴミの写真です。

    この量の倍以上を戴きました。

    昨晩はさっと茹でて、お刺身風にワサビ醤油で食べてみました。

    ワラビのようなアクもなく、クセもなくさっぱりと美味しい味でした。

    やさしい歯触りがいいのです。

    
    今晩は天ぷらと胡麻和えにしてみました。

    先日友人が持ってきてくれた筍と、冷蔵庫にあったナスと生椎茸、庭(ともいえない空間)から明日葉とユキノシタも摘んできて、

    あり合わせの野菜の天ぷらをたくさん作りました。

    コゴミの天ぷら、美味しかったですね。

    野生のエネルギーを与えてもらった感じでした。

    その上、グリルにやっと入るような、特大の一夜干しサバも焼いたのですが、これも美味しくって。

    もうお腹いっぱい、二人では食べきれませんでした。

    

    一方、先週は久しぶりにこんなスイーツも作ってみました。

        
        


    この白い豆腐のようなもの、何だかわかりますか。

    鹿児島の郷土菓子カルカンです。

    あの西郷隆盛が大好物だったと聞きました。

    西郷さんは今でいうスイーツ男子だったそうですね。

    材料は山芋と砂糖と上新粉だけ。

    よく混ぜて型に入れ、蒸して仕上げます。

    丸い型に流し、こしあんを中に入れて蒸したものがカルカン饅頭です。

    
    予想以上に美味しかったので、国立の焼き肉店で友人夫婦5人で「葉桜を見る会」をした時、

    味見程度に差し上げたら、「売っているものより美味しかった」ととても好評でした。

    
        

    これも先週作った夫の誕生日のケーキです。

    土台はズルして、特大バウムクーヘンを使ったので、作ったというより生クリームを塗って、

    イチゴを飾っただけといった方が正確ですね。

    まぁ、スポンジケーキのように柔らかくないし、より甘いし、やっぱりズルしないほうがよかったかなぁ~と。

    娘は翌日クリームが染みて、美味しくなっていたよと言っていました。










    
    

    
    
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春らんまん~まちかど情報

2018-04-13 00:36:50 | 講演会・催し


     もう樹々は初々しい若葉をつけ、通りは花々が彩りを競っています。

     ものみな生命の輝きに満ちる頃となりましたね。

     
     ヒノキの花粉には悩まされていますけれど・・・



               国立駅前(4/7)

     ☆やぎさわマーケット
      4月14日(土)11:00~16:00(雨天時15日)
      柳沢せせらぎ公園(西武柳沢駅南口)を中心に
      ☛「なんでも市」41ブース、飲食ブース14種類、ステージパフォーマンスなど
      主催:柳沢お買い物便利度向上実行委員会

     ☆小平市少年少女合唱団 第15回定期演奏会      
      4月22日(日)14:30(開場14:00)
      ルネこだいら大ホール
      入場無料(整理券あり ルネこだいら・市内各公民館で)
      ☛1部「唱歌の12か月」より 2部 今年のレパートリーから~いまだよ~ 3部 森のファンタジー
      (問合せ)090-1614-5125南雲 090-4660-6689能松


                国立駅前の八重桜のライトアップ(4/7)

     ☆講演「ヤクルトひと筋47年~野球は人を育てる」      
      4月22日(日)14:00~15:30
      東久留米市成美教育文化会館1階ギャラリー
      講師:八重樫幸雄さん(元ヤクルト球団選手・元同球団2軍監督)
      入場無料
      主催:早稲田大学東久留米稲門会
      (問合せ)042-475-8532大矢

     ☆東京雑学大学「最近の世界で気になること」
      4月26日(木)14:00~
      西東京市民会館(西武新宿線田無駅北口 西へ徒歩7分)
      受講料:500円(会員以外の方)
      講師:河東哲夫さん(Newsweek日本版コラムニスト)
      (問合せ)042-465-3741浅田 0422-52-0908菅原

               国立駅前(4/7)


     ☆チャリティバザー
      4月28日(土)10:00~15:00(雨天時29日)
      西東京市あらやしき駐輪場公園(保谷駅北口徒歩3分)
      ☛東日本大震災で被災した動物たちのパネル展もあり。
       バザーの収益の一部は被災動物支援活動グループに寄付。
      主催:動物達の幸せを願う会ほか
      (問合せ)042-421-4179久世

     ☆東村山春の緑の祭典「みどりは地球の宝物」
      4月29日(日・祝)10:00~15:00(雨天中止)
      東村山中央公園(東村山市富士見町5-4-67)
      ☛アトラクション(ミニSL、模擬店、PRコーナーなど)・緑の絵画、写真展示・野菜、植木等の販売
      主催:東村山市緑を守る市民協議会
      (問合せ)042-393-5111(代表)みどりと公園課

     ☆サマータンゴコンサート
      4月29日(日・祝)15:00(14:30開場)
      小平市中央公民館ホール
      料金:2000円
      ☛小平から誕生したタンゴバンド、ジャノタンゴのコンサート
       熊田洋(ピアノ)東谷健司(コントラバス)近藤久美子(ヴァイオリン)北村聡(バンドネオン)
      (予約・問合せ)ファーメイ 042-308-0903笹尾 e-mail 0931431001@jcom.home.ne.jp


           
           
           東久留米滝山団地商店街のハナミズキ








  


     
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こだいら雨情うたまつり2018 5/27(日)開催

2018-04-08 23:27:48 | 講演会・催し


       


       今年も第12回を迎える「こだいら雨情うたまつり」を5月27日に開催します。

       童謡の「シャボン玉」や「赤い靴」、「七つの子」はご存じでしょう。

       その作詞者である詩人、野口雨情のお墓は小平霊園にあります。

       百年近くも歌い継がれている雨情の童謡を次世代へつないでいこうと、

       雨情の誕生日(5月29日)に近い日に雨情うたまつりをルネこだいら大ホールで開催しています。


       今年は公募で選ばれた方々やプロの童謡歌手、口笛世界一になった東京芸大大学院生などが出演します。

       合唱やヴァイオリン、吹奏楽、ハーモニカ、そして口笛で雨情の世界を表現します。

       もちろん、雨情の歌に加えて出演者のお得意曲も楽しめますし、大ホール全体で合唱もします。


       実行委員の一人である私もこの2月に北茨城市の雨情生家を訪問し、お孫さんのご主人にお話を訊いて益々雨情が身近に感じられるようになりました。

       さらにお孫さんの野口不二子さんの著書を訪問後に読み、改めて「童心」について考えさせられました。

      
       


       雨情の童謡は「童心」の発露によって成り立っています。

       「童心」とは永遠の児童性、時代や環境が変化しても変わることがない思想感情。

       雨情は子どもの心に映ったそのままの感情を子どものやさしい言葉で表現しているのです。

       
       年に一度、雨情の世界へ浸ってみませんか!



       5月27日(日)13時30分(開場13時)ルネこだいら大ホール

       入場料 500円(ルネこだいらチケットカウンター 042-346-9000)
            当日券もあり。   




       

       


       

       
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東京2020へ向けて小平市民もキックオフ

2018-04-04 00:48:28 | 講演会・催し

     ここ十年来鳴りを静めていた花粉症が3日前に突如噴火したかのように再発。

     くしゃみ、鼻水、ひどい目の痒みに涙ポロポロが1日中やまず、市販の薬も効かず。

     全くもって周りもいうように、今年の花粉状況はひどいです。

     今、ヒノキ花粉がピークといいますから、私はこちらのアレルギーなのでしょう。


     いつもに増してアタマがぼーっとする中、お知らせしたいことが多々あり焦る日々です。




      


     上のチラシのように2月から小平でも東京2020に向けた市民ミーティングがスタートしました。

     私は2月24日のパネルディスカッションには他用のため出られず、「文化」ワークショップに2回参加しました。



     ということで、3月18日と31日に中央公民館で「文化」ワークショップが開催されました。

     両日ともニッセイ基礎研究所研究理事である吉本光宏さんの講義から始まりました。

    
     

     オリンピック・パラリンピックはスポーツのみならず「文化の祭典」でもあります。

     2012年のロンドン大会ではアスリートと同じ204の国と地域から4万人以上ものアーティストが参加。

     英国全土1,000箇所以上で文化プログラムのイベントが開催され、大きな成果をあげたそうです。

     例えば観覧車ロンドン・アイのスポークを使った壮大なダンスパフォーマンス。

     30か国語で上演したシェイクスピア劇、繁華街で終日サーカスなどユニークなイベントが目白押しだったとか。

     2016年のリオ大会は国内の経済情勢の急激な悪化などがあり、文化プログラムは低調なものに終わったそうですが。


     


     吉本さんは「東京2020大会のため」ではなく「地域の未来のため」に行う文化事業と捉えることが重要だと指摘する。

     と同時に日本文化の発信だけではなく、2021年以降のインバウンドにつながる国際的な文化交流をとも。

     すでに静岡県や徳島県、新潟県では積極的に文化オリンピアード事業を実施している。

     多摩地域では武蔵野市と町田市が熱心だそうです。


     


     吉本さんが提案している壮大な市民参加プロジェクトのアイデアは・・・

     「鳴り響け1,000万台のピアノ」・・・開会式や閉会式にあわせてテーマソングを全国で1,000万人が奏でる。

     「第九、250万人の熱唱」・・・2020年はベートーベンの生誕250年にあたる。全国のオーケストラが参加して「歓喜の歌」を日本各地で熱唱する。

     「日本縦断BON DANNCE」・・・北から南まで日本中の盆踊りを東京大会の記念行事とする。誰もが盆踊りを楽しんでいる様子を世界に発信する。


     具体的な数字といい、3つとも実現したいと思うような素晴らしいアイデアですね。



     

     講演の後のグループワーク1回目は「文化」のレガシーを考えよう!というテーマで、文化で小平をどんなまちにしたいかについて意見交換しました。

     2回目は具体的に「どんな文化プログラムがあったらいいか」と4つのグループで熱心な話し合いが行われました。

     グループ1は ルネこだいらを中心にした音楽イベントを・・・小学生~大学生に盛り上げてもらう。

     グループ2は グリーンロードで市民10万人規模の盆ダンスを・・・灯りまつりや市民まつり、商店会等とコラボしてで花小金井~萩山間で。

     グループ3は グリーンロードでマラソン大会・・・歴史を追いかけながら、まちづくり観光協会、企業、教育関係も巻き込んで。

     グループ4は 玉川上水で5月5日に写生会を開き、絵をつなぎ6㎞の絵巻をつくる・・・漫画家なども含め横断的組織を結成する。


     「この場で実行委員長を決めよう」などみなさん熱い思いの方々が多かったこと!

     この2回で一応終了したのですが、また新たな組織づくりが始まるのでしょうか。

     すぐ近くで開催されるオリンピック・パラリンピックを機会に何かしなけりゃもったいない。

     小平の街で何ができるか、楽しみになってきました。












     



     

     

     
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